ものづくり補助金平成27年度製造業静岡県

小ロット製品の生産効率を上げる充填機械の導入

福泉産業株式会社

成果容器サイズに応じてそれぞれ1.2倍~1.7倍程度の生産量の増加が確認できた

この事例のポイント

  • 小ロット生産は型交換が必要で、同一ラインで製造する際に常時製造の製品の生産を圧迫するケースがあった。
  • 小ロット生産に対応したオートメーションの充填機械を導入した。
  • 容器サイズに応じてそれぞれ1.2倍~1.7倍程度の生産量の増加が確認できた。小ロット生産の生産量が容器サイズに応じて1.2倍から1.7倍程度に増加し、生産性が大きく変化した。

事業者のプロフィール

事業者名福泉産業株式会社
所在地静岡県 富士市
業種食料品製造業
技術分野機械制御
資本金5,100万円
設立1940年

事業の背景

静岡県富士市に事業所を構える同社は、創業70年を超える老舗の食料品メーカーで、全国に先駆けて液体調味料のみりん風調味料を開発・発売したパイオニアである。大手メーカーの大量ラインに対し、小回りの利くレイアウトで小ロット生産にも対応し、地元の記念品などのニッチな需要を取り込んでいる。一方で、調味料は料理の基礎調味料となるため付加価値を付けにくく、原材料の高騰の影響を受けやすい。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力小ロット生産は型交換が必要で、同一ラインで製造する際に常時製造の製品の生産を圧迫するケースがあった。
  • 生産能力型交換の時間とその人員の負担が大きく、小ロット生産の生産性が著しく低下していた。
  • 販路・情報発信原材料の高騰を受けやすく、付加価値を高めにくい調味料の事業環境の中で、さらなる販路拡大が必要となっていた。

やったこと

小ロット生産に対応したオートメーションの充填機械を導入した。型交換が不要で段取り時間を短くできるほか、直線短距離のラインとなるためメンテナンスも従来より簡易になる。小ロット専用ラインとして稼働させ、常時製造の製品ラインとの住み分けを行うことで、工場全体の生産効率向上を図った。多種多様な容器に対応できる生産ラインの効果的な活用も検討した。

加工機小ロット対応の充填機械(オートメーション)

事業の効果

  • 容器サイズに応じてそれぞれ1.2倍~1.7倍程度の生産量の増加が確認できた
  • 従来の型換え時間は3分の1に短縮
  • 人員 2人→1人

小ロット生産の生産量が容器サイズに応じて1.2倍から1.7倍程度に増加し、生産性が大きく変化した。型換え時間は3分の1に短縮され、必要な人員も2人から1人になった。小ロット専用の製造ラインができたことで、従来は採算が難しかった容器サイズの小ロット充填にも対応でき、商品バリエーションが増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業70年超・みりん風調味料のパイオニアという事業背景は読み取れるが、経営戦略上の位置付けや過去取組との一貫性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    小ロット対応の小回りの利くレイアウトや地元ニッチ需要の取り込みが強みとして書かれているが、市場動向との対応づけは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    型交換による生産計画のタイト化や通常製品の圧迫という課題が明示され、小ロット専用ラインで解決する方針が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    小ロット1.8ℓ以下で1.2倍~1.7倍の生産量増加、型換え時間3分の1短縮、人員2人から1人が数字で示されている。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    小ロット対応やPB・OEM試作への需要が挙げられているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    新体制での生産スタートや試験的商品開発への展開は書かれているが、遂行スケジュールや課題解決方法の詳細は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    液体調味料の全国先駆けの開発という先進性はうかがえるが、高付加価値化・高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地元の特産活用や地元に根付く老舗への期待は書かれているが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果4

    投入額に対する効果の数字は示されていないが、生産量増加・型換え時間短縮・人員削減という生産性向上の具体効果が書かれている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    地元の橙を原料とした味付きポン酢や地元特産を活用した商品開発が書かれ、地域の特性を活かした取組が読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

小ロット専用ラインにより試験的な商品開発にも取り組む余裕が生まれ、地元の特産を活用した商品開発を中心に、ニッチな需要への対応を進める方針である。客先ではPB商品を求める声や、OEM商品の試作開発など、今後より一層の小ロット生産が見込まれている。

事業者の声

小ロット製造ラインができたおかげで、試験的な商品開発にも取り組む余裕が生まれました。今後は、地元の特産を活用した商品開発を中心に、ニッチな需要も取り組めると考えています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。