ものづくり補助金平成24年度大阪府

車載向け大型リチウムイオン電池用ガスケットのメンテナンスフリー・ハイサイクル金型の試作開発

大和化成株式会社

この事例のポイント

  • 電気自動車向けの大型リチウムイオン電池用ガスケットを量産するには、高品質な超精密射出成形の技術と、製品原価を下げる低価格生産の方法を確立する必要があった。
  • 補助事業では、車載向けの大型リチウムイオン電池用ガスケットのメンテナンスフリー・ハイサイクル金型の試作開発を行った。
  • 試作から量産への移行により電気自動車向けの出荷数量が伸びており、大手自動車メーカーが発表する電気自動車にも同社のガスケットが使われて実績が上がっている。

事業者のプロフィール

事業者名大和化成株式会社
所在地大阪府 堺市
業種プラスチック製品製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数20人
資本金3,000万円
設立1954年

事業の背景

同社は1954年に包装用プラスチックの卸売で創業し、1979年に電池事業へ参入した。小型角電池用ガスケットを世界で初めて製品化し、現在は電池用ガスケットの専業メーカーとして大型リチウムイオン電池用ガスケットでも高い市場シェアを持つ。電気自動車の普及や電池の高性能化が進み、低炭素社会の実現に向けて需要の拡大が見込まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術電気自動車向けの大型リチウムイオン電池用ガスケットを量産するには、高品質な超精密射出成形の技術と、製品原価を下げる低価格生産の方法を確立する必要があった。
  • コスト・採算量産に向けて製品原価を低減し、電池の普及に貢献できる価格にすることが課題だった。

やったこと

補助事業では、車載向けの大型リチウムイオン電池用ガスケットのメンテナンスフリー・ハイサイクル金型の試作開発を行った。試作から量産へと段階を移行し、量産化とそれに伴う低価格化に取り組んだ。製品原価の低減によって、さらなるリチウムイオン電池の普及への貢献を目指した。

  • 金型メンテナンスフリー・ハイサイクル金型

新しい製品・サービス:車載向け大型リチウムイオン電池用ガスケットのメンテナンスフリー・ハイサイクル金型

事業の効果

試作から量産への移行により電気自動車向けの出荷数量が伸びており、大手自動車メーカーが発表する電気自動車にも同社のガスケットが使われて実績が上がっている。製品原価の低減により価格を下げ、リチウムイオン電池の普及に貢献することを目指している。今後はガスケット以外の機能部品や他業界での用途開拓も進める方針だ。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1979年の電池事業参入や2001年からの大型電池開発など過去の取組の流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    リチウムイオン電池用ガスケットで世界唯一の専業メーカーとしてシェアNo.1、年間約1億2千万個出荷の実績があり、強みは具体的。

  • 課題の認識と解決3

    電気自動車向け量産化と低価格化に取り組むと書かれ、課題と方向性は読めるが、具体的な計画や数値目標は薄い。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    製品原価低減や需要拡大の見込みは書かれるが、高付加価値創出や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    社員20人で2009年以来の補助事業を遂行してきた経緯は読めるが、補助事業を遂行する体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大型リチウムイオン電池向けガスケットの用途、低価格化ニーズ、大手自動車メーカーへの採用実績が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の生産効率化や他業界への用途開拓という方向性はあるが、スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    小型角電池用ガスケットを世界で初めて製品化し、世界で唯一の電池用ガスケット専業メーカーとして高シェアを維持している。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用4

    低炭素社会実現や電気自動車普及に貢献する国の政策分野で、経済産業省の支援を受けたとの記述がある。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加の数値は示されておらず、費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献2

    超精密射出成形やハイサイクル金型の活用はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は具体的でない。

政策面60%
  • 成長分野への進出4

    電気自動車向け大型リチウムイオン電池の需要拡大という成長分野への進出が、低炭素社会の実現と結び付けて具体的に書かれている。

  • 地域経済への波及2

    堺市での立地は読めるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済への波及は書かれていない。

今後の展望

電気自動車向けをはじめとするリチウムイオン電池の需要は今後も拡大し、受注量の増加も見込まれる。世界で唯一の電池用ガスケット専業メーカーとして新たな活路を見出していくとしている。

事業者の声

精神によって、極めて高い品質が求められる電池用ガスケットの世界で唯一のメーカーとして信頼を築いてまいりました。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。