ものづくり補助金平成27年度製造業岐阜県

端材を有効活用した、今までにない木製家紋グッズの製作

株式会社八木

成果大サイズのレーザー加工代 225円→64円

この事例のポイント

  • 廃棄していた端材の処理に年間20万円程度の経費がかかっていた。
  • レーザー彫刻機を導入して多治見工場に設置し、試作品を製作した。
  • 大サイズのレーザー加工代 225円→64円。レーザー加工を社内で行えるようになり、外注費が減って原価が下がった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社八木
所在地岐阜県 多治見市
業種木材・木製品製造業
技術分野デザイン
従業員数29人
資本金2,000万円
設立1948年

事業の背景

創業は昭和23年で、陶器や漆器を入れる木箱から始まり、お節箱などを中心に優れた木製品を製造してきた。自社ブランド「和bi匠」を立ち上げ、木を用いた幅広い製品をオリジナルで開発・販売している。大手雑貨メーカーやアパレルメーカーなどから、レーザー加工を施した木製品へのニーズが高まっていた。当社では木箱の製作時に出る幅や長さの足りない端材を年間20万円程度かけて廃棄していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算廃棄していた端材の処理に年間20万円程度の経費がかかっていた。
  • コスト・採算レーザー加工業者への外注は加工賃が高く、販売価格が市場の一般的な商品と変わらなくなってしまい、「消費者に良いものを手軽に」というコンセプトから外れていた。
  • 生産能力外注加工は1ロット500個からの注文が前提で、端材を外注先が加工しやすいサイズに選別して揃える手間もかかっていた。
  • 新製品・新技術外注加工では抜きが少なく片面のみのデザインになるため面白味に欠けていた。

やったこと

レーザー彫刻機を導入して多治見工場に設置し、試作品を製作した。大・中・小の3サイズで、繊細なデザインをどこまで表現できるかを検証した。スギとウォールナットの2種類の素材について加工時間を測定した。加工の上にUVインクジェットプリンターで印刷し、片面のみの検証を行った。表裏両面からデザインを施したところ、最も複雑な家紋の一つである伊達家紋(竹に雀)でコスト削減とデザイン性の向上を実現した。両面プリントでも上代はプラス20〜50円程度で販売可能と分かった。

加工機レーザー彫刻機
その他UVインクジェットプリンター

新しい製品・サービス:レーザー加工で家紋を彫刻した木製家紋グッズ、および木部分に家紋等を彫り込んだシール「香るひのきDECOシール」

事業の効果

  • 大サイズのレーザー加工代 225円→64円
  • 中サイズのレーザー加工代 105円→27円
  • 小サイズのレーザー加工代 105円→15円

レーザー加工を社内で行えるようになり、外注費が減って原価が下がった。レーザー加工代は大・中・小サイズとも大幅に低減し、大きくコストが下がった。社内で裏面まで抜きや彫刻ができるため、表裏両面のデザインが可能になり、商品のデザイン性も高まった。極限まで小さくすることも可能になり、商品用途の広がりも見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の木箱・木製品製造の延長として端材活用を位置づけ、レーザー加工の内製化を新商品開発に結びつけている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手雑貨メーカーやアパレルからのレーザー加工木製品へのニーズを背景に挙げるが、市場規模などの定量的根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    年間20万円の端材処分経費を課題とし、外注費削減と原価低減、家紋商品での収入化につなげる内容が具体的。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    レーザー加工代を大225円→64円、中105円→27円、小105円→15円へ低減したと数字で示されている。付加価値額の目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員29人の企業規模は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    家紋や日本文化を表す商品を対象に、消費者に良いものを手軽にというコンセプトと、伊達家紋での両面デザインの価値が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後はアロマ組み合わせ商品の展開や、東京オリンピック後の外国人旅行者増加を踏まえた商品化が示されているが、スケジュールは不明。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    レーザー加工を施した木製品は高単価化しやすいが、家紋グッズ分野の普及度や認知度については具体的な記述がない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域経済への波及や雇用創出などの国が補助する積極的理由は、事例文中にはうかがえる程度しか書かれていない。

  • 費用対効果4

    レーザー加工代が大幅に下がり、両面プリントも上代プラス20〜50円で販売可能と数字で費用対効果の一部が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー加工機やUVプリンターの活用は見られるが、サプライチェーンや地域イノベーションへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    多治見市の木製品製造業として地域の伝統文化や和の商品を扱う点はうかがえるが、地域経済成長への牽引効果は具体的に示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

東京オリンピックの開催や外国人旅行者の増加を踏まえ、和を象徴する家紋商品などを早急に完成させて市場に出していく。現在はヒノキのシールをイベント等で試験的に販売しており、今後は木部分にアロマを組み合わせた商品など様々な商品を展開していく考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。