ものづくり補助金平成27年度製造業愛知県

TPPを契機とした食品産業の競争力向上に貢献する食品関連製造装置部品精密加工進出事業

光基工業株式会社

成果主軸回転数が最大1万5000回転の横型MCを導入

この事例のポイント

  • 産業機械部門が停滞気味で、景気に左右されない3本目の柱を模索していた。
  • 平成27年度補正ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金を活用し、横型マシニングセンター(MC)を導入した。
  • 主軸回転数が最大1万5000回転の横型MCを導入。高速の横型MCによりアルミ加工の精度が確保でき、アルミ加工への挑戦に大きく貢献した。

事業者のプロフィール

事業者名光基工業株式会社
所在地愛知県 名古屋市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数32人
資本金1,000万円
設立1984年

事業の背景

光基工業は産業機械部品と自動車部品の2本柱で事業を展開し、産業機械向けが売上の約50%、自動車部品が30〜40%を占める。2本柱が確立しているためリーマン・ショックなど過去の不況期も乗り越えてきた。一方で産業機械部門は近年やや停滞気味で、景気に左右されにくい3本目の柱として食品機械部品の加工に狙いを定めた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術産業機械部門が停滞気味で、景気に左右されない3本目の柱を模索していた。
  • 生産能力既存の工作機械ではアルミ系材料の加工に必要な回転数を出せず、加工精度を確保しにくかった。

やったこと

平成27年度補正ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金を活用し、横型マシニングセンター(MC)を導入した。新たに導入した横型MCは主軸回転数が最大1万5000回転で、アルミの加工に適している。専用の治具も製作し、加工時間を長くとれるため1人の作業者が複数の工作機械を担当できるようになり、生産性も向上した。チームでは今回の設備導入だけでなく将来を見据えた投資計画も検討している。

加工機横型マシニングセンター(MC)
金型専用治具

新しい製品・サービス:食品加工機向けの駆動部品などの精密加工(食品関連製造装置部品の加工)

事業の効果

  • 主軸回転数が最大1万5000回転の横型MCを導入
  • 加工時間はざっと30%は短縮できたのではないか

高速の横型MCによりアルミ加工の精度が確保でき、アルミ加工への挑戦に大きく貢献した。加工時間は約30%短縮できたとみられ、1人の作業者が複数の工作機械を担当できるようになって生産性も向上した。食品関連事業は売上の約10%を占めて順調に伸びており、3本目の柱として期待されている。補助金を得たことで投資意欲が高まり、社員のモチベーションも向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    産業機械・自動車部品の加工を柱としてきた経緯は読み取れるが、食品機械分野への進出がこれまでの取組とどう一貫するかは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    食品機械部品は景気に左右されにくいと記載があり外部環境の見立てはあるが、競争優位性を具体的に示す記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    産業機械部門の停滞を課題として挙げ、食品関連事業の拡大で3本目の柱を狙うと書かれており、課題認識はあるが計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工時間が約30%短縮できるとみていると書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    社内にプロジェクトチームを設けたとあるが、人材や事務処理能力の体制についての具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    食品機械部品はアルミやステンレス材料が中心で、横型MCでアルミ加工に対応するとあるが、顧客ターゲットの明確化は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    将来を見据えた投資計画の検討に触れているが、遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達2

    補助金がなければ設備投資は停滞したとあるが、財務状況や金融機関からの資金調達についての記述はない。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    食品関連の部品加工を3本目の柱にする狙いはあるが、分野の普及度や高付加価値化の水準についての記述はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    食品産業の競争力向上をテーマに掲げているが、波及効果や雇用創出などの国が補助する理由は記載がない。

  • 費用対効果3

    加工時間が約30%短縮、24時間稼働も可能とあり効果の方向は読めるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    横型MCの導入や専用治具の製作は記載されるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    食品機械分野への進出は読み取れるが、日本経済の構造転換への寄与は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    名古屋市緑区の事業所で事業を営むことは書かれるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

食品関連事業を拡大して3本目の柱にすることを検討しており、品質トラブルさえなければ3本目の柱になりうると期待している。

事業者の声

より幅広く食品関連業務に乗り出したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。