ものづくり補助金平成27年度製造業長野県

最新レーザー加工による、真空容器の 溶接前部品の加工時間の短縮

赤田工業株式会社

この事例のポイント

  • 溶接前の部品の形状合わせを切削加工で行っており、加工時間がかかっていた。
  • 平成27年度補正ものづくり補助金を活用し、3次元レーザー加工機を導入した。
  • 溶接前加工において部品の形状合わせを切削加工からレーザー加工に変更し、加工時間を短縮できた。

事業者のプロフィール

事業者名赤田工業株式会社
所在地長野県 池田町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工,接合・実装
従業員数51人
資本金1,000万円
設立1964年

事業の背景

赤田工業は1889年に鉄工所として創業し、溶接・切削の技能を磨いてきた。平成に入って数年後に真空容器の相談を受けて手がけ始め、真空容器が主力製品に成長した。製品の多くは一品料理で、半導体・液晶、自動車、医療、航空宇宙などの産業界や大学・研究機関に供給している。今後の需要の高まりを見据えて設備投資を進めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力溶接前の部品の形状合わせを切削加工で行っており、加工時間がかかっていた。
  • 人手・技能はめ合わせ作業など手作業に頼る工程があり、熟練工に依存していた。
  • 品質・精度熟練工に頼る加工からの転換を図り、より精度の高い加工を可能にする必要があった。

やったこと

平成27年度補正ものづくり補助金を活用し、3次元レーザー加工機を導入した。部品の形状合わせを切削加工からレーザー加工に変更し、はめ合わせ作業などの手作業をなくした。これにより溶接前加工の加工時間を短縮し、熟練工に頼る加工からの転換を図った。導入した設備は主として自社製品(セミオーダー製品)の加工に使用している。

加工機3次元レーザー加工機

事業の効果

溶接前加工において部品の形状合わせを切削加工からレーザー加工に変更し、加工時間を短縮できた。手作業をなくし、熟練工に頼らない加工が可能になり、より精度の高い加工ができるようになった。導入設備は自社製品の加工に使われ、公的機関・民間の研究所を中心に売上は増加している。今後はネット受注に一層注力し、海外市場の開拓にも取り組んでいく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成27年度から30年度まで加工工程の改善を段階的に続けており、真空容器事業の継続的な取組が一貫して読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ネット販売で1~2位を獲得し成約率30%前後、月400万円の受注目標など、市場と自社の強みの関係が具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決3

    納期短縮・原価低減が課題として挙げられ、加工時間短縮の施策は示されるが、付加価値向上の数値目標までは読み取れない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    月400万円の受注目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性を判断する材料が少ない。

  • 事業を進める体制4

    社員の97%が国家技能検定技能士資格を保有し、人材育成にも力を入れていると具体的な数字で示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    超高真空が必要な電子顕微鏡や半導体・液晶装置向けなど、顧客ターゲットと用途が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    平成27年度から30年度までの段階的な設備投資と工程改善が示されるが、スケジュールの検証や課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    真空容器は一品料理が中心で、超高真空や大型フレームなど高付加価値分野で存在感を示していると読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    半導体・液晶、医療、航空宇宙など幅広い産業への供給はうかがえるが、国が補助する理由となる波及効果は明示されていない。

  • 費用対効果2

    加工時間短縮の効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    CAD/CAM+AIによる生産工程の標準化への取組が示されるが、サプライチェーンへの貢献の具体性は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    半導体・液晶や医療、航空宇宙などの成長分野への供給がうかがえるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及3

    池田町を拠点に創業以来の技能を生かす事業だが、地域の雇用や経済成長への効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ネット受注に一層注力して海外市場開拓にも取り組んでいく。CAD/CAM+AIによる生産工程の標準化にも取り組みたい。

  • 目標:ネット販売で月400万円の受注を目指している

事業者の声

溶接、切削の技能と真空技術をコアに、『赤田工業といえば真空チャンバーと大型を中心とするフレームだ』とアピールしていきたい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。