ものづくり補助金平成27年度製造業群馬県

アーム装備型モバイルロボットとステレオカメラ 完成した。による自動ピッキングシステムの開発

株式会社ウエノテクニカ

この事例のポイント

  • 物流倉庫や製造現場の荷積み・荷下ろし、配膳作業は人手に頼るケースが多い。
  • 社内で自動ピッキングシステムに必要な条件を検討し、走行スピード、走行停止精度、可搬重量、連続稼働時間、セーフティなどの要件を決めた。
  • 低速から高速まで安定した停止精度でガイドレス走行できるシステムが完成し、ピッキングシステムとしての一連のプロセスを確立した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ウエノテクニカ
所在地群馬県 群馬県桐生市
業種生産用機械器具製造業
技術分野機械制御,情報処理,製造環境
従業員数120人
資本金9,600万円
設立1956年

事業の背景

当社は従来、ランダムピッキングシステムやツインアームロボットシステムの開発を行い、ロボットに関するノウハウを多く蓄積してきた。少子化の進行により生産設備の省力化・自動化へのニーズが高まっており、多頻度少量物流や個別配送も増えている。自動車車体部品の搬送技術を応用できると考え、自動化についての相談を多数受けている状況である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力物流倉庫や製造現場の荷積み・荷下ろし、配膳作業は人手に頼るケースが多い。
  • 人手・技能棚からの製品ピッキングなど最終工程は作業負荷が大きく、人材の定着率低下が懸念される。
  • 新製品・新技術既存の大規模物流施設向け自動化システムは高価で、小規模事業所には適していない。

やったこと

社内で自動ピッキングシステムに必要な条件を検討し、走行スピード、走行停止精度、可搬重量、連続稼働時間、セーフティなどの要件を決めた。走行テストを行った上で具体的な仕様を決定し、設計・製作を経て完成させた。多関節ロボットアームを搭載した自律走行ロボットと三次元ステレオカメラを組み合わせ、ビジョンセンサーでワークを検出して多関節ロボットでピッキングし荷台へ積載するシステムを試作した。三次元ビジョンセンサーの検出精度と自動搬送装置の停止精度について評価テストを実施した。

ロボットアーム装備型モバイルロボット(自律走行ロボット)
検査測定三次元ステレオカメラ(ビジョンセンサー)

新しい製品・サービス:多関節ロボットアームを搭載した自律走行ロボットと三次元ステレオカメラによる自動ピッキングシステム

事業の効果

低速から高速まで安定した停止精度でガイドレス走行できるシステムが完成し、ピッキングシステムとしての一連のプロセスを確立した。評価テストで開発要件を概ねクリアした。既にグループ会社の量産工場に導入して実績をつくり、物流関連や食品・薬品・化粧品分野への展開を進める計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    従来のランダムピッキングやツインアームロボットの開発実績とノウハウ蓄積が書かれており、過去の取組との一貫性がわずかにうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    小規模事業所には大規模物流向けが適さないという市場の隙間と、自動車車体部品搬送の技術を応用する点は読み取れるが、強み弱みの定量的裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決3

    荷積み・荷下ろしの人手依存という課題は認識されているが、高付加価値化や成長につながる計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    2018年3,000万円、2021年2億4,000万円の売上見込みと具体的な目標値があり、実現性の根拠も一部示される。

  • 事業を進める体制2

    開発体制や人材、事務処理能力に関する記述はほぼなく、社内で要件検討や走行テストを行った程度にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    対象は一般機械や電装機器の製造業、将来は物流や食品・薬品分野と顧客ターゲットが明確で、ニーズの背景も示されている。

  • 事業化までの道筋4

    次の段階として24時間稼働の開発、グループ量産工場への導入実績、物流関連、食品等への展開の順序が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ロボットによる物流の最終工程自動化は普及途上と読めるが、普及度や高水準化の数値的根拠は示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    ロボットによる新たな産業革命や日本再興戦略に貢献し、群馬県のプロジェクト第1号に認定されたことが記載されている。

  • 費用対効果2

    投入額や付加価値増加、生産性向上の数値は示されず、費用対効果はわずかにうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献4

    ステレオカメラとロボットを組み合わせたデジタル技術の活用で、物流やものづくり現場の最終工程を自動化する点が具体的に書かれている。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    物流最終工程の自動化という成長分野への進出は読み取れるが、日本経済の構造転換への寄与は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    群馬県のロボット産業部会への認定は地域との関わりを示すが、地域の雇用や経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2018年に3,000万円、21年に2億4,000万円の売り上げを見込む。24時間稼働などの開発を継続し、一般機械や電装機器などの製造業界を主なターゲットに、物流関連、食品、薬品、化粧品へと市場を広げる。

  • 目標:2018年に3,000万円の売り上げを見込む
  • 目標:21年に2億4,000万円の売り上げを見込む

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。