ものづくり補助金平成24年度大阪府

「レーザー加工機導入による生産プロセス強化および新製品開発プロジェクト」

日本度器株式会社

成果製造工程の所要時間 3日→1日

この事例のポイント

  • ダイヤメーターテープは目盛りや数字を熟練職人が手彫りしており、手彫り・腐食・マスキング工程などを含めて完成までに3日程度を要していた。
  • レーザー加工機を導入し、直径測定用テープ「ダイヤメーターテープ」の目盛りや数字の彫刻を手作業からレーザー加工に切り替えた。
  • 製造工程の所要時間 3日→1日。レーザー加工機の導入により、ダイヤメーターテープの製造工程が大幅に短縮され、納期が改善した。

事業者のプロフィール

事業者名日本度器株式会社
所在地大阪府 泉南市
業種業務用機械器具
技術分野切削加工
従業員数22人
資本金1,000万円
設立1921年

事業の背景

1921年創業の度量衡関連製品の老舗専門メーカーで、鋼製巻尺や直径測定用テープの製造販売が売上の8割を占め、残り2割は度量衡関連製品の仕入販売である。主力のタンクスケールは船舶の燃料タンクなどの液量計測に使われ、海運・石油精製関連企業から高い評価を得ている。販売は大阪府内の測定機器関連商社経由が多く、海外向けは小ロットのため貿易商社にとって魅力が乏しい状況にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ダイヤメーターテープは目盛りや数字を熟練職人が手彫りしており、手彫り・腐食・マスキング工程などを含めて完成までに3日程度を要していた。
  • 品質・精度レーザー加工機導入前は0.1mmの目盛りしか対応できず、0.01mmの目盛りを刻める国内メーカーがなかった。
  • 販路・情報発信製品の知名度が十分でなく、海外市場でのシェアが小さいため、新たな海外戦略が必要になっていた。

やったこと

レーザー加工機を導入し、直径測定用テープ「ダイヤメーターテープ」の目盛りや数字の彫刻を手作業からレーザー加工に切り替えた。これにより手彫り工程や腐食工程などを大幅に短縮し、製造工程を3日から1日で完結できるようにした。加工精度は0.1mmの目盛りから0.01mmまで向上し、材質もアクリル板からガラスまで幅広く対応できるようになった。

新しい製品・サービス:レーザー加工機を使い、0.01mm目盛りのダイヤメーターテープ、妊婦のウエストを計るテープ、測定用テープへのロゴ印刷など、従来受注できなかった用途の製品を開発した。

事業の効果

  • 製造工程の所要時間 3日→1日
  • 目盛りの加工精度 0.1mm→0.01mm

レーザー加工機の導入により、ダイヤメーターテープの製造工程が大幅に短縮され、納期が改善した。加工精度が0.01mmまで向上したことで、国内で対応できるメーカーがなかった高精度品を製造でき、これまでアメリカメーカーの製品を使っていたユーザーを獲得できる見込みとなった。材質の幅が広がり、妊婦用テープやロゴ印刷など新たな用途での受注も生まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性平成25年度ものづくり補助金の採択事業や前回採択で購入したレーザー加工機など、過去の取組とのつながりが具体的に示されている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性国内にほとんどない直径測定用テープの生産力や、0.01mm目盛を刻める国内唯一レベルの精度が強みとして示されている。
  • 4
    課題の認識と解決海外シェア5%程度の獲得や知名度向上といった課題を挙げ、2015年10月の大阪勧業展出展などの対策も示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標海外シェア5%程度という数値目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、実現可能性も判断できない。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    平成25年度ものづくり補助金の採択事業や前回採択で購入したレーザー加工機など、過去の取組とのつながりが具体的に示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内にほとんどない直径測定用テープの生産力や、0.01mm目盛を刻める国内唯一レベルの精度が強みとして示されている。

  • 課題の認識と解決4

    海外シェア5%程度の獲得や知名度向上といった課題を挙げ、2015年10月の大阪勧業展出展などの対策も示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    海外シェア5%程度という数値目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、実現可能性も判断できない。

  • 事業を進める体制3

    従業員22人や総務課長、製造課エンジニアの担当が示されているが、補助事業を遂行する具体的な体制の説明は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    0.01mmの高精度や幅広い材質への対応により、産業分野からの受注やアメリカ製からの乗り換えを獲得したと具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    2015年5月からの販売開始や10月の展示会出展など時期は示されているが、海外戦略の具体的な遂行方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    0.1mmから0.01mmへの精度向上により、世界トップクラスの直径測定用テープと位置付けられるなど高付加価値化が示されている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    産業分野からの新規受注や妊婦用ウエストテープの制作などはうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は乏しい。

  • 費用対効果3

    製造工程が3日から1日に短縮されコストダウンが期待できると書かれているが、補助金額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー加工の導入は示されるが、デジタル技術によるサプライチェーンや地域のイノベーションへの貢献は読み取れない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    泉南市や大阪府内の商社経由での販売、大阪勧業展への出展はうかがえるが、地域の雇用創出や成長牽引の記述は少ない。

今後の展望

国内では測定機器販売商社との連携に加え、現場に足を運んで製品を体感してもらう営業に力を入れ、買い替え需要の掘り起こしを図る。2015年10月の大阪勧業展への出展で知名度向上と問い合わせ増加を狙う。海外では既存の商社を通じた販売を続けるが、新たな海外戦略が必要とされている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。