ものづくり補助金平成27年度製造業新潟県

日本酒の新たな販路開拓(輸出)のためのラベラー機の導入

塩川酒造株式会社

成果ラベル貼りと印字の作業回数 3回→1回

この事例のポイント

  • 手作業によるラベル貼りがネックとなり、受注を断るケースも出ていた。
  • 手作業だと3回必要だったメインとロゴマークの2枚のラベル貼りと製造年月日の印字を、自動のラベル貼り機と、印字を同時に行うラベラー機の導入により1回で正確に行えるようにした。
  • ラベル貼りと印字の作業回数 3回→1回。ラベル貼りと印字を一度に行えるようになり、ボトルネックだった工程のスピードが上がって需要に応えられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名塩川酒造株式会社
所在地新潟県 新潟市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境,機械制御
設立1912年

事業の背景

1912年創業の塩川酒造は、淡麗でも旨みがある銘柄「越の関」を主力としている。日本酒市場は年々縮小傾向にある中で活路を見出せずにいたが、2011年にアメリカの小売店経営者が「願人」を肉料理に合うと提案したことをきっかけに、洋食に合う日本酒の開発と海外への販路拡大を進めていた。海外ではアメリカ・香港を中心に売上が伸びていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力手作業によるラベル貼りがネックとなり、受注を断るケースも出ていた。
  • 生産能力海外向けに720ml瓶の生産数を増やして売上を確保するには本数を大量に出す必要があったが、手作業では対応しきれなかった。
  • 品質・精度製造年月日の印字をスタンプで行っていたため、手作業では斜めになるなどズレが生じていた。

やったこと

手作業だと3回必要だったメインとロゴマークの2枚のラベル貼りと製造年月日の印字を、自動のラベル貼り機と、印字を同時に行うラベラー機の導入により1回で正確に行えるようにした。導入後は1時間当たり1200本の作業が可能になり、従来の4倍の処理能力を発揮するようになった。また、手作業では斜めになりがちだった印字が機械では正確に行えるようになった。

加工機自動ラベル貼り機(印字同時対応のラベラー機)

事業の効果

  • ラベル貼りと印字の作業回数 3回→1回
  • 作業能力 300本/時→1,200本/時

ラベル貼りと印字を一度に行えるようになり、ボトルネックだった工程のスピードが上がって需要に応えられるようになった。作業時間が短縮され、コストダウンと品質向上の成果もあがった。印字のズレがなくなり品質が安定した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    山廃仕込みの研究や「COWBOY YAMAHAI」の開発、海外販路拡大が書かれ、事業の流れは読めるが、経営戦略上の明確な位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    アメリカ・香港を中心に売上が伸びたことや、ステーキ等の洋食に合う強みを生かし海外の嗜好に合わせた720ml生産増を図った点が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    手作業のラベル貼りがネックで受注を断るケースがあった課題を認識し、自動ラベラー導入で1時間1200本、従来の4倍の処理能力を得たと書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    1時間当たり1200本・従来の4倍という処理能力は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性は判断しにくい。

  • 事業を進める体制2

    社長を始め製造スタッフが仕込みの合間に営業を行っており、営業専属スタッフがいない体制がうかがえるが、補助事業を遂行する体制の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ステーキハウス等の洋食店に合う味わいという顧客ニーズと、アメリカ人小売店経営者の提案など、選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    フォローアップ事業で認知拡大や販路開拓の助言を受け、一部は実施に至らなかったとあり、実施の段階は読み取れるがスケジュールの記述は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    日本酒市場が年々縮小する中で、山廃仕込みの洋食に合う日本酒という同分野での差別化や高付加価値化の取組が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    海外への販路拡大や日本酒市場の縮小への対応が書かれるが、地域波及や雇用創出など国が補助する積極的理由の記述はわずかにうかがえる程度。

  • 費用対効果3

    作業時間の短縮やコストダウン、品質向上の成果があったと書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    新潟の地域の酒造として、県内外での認知拡大や新潟館・ブリッジにいがたでの販路作りが書かれ、地域特性の活用はうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は海外でも日本酒に触れる機会を増やすため、洋食店だけでなく、より多様な飲食店での取扱いを目指していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。