ものづくり補助金平成27年度製造業三重県

内製率Upを目指して!より良い製品をより早く、より安く

株式会社ムラキ

この事例のポイント

  • 手待ちが多く、リードタイムを短くする必要があった。
  • 厚板の最大切断加工サイズが現在の16mmより大きいレーザー加工機を導入し、レーザー加工機を2台体制にした。
  • レーザー加工機の2台化により、同時に異なる部品の加工ができるようになり、手待ちが減って生産性が上がった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ムラキ
所在地三重県 松阪市
業種業務用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数22人
資本金3,780万円

事業の背景

1980年に製缶の仕事を始め、1981年に塗装用治具の製造を開始した。1983年に自動車関連産業に参入し、複数の自動車関連会社と取引している。主力の塗装用治具はニッチな分野だが、塗料の使用量や塗装の仕上がり、燃料コストに影響するため精度が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力手待ちが多く、リードタイムを短くする必要があった。
  • 生産能力既存のレーザー加工機では対応できないサイズの受注が増えていた。
  • 納期・工程加工を外注できる先が少なく納期が不安定で、小ロットでは外注価格も上がり、取引先との単価調整が厳しかった。
  • コスト・採算外注費や休日出勤が多く、価格競争に対応するためのコスト削減が急務だった。
  • 品質・精度従来機では板厚16mmの鉄板で加工面が荒く、バリが出て後工程の仕上げ加工が必要だった。
  • 販路・情報発信大企業の方針変更によるリスクを分散するため、塗装治具以外の新分野の開拓が必要だった。
  • 人手・技能若手人材の定着を図るため、教育制度の充実や処遇面の改善が必要だった。

やったこと

厚板の最大切断加工サイズが現在の16mmより大きいレーザー加工機を導入し、レーザー加工機を2台体制にした。機種選定では厚板最大切断加工サイズに加え、主要材料の加工時間と加工コストを重視した。新機種は後工程の仕上げが不要な状態で次工程に進めるため、品質が安定した。2台体制により、異なる種類の部品を同時に加工でき、量産時には夜間の無人時間帯の加工も増えて手待ちが減った。

加工機レーザー加工機

事業の効果

レーザー加工機の2台化により、同時に異なる部品の加工ができるようになり、手待ちが減って生産性が上がった。新機種では加工面が安定して後工程の仕上げが不要になり、品質が向上した。大口受注の休日出勤や外注費が減り、コスト削減も実現した。板厚の制限がなくなったことで、これまで受注できなかった案件や新規取引先の開拓につながる見込みである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    塗装用治具に30余年の実績と自社独自の剥離・組立方法があり、新機種導入が事業の延長線上にあることはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自動車関連の取引先が複数あり、自社独自の組立・剥離方法や一貫生産が強みとして具体的に書かれ、外部環境と強みの関係は読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    外注率21.4%から9.7%削減、平均レーザー外注費の4.2%削減など課題と目標値が具体的に示され、解決策も整理されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    内製率の目標や外注率26.4%、平均外注費削減率などの数値目標が示されているが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    オペレーターの習得に半年、溶接工に1〜2年かかることや人材育成の必要性は書かれているが、補助事業の遂行体制については具体的記述が薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    精度±0.1mmが必要とされる点や厚板16mm以上の切断ニーズ、ボディ組立ライン等の需要先など、顧客ニーズと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の受注拡大や新規取引先開拓の展望は書かれているが、導入スケジュールや課題解決の具体的な遂行方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    塗装用治具はニッチな分野と書かれ、板厚制限のある厚板レーザー切断で高水準の加工を図る点はうかがえるが、高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    自動車関連産業への貢献や新たな雇用の可能性は書かれているが、経済波及効果や国が補助する積極的理由は具体的に示されていない。

  • 費用対効果3

    外注費、消耗品費、光熱費の削減や収益率向上が期待されると書かれているが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー加工機の導入や設計から製造までの一貫生産がうかがえるが、先端デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は明確でない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    自動車産業の変化への対応や新分野開拓の必要性は書かれているが、日本経済の構造転換への寄与は示されていない。

  • 地域経済への波及3

    三重県松阪市の企業で、社員の定着や雇用増員に触れているが、地域特性を活かした経済成長への貢献は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

精度の高い治具への信頼がさらに高まり、時短やコスト削減による価格競争力の向上で、より多くの受注が見込まれる。加工の幅が広がることで受注範囲が増え、新規取引にもつながる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。