ものづくり補助金平成27年度製造業群馬県

新型平型プレス機と高性能プリント機で生産性の向上とポリエステル素材に対応した商品作り

株式会社コスモ

成果印刷スピード 1倍→1.8倍

この事例のポイント

  • ポリエステル素材の需要が拡大する一方で、生産量に限界があり対応しきれない素材が増えている。
  • 昇華インクジェットプリンター2台を導入し、高い解像度で転写紙に昇華インクを印刷できるようにした。
  • 印刷スピード 1倍→1.8倍。特色RIPソフト搭載の新プリンターと新型平型プレス機により、ポリエステル素材に発色性や鮮明さを際立たせたプリントが可能…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社コスモ
所在地群馬県 桐生市
業種繊維工業
技術分野デザイン
従業員数15人
資本金1,200万円
設立1981年

事業の背景

繊維業界ではポリエステル生地の技術が向上し生産量が増えており、それに伴ってデジタルプリント技術も進歩してきた。しかし、デザインの多様化や少子高齢化が進み大量生産の時代は終わりつつあり、取引先からは製品へのプリント対応や納期短縮、特殊機能素材への対応が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ポリエステル素材の需要が拡大する一方で、生産量に限界があり対応しきれない素材が増えている。
  • 新製品・新技術ヒートテックなどの温度調整機能、伸縮性、特殊機能性の高い素材に対応できるデジタルプリント機械が少ない。
  • 納期・工程取引先から製品へのプリント対応、納期短縮、特殊機能素材・伸縮性・厚手素材への対応を求められている。
  • 品質・精度より高品質で価値の高い商品を、よりスピーディーに生産することが必要とされている。

やったこと

昇華インクジェットプリンター2台を導入し、高い解像度で転写紙に昇華インクを印刷できるようにした。印刷には、より高濃度で高解像度の印刷ができる特色RIPソフトを搭載した。印刷された転写紙を用いて、真空式昇華転写プレス機1台で高温転写によりポリエステル素材へ高品質・高生産性で染色できるようにした。新型平型プレス機も導入し、既製品にもプリントできるようにした。導入設備を用いて、各種ポリエステル素材の発色性や文字・柄の表現性のテスト、従来のプリンターとの作業効率・生産性の比較、ポリエステル新素材の開発・選定、商品の試作開発、真空式昇華転写プレス機の生産性テストに取り組んだ。

加工機昇華インクジェットプリンター
加工機真空式昇華転写プレス機
加工機新型平型プレス機
ソフト特色RIPソフト

新しい製品・サービス:表面をポリエステル、裏面を綿とした新素材。タオル・ハンカチ等の市場を視野に入れて試験を継続している。

事業の効果

  • 印刷スピード 1倍→1.8倍
  • コスト 100%→85%

特色RIPソフト搭載の新プリンターと新型平型プレス機により、ポリエステル素材に発色性や鮮明さを際立たせたプリントが可能になった。従来不可能だった高品質の暖簾デザインを実現し、仕上がりは目的のレベルに到達した。生産性・品質・コストのすべてで新型設備により大きな向上が見られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性2

    事例は新型プレス機とプリンターの導入を中心に述べ、過去の取組や経営戦略上の位置付けへの言及はほぼない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ポリエステル素材の需要拡大や取引先からの特殊素材・納期短縮の要望を踏まえ、印刷速度1.8倍とコスト15%削減を示している。

  • 課題の認識と解決4

    生産量の限界と対応しきれない素材の増加を課題として示し、印刷速度1.8倍、コスト15%削減で解決する構成になっている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    印刷スピード1.8倍、コスト15%削減、マイクロファイバーで印刷速度2.1倍・コスト20%削減と具体的な数値目標の実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員15人の会社であることは分かるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ポリエステル素材への高品質プリントを求める取引先ニーズを挙げ、インテリア・タオル等の顧客層と差別化の方法を示している。

  • 事業化までの道筋3

    素材開発を継続試験中であることや、市場ごとの展開方針は示されるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ポリエステル新素材の裏面綿構造など新規性は読み取れるが、市場の普及度や高価格化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域の繊維産業や雇用創出への言及はわずかで、国が補助する積極的な理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    印刷速度1.8倍、コスト15%削減、マイクロファイバーで2.1倍・20%削減と投入に対する効果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    特色RIPソフトの搭載はあるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献や新ビジネスモデルは述べられていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    桐生市の繊維業という地域性は示されるが、地域の雇用や経済成長をどう牽引するかは具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

インテリア、キャラクター・ライセンス、タオル・ハンカチ、メガネクロスの4市場に展開し、オリジナルブランドを立ち上げて新規市場への参入を図る。メガネクロスは品質向上による受注増が見込まれる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。