AIカメラ等による低感染リスク無人製造ライン構築と内製化事業

香川県の製造業が、ものづくり補助金で外注していた彫刻や印刷を内製化し、当日納品を目指した事例です。

株式会社太洋木材市場

この事例のポイント

  • 新型コロナウイルスの感染拡大により製造現場で3密を避ける必要が生じ、作業効率が低下しました。
  • 外注に頼っていた金属への彫刻や木材へのフルカラー印刷に対応するため、製造工程を見直して機械を導入しました。
  • AIカメラによる自動彫刻で、動作中に従業員がつく必要がなくなり、生産効率が大幅に向上しました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社太洋木材市場
所在地香川県 高松市
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
技術分野情報処理,機械制御
従業員数19人
設立1953年

事業の背景

当社は香川県産ヒノキなどを使用したノベルティグッズの製造・販売を行っています。新型コロナウイルスの感染拡大により製造現場で3密を避けるようになり、作業効率が低下しました。

また、木材へのカラープリントや金属製銘板の製造を依頼していた業者の営業日が減少し、対面での打ち合わせも難しくなったため、納期が長期化していました。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力新型コロナウイルスの感染拡大により製造現場で3密を避ける必要が生じ、作業効率が低下しました。
  • 納期・工程木材へのカラープリントや金属製銘板の製造を依頼していた業者の営業日が減少し、納期が長期化しました。
  • その他業者との対面での打ち合わせも難しくなりました。

やったこと

外注に頼っていた金属への彫刻や木材へのフルカラー印刷に対応するため、製造工程を見直して機械を導入しました。「① CO2レーザーマーカー」を導入し、AIカメラで画像認識して木材への彫刻加工を自動で行えるようにしました。

動作中に従業員がつく必要がなくなり、空いた時間で別の作業ができるようになりました。「② 切削加工機」は自動交換機構を搭載し、刃物交換時間を4分の1以下に短縮しました。

「③ MOPAレーザーマーカー」を導入し、金属の彫刻加工を内製化しました。「④UVプリンタ」を導入し、UVライトでインクを即時硬化させることで、乾燥を待たずに当日納品が可能になりました。

製造ラインのレイアウトも変更し、3密を避けるようにしました。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

AIカメラによる自動彫刻で、動作中に従業員がつく必要がなくなり、生産効率が大幅に向上しました。刃物交換が自動化されて交換時間が4分の1以下となり、半自動で製造できるようになって3密も防げるようになりました。

外注していた金属彫刻や木材へのフルカラー印刷を社内で行えるようになり、納品までに約1週間かかっていた注文を当日に渡すこともできるようになりました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.2 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性香川県産ヒノキや国産木材の強み、丸太から製材できる体制、市場3,000億円規模のノベルティ市場を狙う方針が示されている。
  • 4
    課題の認識と解決3密や外注依存、納期長期化という課題を挙げ、無人製造ラインや内製化で納品を当日化する解決策が示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け環境にやさしいノベルティ需要の高まりを背景に、オーダーメイドや当日納品など選ばれる理由が整理されている。

もう一歩だった観点

  • 2
    事業を進める体制体制や人材、事務処理能力について具体的な記述はほとんどなく、設備導入の説明にとどまる。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    外注していた彫刻・印刷を内製化する流れが、グループ会社の製材業やノベルティ事業と続いており、事業の一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    香川県産ヒノキや国産木材の強み、丸太から製材できる体制、市場3,000億円規模のノベルティ市場を狙う方針が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    3密や外注依存、納期長期化という課題を挙げ、無人製造ラインや内製化で納品を当日化する解決策が示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    3年後に3,000万円の売上増加を目標とし、刃物交換時間を4分の1以下に短縮するなど数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    体制や人材、事務処理能力について具体的な記述はほとんどなく、設備導入の説明にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    環境にやさしいノベルティ需要の高まりを背景に、オーダーメイドや当日納品など選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    設備ごとに導入の目的と効果を示し、レイアウト変更や段階的な導入で課題に対応する流れがある。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    環境配慮型ノベルティは市場3,000億円で年々増加中と示され、従来品との差別化で高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    香川県産ヒノキや山林の木を活かす地域資源の活用と、地域の林業との連携が読み取れる。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数字は見当たらず、売上目標のみ触れている。

  • イノベーションへの貢献4

    AIカメラによる画像認識とCO2レーザーなど先端技術を使い、無人製造ラインを構築している。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    環境配慮型商品への需要転換に触れているが、日本経済の構造転換への言及は弱い。

  • 地域経済への波及4

    香川県産ヒノキや地域の山林を活用し、地域の木材加工と雇用につながる事業であることが示されている。

今後の展望

香川県産ヒノキや国産木材を使った高付加価値商品の製造・販売や、ノベルティの大量受注に注力し、3年後には3,000万円の売上増加を目標としています。ノベルティグッズの市場は3,000億円ほどの規模と言われ、年々増加傾向にあります。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。