ものづくり補助金平成27年度建設業岐阜県

情報化施工を取り入れた「駐車場工事安心おまかせサービス」への新展開

株式会社シモダ道路

成果準備工および地盤整正作業の所要時間 117分→80分

この事例のポイント

  • 駐車場の新設工事は建築外構の最終段階で実施されるため、前工程の遅れのしわ寄せを受けて突貫工事になりやすい。
  • 当社敷地の舗装改修工事の地盤整正作業において、従来施工と情報化施工の2パターンで実証実験を行い、比較検証した。
  • 準備工および地盤整正作業の所要時間 117分→80分。情報化施工により、地盤整正の作業時間が短縮され、施工精度と平坦性による舗装の耐久性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社シモダ道路
所在地岐阜県 高山市
業種総合工事業
従業員数10人
資本金1,600万円
設立1981年

事業の背景

昭和43年の創業以来、飛騨地域を営業エリアとして舗装工事を主に、公共工事から民間工事まで幅広く対応してきた。これまで民間工事に注力してきたため、同業他社と比べて民間工事の比率が大きく、事業主や個人からの直接の問い合わせや受注も多い。近年は公共工事で「情報化施工」が採用され始め、舗装精度が相当高くなっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程駐車場の新設工事は建築外構の最終段階で実施されるため、前工程の遅れのしわ寄せを受けて突貫工事になりやすい。
  • 品質・精度突貫工事では施工精度が落ちやすく、品質・耐久性の低下につながる。
  • 人手・技能手作業の測量に加え、現場を目視で確認しながら重機を操作するため、工事品質が作業者の経験と勘に頼る部分が大きい。
  • 生産能力施工後に時間が経つと問題点が生じやすい状況にあった。

やったこと

当社敷地の舗装改修工事の地盤整正作業において、従来施工と情報化施工の2パターンで実証実験を行い、比較検証した。導入したのは、簡単に操作できる測量機器、図面化・設計・情報管理機器、マシンコントロールシステム機器およびそれらに関連するソフトウェアである。測量機器により正確で迅速な測量が可能となり、駐車場図面を3D化した。情報化施工を駐車場舗装工事に適用し、工期の短縮、施工精度の向上、舗装耐久性の向上が図れるかを実証した。

検査測定測量機器(簡単に操作できる測量機)
その他図面化・設計・情報管理機器
その他マシンコントロールシステム機器
ソフト関連ソフトウェア

新しい製品・サービス:情報化施工を取り入れた「駐車場工事安心おまかせサービス」

事業の効果

  • 準備工および地盤整正作業の所要時間 117分→80分
  • 設計値との誤差の平均値 8mm→1mm
  • 設計値との誤差の標準偏差 5.6mm→2.9mm
  • 舗装の平坦性の標準偏差 2.08mm→1.4mm
  • 測量に必要な人数 2名→1名

情報化施工により、地盤整正の作業時間が短縮され、施工精度と平坦性による舗装の耐久性が向上した。測量は少人数で可能になり、3D図面で複数の図面情報を一度に読み取れるため、図面が読めない人にも分かりやすく現場の見える化が進んだ。安全で使いやすい駐車場の提案がしやすくなり、駐車場専門店の開設と建築設計士へのPRも計画している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    これまで民間工事に注力し、地域の顧客との信頼を築いてきた実績が書かれ、今回の情報化施工の新展開と結びつく。ただし経営戦略上の位置付けは具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    同業他社より民間工事比率が大きいことや、事業主からの直接受注が多いことが書かれ、強みと顧客ニーズへの対応が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    突貫工事による品質低下という課題に対し、準備工を117分から80分へ37分短縮、標準偏差2.08mmから1.40mmへ改善と数値で示され、解決の見込みが具体的。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    工期短縮や施工精度の数値目標が実証結果として示され、実現可能性が読み取れる。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員10人で測量が1名で可能になったことはうかがえるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    既存駐車場の休業日を減らしたい顧客ニーズや、安全で使いやすい駐車場提案につながる点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    実証、駐車場専門店の開設、設計へのPRという段階が示されるが、スケジュールや課題解決の方法は詳しくない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    駐車場舗装に情報化施工を民間工事で取り入れる点は新しいが、普及度や高付加価値化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用2

    地域初のサービスとされ、地域の駐車場工事の品質向上にうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果4

    準備工の37分短縮、測量人数の削減(2名以上から1名)など、投入に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献4

    情報化施工や3D図面による見える化を民間の駐車場工事に適用し、設計士へのPRなど業界への波及が示されている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    公共工事で採用され始めた情報化施工を民間へ広げる点はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    飛騨地域を営業エリアとし地域の顧客に支持される点は読み取れるが、地域の経済成長への牽引は具体的に示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

「駐車場専門店」を開設し、情報化施工の技術を建築設計士へPRするとともに、造成やリニューアル工事の設計にも同技術を生かしていくことを検討している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。