ものづくり補助金平成27年度製造業石川県

研磨技術開発に基づく高耐食ステンレスパイプの量産体制の確立

石川技研工業株式会社

この事例のポイント

  • 各方面から錆に強い製品の開発を求める要望があったため、新しい研磨技術を確立する必要があった。
  • 石川県工業試験場の協力を得て、表面分析データからステンレスが腐食するメカニズムを解析した。
  • 研磨工程の自動化により、ステンレスパイプの高耐食化を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名石川技研工業株式会社
所在地石川県 白山市
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
従業員数46人
資本金5,500万円
設立1970年

事業の背景

創業から半世紀が経ち、ステンレス関連製品を作り続けている。1971年にステンレスクラッドパイプの生産を始め、ハンガーパイプや手摺などの建材用途で広く使われてきた。1986年からはステンレスパイプの生産にも着手し、パイプシャッターや自動車部品に用いられている。得意分野は建材製品と自動車部品で、主要取引先は日本ガイシ、三和シャッター工業、三菱ふそうバス製造、三五などである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術各方面から錆に強い製品の開発を求める要望があったため、新しい研磨技術を確立する必要があった。

やったこと

石川県工業試験場の協力を得て、表面分析データからステンレスが腐食するメカニズムを解析した。その解析結果をもとに、研磨工程における研磨圧力と研磨剤の塗布量の最適条件を確立した。今回ものづくり補助金を活用し、研磨条件制御機能付新研磨ラインを導入した。この新研磨ライン導入により、ユーザーから強く求められていたステンレスの高耐食化を実現するとともに、研磨工程の自動化を進めた。

加工機研磨条件制御機能付新研磨ライン

新しい製品・サービス:高耐食ステンレスパイプ

事業の効果

研磨工程の自動化により、ステンレスパイプの高耐食化を実現した。研磨条件の最適化によって品質が安定し、生産性も向上した。開発した高耐食ステンレスパイプは、沖縄県宮古島での暴露試験により性能を検証している。試験データはお取引先に提供され、製品開発に利用されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業から半世紀のステンレスパイプ製造の歴史と、錆に強い製品開発の経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    ユーザーから強く求められているステンレスの高耐食化という要望はうかがえるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    錆への要望という課題認識と、研磨条件の最適化による耐食化・生産性向上は読み取れるが、高付加価値化の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員数46人、石川県工業試験場との協力は分かるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高耐食ステンレスパイプの性能と、建材・自動車部品向けの用途、取引先への提供は読み取れるが、顧客ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    宮古島での暴露試験を継続し、データを取引先へ提供する取組があり、検証方法は読み取れるがスケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ステンレス製品の中で高耐食化を図り、旧研磨品との比較と宮古島の300日暴露試験による性能差を示している。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    建材・自動車部品など複数分野への波及はうかがえるが、国が補助する積極的理由は明記されていない。

  • 費用対効果2

    研磨工程の自動化で品質安定と生産性向上を図ったとあるが、費用対効果を示す数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    研磨条件制御機能付きの新研磨ラインや自動解析検査装置は先端技術だが、サプライチェーンへの貢献は限定的にうかがえる程度。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    石川県白山市の地域企業であることは分かるが、地域の特性を活かした経済成長への寄与は明記されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

更なる品質向上を目指し、今年度もものづくり補助金を活用して自動解析機能を有する検査装置を導入する予定である。今後もお取引先に安心して利用いただける商品の開発に注力していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。