ものづくり補助金平成27年度製造業長野県

難削材での医療用複合超精密部品の一体加工体制の確立

株式会社西軽精機

この事例のポイント

  • 複雑な形状の製品では手作業での追加洗浄が多く、ダレやキズが付くことがあった。
  • 医療機器部品の高度精密洗浄体制を整えるため、NCC株式会社製の炭化水素真空超音波洗浄装置を導入した。
  • 炭化水素真空超音波洗浄装置の導入により、手作業で追加洗浄する部分が減り、品質を損なうことなく部品の精浄度を高くすることができた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社西軽精機
所在地長野県 佐久市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数32人
資本金3,000万円
設立1979年

事業の背景

同社は1979年に時計部品などの精密機器部品を手がける金属加工メーカーとして創業し、多品種少量生産を志向してきた。外径0.3ミリから35ミリまでの製品の精密加工を得意とする。約15年前に人工透析機メーカーからチタン部品の加工を依頼されたことをきっかけに難削材加工へシフトし、現在は約6割が医療分野である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力複雑な形状の製品では手作業での追加洗浄が多く、ダレやキズが付くことがあった。
  • 品質・精度3ミリ径の細長い穴の精密洗浄には手間がかかっていた。
  • 新製品・新技術チタンなど難削材の複雑形状超精密部品の一体加工体制が十分ではなかった。

やったこと

医療機器部品の高度精密洗浄体制を整えるため、NCC株式会社製の炭化水素真空超音波洗浄装置を導入した。平成27年度には、B軸付の最新鋭NC加工機を導入し、医療機器メーカーの要求する複雑形状部品の加工に対応できる体制を確立した。

その他炭化水素真空超音波洗浄装置(NCC株式会社製)
加工機B軸付最新鋭NC加工機

事業の効果

炭化水素真空超音波洗浄装置の導入により、手作業で追加洗浄する部分が減り、品質を損なうことなく部品の精浄度を高くすることができた。新型NC旋盤(最新鋭NC加工機)の導入により、複雑形状超精密化と部品複合化への高度化要求に対応する体制を確立した。今後は拡販活動に注力する。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に難削材加工へシフトした経緯と、医療分野が約6割という事業の流れが書かれ、一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    チタン等の難削材加工ノウハウや多品種小ロット・短納期の強み、大手メーカーからの引き合いが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    手作業での追加洗浄や3ミリ径の細穴洗浄に手間がかかるという課題が示され、洗浄装置導入で解決する流れが書かれている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、削減点数や納期短縮の定性的な狙いのみがうかがえる。

  • 事業を進める体制2

    社員32名や創業以来の加工実績はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医療機器部品の異物付着やキズを防ぐ洗浄ニーズと、顧客からの部品点数削減要望が示され、顧客ニーズは読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    今後は拡販に注力すると成果に書かれているが、スケジュールや課題解決の方法の詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    チタン等の難削材加工を医療機器部品で高水準に行い、付加価値の高い分野へシフトしたと書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器の高度化に資するという記載はあるが、雇用創出や波及効果の具体的な数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    手作業洗浄の削減など効果はうかがえるが、補助金額に対する付加価値増加や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新鋭NC加工機や洗浄装置の導入は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    医療分野という成長分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    佐久市の企業として難削材加工の技術を活かす事業だが、地域の雇用や経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は拡販活動に注力する。

事業者の声

「今後この機械を必要とする加工図面が出てくるだろうと先行投資的発想もありました」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。