ものづくり補助金平成27年度製造業茨城県

当社独自の検品機の導入による作業効率及び受注増大

有限会社高野電子工業

成果限界生産性 1倍→1.5倍

この事例のポイント

  • リーマン・ショックで主要取引先の経営が悪化し、会社の存続も危ぶまれる状況となった。
  • 既設の圧着機4台に加え、半自動圧着機を新たに2台導入した。
  • 限界生産性 1倍→1.5倍。圧着機の増設により作業の順番待ちが解消され、常時圧着作業が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社高野電子工業
所在地茨城県 行方市
業種電気機械器具製造業
従業員数14人
資本金500万円

事業の背景

創業以来、精密機器企業2社のみと取引してきたが、リーマン・ショックで取引先の経営が悪化し、大きな打撃を受けた。従業員の生活を守るため、一時期は外部企業へ派遣した。その後、新たな取引先を開拓するため営業活動を積極的に行い、小ロットや急な納期にも町工場ならではの柔軟な対応をアピールしたところ、新たな企業から声がかかるようになった。取引先は1業種に1社と決めて業種のバッティングを避けた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑リーマン・ショックで主要取引先の経営が悪化し、会社の存続も危ぶまれる状況となった。
  • 販路・情報発信新たな取引先を見つける必要があり、小ロットや急な納期にも対応できる強みを営業で伝える必要があった。
  • 生産能力圧着機が不足しており、各作業プロジェクトが終わるまで順番待ちが生じていた。
  • 品質・精度検品は目視チェックのみで手作業に頼っており、検品作業に時間がかかっていた。
  • コスト・採算検品を外部に出していたため、一括生産ができなかった。

やったこと

既設の圧着機4台に加え、半自動圧着機を新たに2台導入した。この機械は軽量で低音化されており、従業員やパートでもすぐに使用でき、技術教育の時間を大幅に短縮できた。また、3~15ピンまでのサイズを自動検品できる独自の検査機を導入した。検査機は画面でチェックができ、2~15ピンまでのすべてのサイズの検査が可能である。

加工機半自動圧着機
検査測定オリジナル検査機(検品機)

事業の効果

  • 限界生産性 1倍→1.5倍

圧着機の増設により作業の順番待ちが解消され、常時圧着作業が可能になった。限界生産性は従来の1.5倍となり、より多くの受注に対応できるようになった。検査機の導入で検品作業時間が短縮され、外注していた検品を自社で行えるようになり、一括生産による低価格・短納期・高品質の提供が可能になった。不良品もほぼなくなり、営業面でも効果があった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のハーネス加工ノウハウや精密機器2社との取引実績が書かれ、事業の一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    鹿行地区でハーネス受注が少なく小ロット対応の同業が少ないという市場状況と、一括生産の強みが書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    リーマン・ショックによる取引先悪化を課題として認識し、検品の外注を自社化して低価格・短納期を実現した点が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    限界生産性が従来の1.5倍になったと数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員14名で圧着機や検査機を運用し、パートでも使える半自動圧着機の導入が書かれているが、体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    低価格・短納期・高品質の提供と小ロット対応が強みとして書かれ、顧客への選ばれる理由はある程度読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    今後は品質向上と新ジャンルの取引先開拓を目指すとあるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    小ロット対応や一括生産の強みは述べられているが、分野の普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    鹿行地区の工業地帯での地域事業者としての役割がうかがえるが、波及効果や雇用創出の具体的な記載は少ない。

  • 費用対効果3

    検品の外注を自社化し限界生産性が1.5倍になったと書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    鹿行地区の工業地帯に立地し地域社会の繁栄に言及しているが、地域特性を活かした付加価値の具体的な説明は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製品の品質向上と、新たなジャンルの取引先を求めて取り組みを進めていく。

事業者の声

技術立社に基づき、常に独自の技術とチャレンジ精神で事業の拡大を図ってまいりました。今後も顧客のニーズと期待に応え、信頼される製品を継続的に供給し、地域社会の繁栄を築けるように日々努力してまいります

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。