ものづくり補助金平成27年度製造業長野県

国産もち米最中皮の生産性と品質を強化して氷菓業界へ本格参入

株式会社ふくやま

成果餅の仕込みの人員 3人→1人

この事例のポイント

  • 大手菓子材料商社からのアイスモナカ用の大量注文に生産体制が追いつかず、受注を断念した(2015年)。
  • 国産もち米最中皮の餅化工程に、最新型の配合管理システム(アンリツ)及びフジ全自動蒸練機5袋用・2袋用並びに既設フジ全自動蒸練機の改良機を導入した。
  • 餅の仕込みの人員 3人→1人。配合管理システムと全自動蒸練機の導入により、職人の肌感覚をシステムに反映させ、餅の仕込みを1人で対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ふくやま
所在地長野県 喬木村
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数34人
資本金1,400万円
設立1975年

事業の背景

ふくやまは飯田下伊那地域の地場産業である「半生菓子」用の業務用最中種の専業メーカーで、国内生産量でもトップクラスを誇る。半生菓子用でシェア約70%を持つ。地元産もち米の胴搗き自社製粉にこだわり、顧客ごとに原料配合を変えて対応してきた。当社は昨年度よりグルテンフリー市場に着目し米国へ輸出を開始した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大手菓子材料商社からのアイスモナカ用の大量注文に生産体制が追いつかず、受注を断念した(2015年)。
  • 人手・技能原料の配合を職人の肌感覚で続けることに限界を感じた。
  • 生産能力餅の仕込みに3人がかりを要し、現場を離れられないため生産性が低かった。

やったこと

国産もち米最中皮の餅化工程に、最新型の配合管理システム(アンリツ)及びフジ全自動蒸練機5袋用・2袋用並びに既設フジ全自動蒸練機の改良機を導入した。職人の水分や蒸気の加減などの肌感覚をシステムに反映させるため、現場社員も加わって試行錯誤した。システム導入後は1人で配合対応が可能になり、餅生地の焼成工程も含めて生産性と品質を強化した。

ソフト配合管理システム(アンリツ)
加工機フジ全自動蒸練機5袋用・2袋用
加工機既設フジ全自動蒸練機の改良機

新しい製品・サービス:「CARB UP!最中(カーブアップもなか)」

事業の効果

  • 餅の仕込みの人員 3人→1人

配合管理システムと全自動蒸練機の導入により、職人の肌感覚をシステムに反映させ、餅の仕込みを1人で対応できるようになった。生産性が目に見えて向上し、歯ざわりなど微妙なニュアンスのオーダーにも従来以上にスムーズに応えられるようになった。季節やその日の変化への対応能力が格段に向上し、安定した品質で取引先からも高く評価されている。氷菓市場への本格参入の基盤が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に大手商社からの大量注文を断念した経緯と、職人の肌感覚からの転換が書かれ、氷菓市場参入の位置付けが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    もち米の自社製粉や取引先ごとの配合対応が強みとして書かれ、グルテンフリー市場への輸出拡大も示されている。

  • 課題の認識と解決4

    受注断念(2015年)と職人の勘への限界を課題として明示し、配合管理システム導入で生産体制を構築する流れが具体的。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性は目に見えて向上したとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従来3人がかりの仕込みが1人で対応可能になったとあるが、体制や事務処理能力の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    シェア約70%や業務用最中種の専業性、取引先からの評価など、選ばれる理由の一部が読み取れる。

  • 事業化までの道筋1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    業務用最中種でシェア約70%、国内トップクラスとあり、同分野での地位は読み取れるが高付加価値化の数値は乏しい。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    飯田下伊那地域の地場産業であることや地元産もち米の利用がうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    飯田下伊那地域の地場産業で、地元産もち米の自社製粉にこだわる点が地域資源の活用として読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

拡大市場である氷菓市場へ本格参入し、和の本格最中皮をプレミアムアイスの副原料として定着させることを目指す。世界のグルテンフリー市場へ、アメリカに加えヨーロッパ、アジア圏への拡大も見据えている。

事業者の声

どんなオーダー、ニーズにも何とかできないかと考え、決して断らない。それがもなかの皮を使った新しい商品づくりのきっかけになればいいと。これからも自分たちのやり方で、もなかの皮の文化を残し続けていきたいと考えています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。