ものづくり補助金平成27年度製造業千葉県

切削加工のリードタイム削減による送電線用特殊ボルトの増産計画

東京螺旋工業株式会社

成果切削加工時間(1個当たり) 12秒→6秒

この事例のポイント

  • 月産20,000個を32,000個に増やす取引先の要求に応えるには生産工程の改善が必要で、二度切削加工では5,000個の加工に1日かかり、二度切削を行うと2日必要になるため、切削加工のリードタイム削減が課題だった。
  • 最新型の自動多目的切削加工機を導入し、その性能を最大限に活用した。
  • 切削加工時間(1個当たり) 12秒→6秒。切削加工の時間が半減し、生産工程全体でも製品1個当たり12秒から6秒に短縮される見込みとなった。

事業者のプロフィール

事業者名東京螺旋工業株式会社
所在地千葉県 市川市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数30人
資本金2,000万円
設立1962年

事業の背景

送変電設備の需要が増え続けており、特殊ボルトの増産依頼を受けていた。取引先からは月産20,000個を32,000個にしてほしいとの要求があった。送電線設備用ボルトは安全にかかわる重要部品であり、常に精度向上と耐久性向上が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力月産20,000個を32,000個に増やす取引先の要求に応えるには生産工程の改善が必要で、二度切削加工では5,000個の加工に1日かかり、二度切削を行うと2日必要になるため、切削加工のリードタイム削減が課題だった。
  • 品質・精度現有の切削加工機は位置・速度制御に限界があり、公差±0.2mm以下の精度を出せなかった。

やったこと

最新型の自動多目的切削加工機を導入し、その性能を最大限に活用した。当社が造った凹み部分の加工条件を活用し、端面の切削加工と凹み部分の切削加工を一度で行えるようにした。最新型機はサーボモーターを搭載しているため細かな位置・速度の制御が可能となり、寸法・外径ともに公差±0.1mmを達成する見通しを得た。導入機械は端面面取り穴明同時加工に用いた。

加工機最新型自動多目的切削加工機

事業の効果

  • 切削加工時間(1個当たり) 12秒→6秒
  • 5,000個の切削加工時間 2日→1日
  • 月産数量 20,000個→32,000個
  • 加工公差 0.2mm→0.1mm

切削加工の時間が半減し、生産工程全体でも製品1個当たり12秒から6秒に短縮される見込みとなった。これにより5,000個の切削加工が2日から1日で済むめどがつき、月産32,000個までの増産を達成できる見通しとなった。寸法・外径の加工精度も向上し、公差±0.1mmを実現できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    取引先からの月産20,000個を32,000個に増産する要求に応えるため切削加工機を導入したと読め、増産対応という流れは一貫している。ただし過去の取組との連続性は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    送電線用特殊ボルトの需要増と競合他社との差別化を狙うとあるが、市場分析や自社の強み・弱みの具体的記述は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    二度の切削加工で5000個に1日かかるというボトルネックを特定し、一度で加工できるようにして2日から1日へ短縮する見込みと具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    月産32,000個達成、切削時間1個12秒から6秒への短縮、寸法・外径±0.1mm実現が数字で示されており、実現見通しも書かれている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    切削加工機の導入は初めてで戸惑いや失敗があったが、担当者が問題なく運用できるようになったと書かれている。人員配置や事務処理体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    送電線設備用ボルトは安全にかかわる重要部品で精度と耐久性が求められると書かれている。顧客ターゲットや選ばれる理由は具体的に整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    今後の挑戦として段引加工を挙げ、複合旋盤やマシニングへの展開を述べている。ただしスケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    冷間圧造と切削の組み合わせによる加工方法を提案できるとあるが、分野の普及度や高付加価値化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    送変電設備の普及に関わる重要部品の増産とあり、社会インフラへの関わりがうかがえる。ただし波及効果や雇用創出の具体的数値は書かれていない。

  • 費用対効果3

    切削時間の半減と月産20,000個から32,000個への増産で生産性向上は具体的だが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地域の経済成長や雇用への言及はないが、千葉県市川市で金属製品を製造する事業であることがうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は複合旋盤やマシニングにも目を向け、冷間圧造と切削を組み合わせた小ロットの加工に取り組み、より難しく付加価値の高い仕事に挑戦する。段引加工の実現に挑み、これまで外注していた加工を自社に取り込んでリードタイム削減や品質向上につなげる予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。