ものづくり補助金平成27年度製造業愛知県

車両外版用ラッピングフイルム及びアルミ製外版用新型ガラスコーティング剤の研究開発

グラストップ株式会社

成果従来は1週間に1回必要だった車両の手洗い洗浄も、洗車機だけで長期間美観が維持できるようになる。

この事例のポイント

  • アルミ・ラッピングフィルムに密着する新型ガラスコーティング剤の開発と、その密着方法(工法)の研究開発に迫られていた。
  • アルミ製外板やラッピングフィルムに塗布でき密着するガラスコーティング剤の研究開発に取り組んだ。
  • 従来は1週間に1回必要だった車両の手洗い洗浄も、洗車機だけで長期間美観が維持できるようになる。硬いコーティングにより傷が付きにくくなり、鉄粉や錆、泥などの汚れが傷に入り込まなくなるため、防汚性能が格段に上がる。

事業者のプロフィール

事業者名グラストップ株式会社
所在地愛知県 名古屋市中川区
業種化学工業
技術分野表面処理
資本金300万円
設立2011年

事業の背景

グラストップは平成20年に創業し、ガラスコーティング剤「GlassTop」を発表したベンチャー企業である。鉄道車両の床敷物や一般住宅のフローリングへのガラスコーティング剤塗布施工を行ってきた。鉄道分野と建築分野が事業の二本柱で、鉄道車両の外板はステンレス製に加えてアルミニウム製やラッピングフィルム製の車両が増えており、どちらも表面が軟らかく傷が付きやすい。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術アルミ・ラッピングフィルムに密着する新型ガラスコーティング剤の開発と、その密着方法(工法)の研究開発に迫られていた。
  • 納期・工程鉄道分野は材料の様々な試験が必要で、本格採用までに3〜5年要するなど、ハードルが高い。
  • 品質・精度膜厚1〜4μmという目視では判断が難しい膜厚測定が課題視されていた。
  • 生産能力立面では重力の関係でガラスコーティング剤が下に垂れるため、均一な膜厚管理が困難だった。
  • 生産能力クリーンスペースの確保が必要で、その専用設備も持っていなかった。

やったこと

アルミ製外板やラッピングフィルムに塗布でき密着するガラスコーティング剤の研究開発に取り組んだ。硬いガラスコーティングで覆うことで防傷・防汚・UVカットを目指した。平成27年度補正ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金を活用し、膜厚測定と密着方法(工法)の研究開発を進めた。一部の材料について実用新案権を大手車両製造企業と共同出願した。

新しい製品・サービス:車両外板用ラッピングフィルム及びアルミ製外板用新型ガラスコーティング剤

事業の効果

  • 従来は1週間に1回必要だった車両の手洗い洗浄も、洗車機だけで長期間美観が維持できるようになる。

硬いコーティングにより傷が付きにくくなり、鉄粉や錆、泥などの汚れが傷に入り込まなくなるため、防汚性能が格段に上がる。洗車機だけで長期間美観を維持できるようになり、従来の週1回の手洗いが不要になる。アルミ製・ラッピングフィルム製鉄道車両外板へのガラスコーティング施工が可能となり、鉄道分野での事業の柱になる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の鉄道車両向けガラスコーティング事業の延長として新型コーティング剤を開発している点は読み取れるが、経営戦略上の明確な位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    鉄道車両の外板はアルミ製やラッピングフィルム製が増え傷が付きやすいという市場動向と、同業がいても競合がいないという天満社長の発言から、競争優位の方向性が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    アルミ・ラッピングフィルム外板の傷付きや防汚性能の課題を認識し、硬いコーティング剤で防傷・防汚を図る方針が具体的に示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値の創出や賃上げの目標値は示されておらず、洗車頻度が1週間に1回から減るといった定性的な効果がうかがえるonly。

  • 事業を進める体制3

    研究開発体制として大手車両製造企業との共同出願や国内最大手鉄道関連商社との連携が書かれているが、人材や事務処理能力の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ターゲットは鉄道運営企業や車両製造大手と明確で、傷付き防止や防汚性能向上、洗車回数の削減というニーズと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    手始めに車両製造大手のアルミ製外板施工を目指す等のスケジュールと、営業社員育成が急務である点は書かれているが、課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    アルミやラッピングフィルムの車両外板への立面でのガラスコーティングは実績がなく、同業の競合がいないと述べられており新市場性が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    鉄道車両の安全性や燃焼試験での不燃性といった公的意義はうかがえるが、経済波及や雇用創出の具体的記載は乏しい。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    特殊コーティング技術による鉄道車両外板の防傷・防汚の革新は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    鉄道分野と建築分野の二本柱での展開が書かれており、成長分野への進出の一端がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    名古屋市中川区の企業である点は書かれているが、地域特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記載は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の研究開発終了後、車両製造大手のアルミ製外板の施工を目指し、さらに別の車両製造大手が鉄道運営大手に提案している施工も積極的に行う計画である。鉄道技術展2017に出展し、新製品と新技術をアピールする。

事業者の声

同業がいても競合がいない

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。