ものづくり補助金平成30年度製造業静岡県

日本初バーチャルロボットセンターによる、革新的なロボット提案サービス

三明機工株式会社

成果機械完成後のシステム変更・製作のやり直しが8割減少

この事例のポイント

  • 顧客要望の確認漏れが生じ、紙の図面だけでは実物と平面イメージに差異が出て、完成後にシステムの変更・製作のやり直しが必要になるケースがあった。
  • 事前に仮想空間でシミュレーションを行えるよう、①VRデモスペースでの体験、②200インチの超大型スクリーンによる実寸大確認、③現実のロボットでの動作確認という3つのサービスを提供…
  • 機械完成後のシステム変更・製作のやり直しが8割減少。事前に仮想空間でシミュレーションを行うことで、機械完成後のシステム変更・製作のやり直しを8割減らすことができた。

事業者のプロフィール

事業者名三明機工株式会社
所在地静岡県 静岡市
業種生産用機械器具製造業
資本金1億円
設立1980年

事業の背景

三明機工は1980年設立のFA装置製造メーカーで、産業用ロボットの黎明期からロボットを組み込んだFA装置を手掛け、日本有数のロボットシステムインテグレータとして業界をリードしている。労働人口の減少やAI等の技術進歩により、大企業だけでなく中小企業にもロボットを用いた自動化装置の機運が高まりつつあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度顧客要望の確認漏れが生じ、紙の図面だけでは実物と平面イメージに差異が出て、完成後にシステムの変更・製作のやり直しが必要になるケースがあった。
  • 人手・技能システム導入への過大な期待や本当に仕事ができるかという心理的不安から、中小企業が導入まで至らない状況が多くあった。

やったこと

事前に仮想空間でシミュレーションを行えるよう、①VRデモスペースでの体験、②200インチの超大型スクリーンによる実寸大確認、③現実のロボットでの動作確認という3つのサービスを提供する「バーチャルロボットソリューションセンター」を整備した。ヘッドセットを装着して仮想空間で導入予定機械の動作を疑似体験できる仕組みとし、現実空間と仮想空間を再現するデジタルツインを活用した。導入後も機械の状態をフィードバックさせ、メンテナンス対応を容易にした。2019年12月18日には東京ビッグサイトで開催された国際ロボット展に参画し、対外的なPRを行った。

その他バーチャルロボットソリューションセンター(VRデモスペース、200インチ大型スクリーン、現実のロボット)

新しい製品・サービス:日本初のバーチャルロボットソリューションセンターによるロボット提案サービス

事業の効果

  • 機械完成後のシステム変更・製作のやり直しが8割減少

事前に仮想空間でシミュレーションを行うことで、機械完成後のシステム変更・製作のやり直しを8割減らすことができた。バーチャルロボットソリューションセンターではデジタルツインを活用し、導入後の機械状態のフィードバックによりメンテナンス対応も容易になった。国際ロボット展への参画を通じた対外的PRが成功し、同センターの利用ケースも増加した。現在は5Gシステムを連動させたさらなるシステム改良を模索している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    ロボットシステムインテグレータとして業界をリードしてきた経緯は書かれているが、本事業が経営戦略上どう位置付けられるかは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    中小企業のロボット導入ニーズ拡大と、完全オーダーメイド製作を強みとする点は読み取れるが、競合比較の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    図面のみの決定で実物との差異が生じ、製作のやり直しが発生していた課題が具体的に書かれ、解決策も示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製作のやり直しを8割減少させたという数値目標相当の結果が書かれているが、事前目標や賃上げ目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    開発部長や業務部サブリーダーの掲載はあるが、補助事業を遂行する体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    中小企業の導入不安に対し、VR体験・実寸大確認・実機動作の3サービスを提供する点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    5G連動によるシステム改良を模索中と書かれているが、スケジュールや遂行方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    日本初のバーチャルロボットソリューションセンターとして、デジタルツインを活用した点が具体的に示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    労働力不足という社会課題や中小企業へのシステム普及への貢献が書かれているが、経済波及効果の数値は読み取れない。

  • 費用対効果2

    製作やり直し8割減という効果はあるが、補助金額に対する費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献4

    デジタルツインとVR・5Gを活用し、中小企業のロボット導入障壁の解消に貢献する点が具体的に書かれている。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    労働力不足を背景に自動化需要が高まる分野への進出とされるが、構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    静岡市の事業所である点はあるが、地域の特性を活かした付加価値創出はうかがえる程度である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

5Gシステムを連動させたさらなるシステムの改良を模索しており、高まる自動化への需要にどう対応するかが注目される。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。