ものづくり補助金平成27年度製造業長野県

北信濃の新ご当地みやげの開発と自動包餡機導入による洋菓子製造の効率化

有限会社パティスリーヒラノ

この事例のポイント

  • 北陸新幹線延伸開業後も当地には代表的なお土産がなく、新たな観光みやげスイーツの開発が求められていた。
  • 自動包餡機を導入し、スイートポテトをクッキーで包んだ焼き菓子を試作開発した。
  • 自動包餡機の導入により、スイートポテトを包んだ焼き菓子を効率よく量産できるご当地みやげが完成した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社パティスリーヒラノ
所在地長野県 飯山市
業種食料品製造業
従業員数29人
資本金1,000万円
設立1953年

事業の背景

明治維新を機に和菓子店として始まり、1984年に洋菓子専業となった。旬の地元産果物を使ったケーキが評判の人気店で、県内各地や新潟県から来店客がある。一方で、日持ちしないケーキやカフェ商品が全体の6割を占めていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術北陸新幹線延伸開業後も当地には代表的なお土産がなく、新たな観光みやげスイーツの開発が求められていた。
  • 生産能力日持ちしない洋生菓子やカフェ商品が全体の6割を占め、近場の客が中心になりがちで、生産効率の良い日持ちする商品を加える必要があった。

やったこと

自動包餡機を導入し、スイートポテトをクッキーで包んだ焼き菓子を試作開発した。完成品が木の切り株に似ていることから「北信濃の森 切り株ポテト」と命名し、商標登録をしたうえでパッケージを作成した。これにより、効率よく生産できる地域のご当地みやげが完成した。

加工機自動包餡機

新しい製品・サービス:北信濃の森 切り株ポテト(スイートポテトをクッキーで包んだ焼き菓子)

事業の効果

自動包餡機の導入により、スイートポテトを包んだ焼き菓子を効率よく量産できるご当地みやげが完成した。店での販売が中心で、コロナ禍により観光施設での需要は見込めないものの、新たな人気商品に育ちつつある。セルフレジの導入により、キャッシュレス対応と箱詰め・レジ作業の効率化が進み、コロナ対策や従業員の働き方改革にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    旧来の和菓子店から洋菓子専業へ転換し、ケーキ販売とカフェを展開してきた歴史があり、日持ちする土産スイーツ開発は既存事業の延長線上と読める。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    北陸新幹線延伸で新駅が近くインバウンドや観光客が増える一方、代表的な土産がない状況を捉え、地元産果物の仕入れや知名度を活かす強みが書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    日持ちするケーキ類が全体の6割で近場客中心になりがちという課題を示し、自動包餡機で量産可能な土産スイーツにする解決策が書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標数値は示されておらず、生産効率の向上が成果として書かれているのみである。

  • 事業を進める体制3

    社長は長野高専卒で洋菓子店での修業歴があり、従業員29名の体制が示されているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    「北信濃の森 切り株ポテト」という商品と、美味しく日持ちし量産可能という特徴は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    試作開発から商品化、パッケージ作成までの流れはあるが、中長期の検証やスケジュール、課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    洋菓子店では珍しい自動包餡機の導入と、従来に無い商品という点は読めるが、高付加価値化や高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    新幹線延伸後も代表的な土産がない地域課題や、インバウンド需要への対応が書かれているが、波及効果や雇用創出の数字はない。

  • 費用対効果2

    効率化と働き方改革への効果は述べられているが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動包餡機による効率化やセルフレジ導入は書かれているが、デジタル技術の活用がサプライチェーンへ貢献する内容とは言い切れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    飯山の寺社や菓子文化、地元産果物を活かした地域の名物土産づくりが書かれており、地域特性を活かす事業と読める。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

季節の旬にこだわり、おいしさを守りながら当社にしかできない商品をつくっていく方針。

事業者の声

先代(父)もこれからは洋菓子だと言ってくれて

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。