ものづくり補助金平成27年度製造業石川県

極細金属線で高密度・高性能フィルターの製造開発及び効率化事業

有限会社森本金網製作所

成果開発納期(準備工程の期間) 5か月→2.5か月

この事例のポイント

  • 極細金属線の準備工程であるヘルド通し・筬通し作業を手作業で行っており、5か月以上かかっていた。
  • 半自動筬通し機と精密な織機を導入した。
  • 開発納期(準備工程の期間) 5か月→2.5か月。準備工程の期間が手作業の数か月から半分の日数になり、受注量に対して納期遅れが激減した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社森本金網製作所
所在地石川県 石川県鹿島郡中能登町
業種非鉄金属製造業
技術分野機械制御
従業員数7人
資本金3,000万円
設立1985年

事業の背景

極細金属線を扱う技術は空気中の埃で断線するほどの繊細さが求められ、織機の緻密な制御や準備工程での正確な作業技能が必要とされている。取引先から、今後は既存製品より細い金属線を用いた高密度フィルター用途の需要が高まるとの情報があった。この製品を国内で製造できるのは2〜3社しかない状況だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力極細金属線の準備工程であるヘルド通し・筬通し作業を手作業で行っており、5か月以上かかっていた。
  • 納期・工程準備工程に時間がかかるため、開発納期が遅れ、受注量に対して納期遅れが生じていた。
  • 新製品・新技術既存製品より細い金属線を使った高密度フィルター用途の需要が高まっていたが、既存の購入先も安定供給できない状況だった。

やったこと

半自動筬通し機と精密な織機を導入した。従来は1mの間に20,000本以上の線を筬に通す作業を人手で行い、5か月以上を要していたが、半自動筬通し機の導入により約2.5か月に短縮した。精密な織機で製織することで品質の安定を図り、短納期と安定供給を目指した。

その他半自動筬通し機
加工機精密な織機

新しい製品・サービス:超極細金属線による高密度・高性能フィルターの製造開発。さらに細い線と高密度の製品へのチャレンジ。

事業の効果

  • 開発納期(準備工程の期間) 5か月→2.5か月

準備工程の期間が手作業の数か月から半分の日数になり、受注量に対して納期遅れが激減した。精密度の高い織機で安定した品質を維持できるようになり、取引先の信頼を得られた。品質が急激に向上し、多品種の製品も受注できるようになった。廃校になった小学校の体育館を増設して取引先の要望に応える体制を整えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存取引先からの要請を受けて高密度フィルター用途の開発に取り組んだと書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    日本で2・3社しか製造できない現状や超極細線(50ミクロン以下)の製造能力に触れており強みはうかがえるが、市場動向との関係の具体性は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    準備工程で5か月必要だった課題に対し、半自動筬通し機で2.5か月に短縮する方針が示されているが、付加価値や成長への数値的つながりは書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    リードタイムを5か月から2.5か月に短縮するという数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員7名で廃校の体育館を増設し生産体制を整えたと書かれ、体制面の記述はあるが人材や事務処理能力の具体性は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    超極細金属線で線径50ミクロン以下のメッシュを製造できる点や、取引先から選ばれる理由として安定品質と納期短縮が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    半自動筬通し機の導入と増設による体制整備が示されているが、中長期の検証や詳細なスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    線径50ミクロン以下の超極細金属線で高密度メッシュを製造し、日本で2・3社しか製造できない製品である点が書かれている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    世界情勢による高密度フィルター需要の高まりに触れているが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    リードタイムの半減や納期遅れの激減は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    高密度フィルター用途の需要増という外部動向に触れているが、日本経済の構造転換への言及は見られない。

  • 地域経済への波及2

    中能登町の廃校を活用した工場増設は地域資源の活用としてうかがえるが、地域の雇用や経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

織の技術を追求し世の中に新たな価値を創造する企業を社員一同、目指しております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。