ものづくり補助金平成27年度製造業香川県

最新レーザー加工機の導入による製造プロセスの改善

株式会社トーコー

成果板金加工時間 1比(従来=1)→0.33比(従来=1)

この事例のポイント

  • 膨らむコストを価格面に転嫁できず、社内でコスト上昇分を吸収する必要があった。
  • 最新ファイバーレーザー切断機とシャトルテーブルを導入し、作業工程の速度と生産性を向上させ、内製を可能にした。
  • 板金加工時間 1比(従来=1)→0.33比(従来=1)。ファイバーレーザー切断機の導入により、部品加工の時間短縮と工数削減が実現し、生産性が向上してリードタイムも短縮した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社トーコー
所在地香川県 東かがわ市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数90人
設立1950年

事業の背景

弊社は「フォーミング&カッティングの未来を創造する」を事業ドメインに、裁断機や成形機に特化して製造販売してきた機械メーカーである。リーマンショック以降の極端な落ち込みから設備需要は回復しているが、ユーザーのニーズは多種多様化し、生産効率や操作機能の細やかな改善要求が追加されている。一方で、膨らむコストを価格面に転嫁しきれない問題があった。近年、売上に占める輸出割合は30%前後である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算膨らむコストを価格面に転嫁できず、社内でコスト上昇分を吸収する必要があった。
  • 納期・工程価格競争の強化と納期の短縮が課題となっていた。
  • 生産能力従来の切断設備では切断できない板や裏面にバリが生じる板があり、外注発注や手作業を余儀なくされていた。

やったこと

最新ファイバーレーザー切断機とシャトルテーブルを導入し、作業工程の速度と生産性を向上させ、内製を可能にした。ステンレス薄板(厚み3.0mm)の切断では、切断後に人手でサンダーを使ってバリ取り・面取りをする必要がなくなり、角のみの面取り作業で終了できるため、板金加工時間は従来の1/3以下に短縮した。厚い鉄板(SS400、厚み16.0mm)の切断は、これまで1週間をかけて外注加工に出していたが内製化が実現し、板金加工におけるリードタイムは1/5以下に短縮、外注加工費も削減した。アルミ板も同様の結果が得られた。

加工機最新ファイバーレーザー切断機
加工機シャトルテーブル

事業の効果

  • 板金加工時間 1比(従来=1)→0.33比(従来=1)
  • 板金加工リードタイム 1比(従来=1)→0.2比(従来=1)

ファイバーレーザー切断機の導入により、部品加工の時間短縮と工数削減が実現し、生産性が向上してリードタイムも短縮した。外注に頼っていた厚板やアルミ板の切断が内製化でき、外注加工費が削減されたことでコスト面の競争力が高まった。切断面が非常にきれいになったため、現行の品質を確保しつつ、納期面と価格面での競争力を強化できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性87%
  • これまでの取組との一貫性4

    裁断機・成形機一筋70年という事業ドメインを背景に、ファイバーレーザー導入を納期・価格競争力強化の施策として位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    売上に占める輸出割合は30%前後で、アジア圏を中心に海外企業からのニーズが増加している点を踏まえた計画になっている。

  • 課題の認識と解決5

    ステンレス薄板、厚鉄板、アルミ板の切断課題を明示し、板金加工時間を1/3以下、リードタイムを1/5以下に短縮する成果が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    従業員の賃金上昇への転嫁が言及されているが、賃上げや付加価値の目標値は明示されていない。

  • 事業を進める体制3

    営業・生産拠点を一貫して担う体制と従業員90名の記載はあるが、補助事業の遂行体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    海外企業からのニーズ増加、オーダーメイド製品、クリーンルーム仕様の標準化など、顧客ターゲットと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    海外企業向け新規顧客獲得への注力は示されるが、導入後の遂行スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    従来は切断できなかった厚鉄板やステンレス板の高度切断を可能にし、クリーンルーム仕様の標準化を武器にする点は読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    東かがわ市の経済活性化と雇用拡大への貢献が述べられているが、具体的な雇用数や波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    工数削減や時間短縮の割合は示されるが、補助金の投入額に対する付加価値増加や費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新ファイバーレーザー切断機とシャトルテーブルの導入は読み取れるが、デジタル技術や新しいビジネスモデルへの言及はない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    海外需要の増加に注力する方針はうかがえるが、成長分野への進出による日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    東かがわ市の拠点として地域の経済活性化と雇用拡大に貢献すると述べているが、地域特性を活かした付加価値の具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は海外企業向けの新規顧客獲得に注力し、「MADE IN KAGAWA」の品質を最優先に、東かがわ市から世界に製品を発信していく。本事業による収益増加を従業員の賃金上昇に転嫁し、東かがわ市の経済活性化と雇用拡大にも貢献していきたいと考えている。

事業者の声

夢・創造企業

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。