ものづくり補助金平成27年度製造業新潟県

最先端材質管理体制構築により最高品質の最短納期実現

吉川化工株式会社

この事例のポイント

  • 多品種少ロット・短納期への対応を強化しなければならないという切迫した課題があった。
  • 生産ライン中で組織検査と成分分析検査を行えるよう、発光分光分析装置と画像解析装置を導入した。
  • 研磨工程を機械化し、検査工程が3工程削減、1日当たりの検査時間が0.6時間削減された。

事業者のプロフィール

事業者名吉川化工株式会社
所在地新潟県 新潟市西蒲区
業種鉄鋼業
技術分野測定計測
従業員数31人
資本金1,280万円
設立1960年

事業の背景

当社は鋳鉄メーカーで、10kg以下の製品を主に製造している。多様な顧客ニーズに対応できる汎用性の高さが特徴で、同業内でもトップクラスの位置付けにあると考えている。近年は大手機械メーカーでも発注ロットが細分化され、納期も短期化しているケースが増えている。多品種少ロットに対応できる同業者も年々増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力多品種少ロット・短納期への対応を強化しなければならないという切迫した課題があった。
  • コスト・採算コストの要求にも応える必要があり、そのためには更なる差別化が欠かせなかった。

やったこと

生産ライン中で組織検査と成分分析検査を行えるよう、発光分光分析装置と画像解析装置を導入した。自動切断・自動研磨及び球状化画像自動解析装置も導入し、日本で1台目の導入となった。ライン内にNGロットを隔離できる体制を構築した。検査結果をデジタル化してサーバーで集約管理し、記録の手間を削減した。最新の高精度計測装置を導入し、高い技能を持つ検査員が検査結果と計測機器の状態をサーバーで監視することで、品質向上を図った。C値測定精度の向上と検査方法の効率化も追求した。

検査測定発光分光分析装置
検査測定画像解析装置
検査測定自動切断・自動研磨及び球状化画像自動解析装置
その他検査データ集約サーバー

事業の効果

研磨工程を機械化し、検査工程が3工程削減、1日当たりの検査時間が0.6時間削減された。試作期間中は1か月当たりの材質不良の発生がなかった。不良率の低減などにより、生産コストは導入前より3.4%削減され、達成目標をクリアした。検査を生産ライン内で終えられるようになり、出荷までの最短納期を50%短縮できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    鋳鉄メーカーとして多品種少ロット・短納期対応を強化する課題が書かれ、過去の取組との連続性は読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    多様な顧客ニーズ対応や同業者の増加が書かれ、差別化の必要性は示されるが、自社の強み・弱みの具体的分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    多品種少ロット・短納期対応の切迫した課題を示し、検査工程の機械化で3工程削減、検査時間0.6時間削減という解決策が対応している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    最短納期▲50%短縮、生産コスト▲3.4%削減と数値目標の達成が書かれ、実績ベースで実現性が示されている。

  • 事業を進める体制2

    検査員の高い技能やサーバーでの監視に触れるが、補助事業を遂行する人員・事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    新規顧客獲得を目指すと書かれ、品質向上・短納期化が選ばれる理由として示されるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    試作期間中の材質不良0件など結果は書かれるが、中長期の遂行スケジュールや課題解決手順の記述は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    鋳造品の材質検査の自動化は同業内で先行的とされ、日本で1台目の導入とあるが、分野の普及度との比較は薄い。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    新規雇用や地域波及には触れず、切削加工など関連事業への拡大が書かれるのみで、国が補助する積極的理由は薄い。

  • 費用対効果4

    検査工数の削減、不良率の低減、最短納期▲50%など、投資に対する効果が具体的な数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    検査データのサーバー集約やライン内検査というデジタル活用が書かれるが、サプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    新潟県内の企業であることはうかがえるが、地域特性を活かした雇用・成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は自社で生産した製品の切削加工など関連事業へと事業を拡大する構えだ。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。