ものづくり補助金平成27年度製造業富山県

急速冷凍技術の導入により独創的なチーズケーキ製造技術を開発

株式会社オオサワ

成果1日の製造個数は3~4倍となり

この事例のポイント

  • 急速冷凍機が1台のみで、冷凍機の容量に合わせて少量ずつ仕込む必要があり、製造可能な数量が頭打ちになっていた。
  • 急速冷凍機を追加設置し、高速冷凍機を2台体制とした。
  • 1日の製造個数は3~4倍となり。製造量が3~4倍に増えたことで閉店時間まで商品の販売が可能となり、売上増加につながった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オオサワ
所在地富山県 富山市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数66人
資本金500万円
設立2005年

事業の背景

当社は平成10年に富山市内で開店したフランス料理店「プティ・レギューム」が原点で、平成15年にロールケーキ専門店「ぷちロール」をオープンし、平成17年に設立された。直営とフランチャイズ両方で店舗を増やしており、現在は7業態を運営している。流通経路は量販店から専門店、コンビニエンスストア、通信販売などへと多様化しており、当社の特徴を打ち出す必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力急速冷凍機が1台のみで、冷凍機の容量に合わせて少量ずつ仕込む必要があり、製造可能な数量が頭打ちになっていた。
  • 納期・工程各店舗では夕方に欠品することが増え、閉店時間前に店を閉めることもあり、チャンスロスが生じていた。

やったこと

急速冷凍機を追加設置し、高速冷凍機を2台体制とした。全方向から-40度の冷気を当てて25分以内に-35度まで超急速冷凍する仕様とし、氷の結晶を小さく抑えて焼き上げ後の水分の分離を防ぐ。2台体制により1度に仕込む生地の量は1人のスタッフが1度に仕込める最大量となり、製造工数を減らすことができた。製造工程では生地を絞ったタルト生地を焼く前に急速に凍らせ、凍らせた状態で各店舗へ輸送して店舗で焼き上げる方法を確立した。

加工機急速冷凍機

新しい製品・サービス:宿カリチーズケーキ(焼き立てチーズケーキ専門店)のチーズケーキ製造技術および提供方法。水分を多く残したクリーミーなチーズケーキ生地とサクサクしたタルト生地の食感を両立させるオリジナル製品。

事業の効果

  • 1日の製造個数は3~4倍となり
  • -40度の冷気を当てて25分以内に-35度まで超急速冷凍する

製造量が3~4倍に増えたことで閉店時間まで商品の販売が可能となり、売上増加につながった。製造スピードが向上して欠品を防ぐことに成功し、オリジナル食感のチーズケーキの製造技術を確立した。製造量の増加により新店舗オープンが可能になり、今後のフランチャイズ店舗増にも対応できる生産体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    ロールケーキ専門店や既存ブランドの展開が事例にあり、新食感チーズケーキ製造への取組が継続的な事業拡大の延長として書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    地元食材の活用や店舗展開は読めるが、市場動向と自社の強み・弱みを比較した競争優位の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決5

    急速冷凍機が1台のみで1日の製造個数が3~4倍に増えたこと、欠品や閉店が課題として数字で示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製造個数が3~4倍になったことや新店舗開業が記載されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    スタッフ数や工場体制には触れるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    超急速冷凍で氷結晶を抑え水分分離を防ぐ独自技術と、地元食材利用の特徴が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の見直しや自動化で少人数対応を図る方針はあるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達2

    新店舗移転や店舗数の増加はうかがえるが、財務状況や資金調達に関する記載はない。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    急速冷凍によるチーズケーキ食感の独創的な製造技術を開発し、オリジナル食感を確立したと成果が書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    地元食材の活用や地方でのビジネスモデルが書かれているが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果4

    製造個数が3~4倍になり売上増加や新店舗開業につながったと成果が書かれ、投入額との比較は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動化や製造工程の見直しには触れるが、先端デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    地元食材を活用し地方でのビジネスモデルとして発展を見込むと書かれ、地域の食材の魅力を伝える方針も示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存ブランドの店舗数拡大とともに10業態までブランドを増やし、さまざまな商品で地域の食材の魅力を地域の人に楽しんでもらうことを目指している。人手不足は今後も予想されるが、製造工程の見直しや自動化によって、スタッフ数が少なくても無理なく生産できる体制を作っていく。

事業者の声

「焼き立て・作りたて」は店舗近隣の人々に愛されてこそということで、通信販売も考えていない。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。