ものづくり補助金平成27年度製造業京都府

最先端印刷品質管理システム導入による生産性向上と競争力強化事業

巧美堂印刷株式会社

成果検査に費やされる工数(人数×時間)を約40%削減した。

この事例のポイント

  • 高品質を保つためにマンパワーに頼らざるを得ず、オペレーターへの物理的・精神的負担が大きい。
  • オンライン枚葉印刷検査装置「Trinity Well SLC/TLC」を導入した。
  • 検査に費やされる工数(人数×時間)を約40%削減した。検査工数を約40%削減し、マンパワーを削減してワンストップサービスに人員を充てられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名巧美堂印刷株式会社
所在地京都府 京都市
業種印刷・同関連業
技術分野機械制御,情報処理,製造環境,測定計測
従業員数35人
資本金5億円
設立1948年

事業の背景

当社は企画・デザインから印刷・アソート梱包・発送までを一貫して受注する「巧美堂ワンストップサービス」を強みとしている。高品質と利便性が評価され、国内外の大手企業各社と取引があり、製品は全国に流通している。一方で、納期と価格の競争力を高め、品質面の裏付けを強化する必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高品質を保つためにマンパワーに頼らざるを得ず、オペレーターへの物理的・精神的負担が大きい。
  • コスト・採算検査工数(人数×時間)が増加し、適否判断基準にもバラツキが生じていた。
  • コスト・採算抜き取り検査のための予備紙と検査品の保管スペースがムダになっていた。
  • 品質・精度不適合品によるクレームが発生すると、信頼の失墜や全国的な対応が必要になるリスクがあった。

やったこと

オンライン枚葉印刷検査装置「Trinity Well SLC/TLC」を導入した。3CCDラインセンサカメラを中心としたシステムで、印刷機に搭載し、オンラインで印刷物の全数・全紙面の検査を行う。デジタル画像ファイリングシステム「Gallery」により不適合品の内容と履歴を記録し、IJP(インクジェットプリンタ)番号追跡装置で印刷物に通し番号を印字して不適合品と欠陥内容をひも付けた。これらを一連のシステムとして導入した。

検査測定オンライン枚葉印刷検査装置 Trinity Well SLC/TLC
ソフトデジタル画像ファイリングシステム Gallery
検査測定IJP(インクジェットプリンタ)番号追跡装置

事業の効果

  • 検査に費やされる工数(人数×時間)を約40%削減した。

検査工数を約40%削減し、マンパワーを削減してワンストップサービスに人員を充てられるようになった。オペレーターの物理的・精神的負担も軽減された。トレーサビリティが高度化・簡易化され、万一のクレームにも早期に対応できる体制が整った。不適合品の内容と履歴が記録でき、増刷も遅滞なく行えるようになった。顧客からの信頼感が増すという数値化できない効果も得ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    ISO9001取得など過去から品質管理を積み上げ、今回の検査装置導入は一貫した取組として読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手取引先に対して「巧美堂ワンストップサービス」の納期・価格競争力を強みとし、検査強化で信頼性を高める内容。

  • 課題の認識と解決4

    検査工数の増加やマンパワー依存という課題を示し、検査工数を約40%削減した成果も示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    事業計画5年目の売上前年比7%増という目標が示される一方、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    運用ノウハウの蓄積が不十分と記載があり、メーカーと連携して精度向上に努める体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大手企業からの高い評価と取引増加の見込みはあるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は限定的。

  • 事業化までの道筋2

    今後メーカーと連携して精度・信頼性を向上させると述べるが、スケジュールや解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    「高品質の代名詞」と評価されるが、同分野での高水準化を数値で示す記述は乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    大手顧客への短納期対応やワンストップ強化は述べるが、地域波及や雇用創出への言及はない。

  • 費用対効果3

    検査工数を約40%削減した数値が示されるが、補助金額と付加価値増加の関係は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    デジタル画像ファイリングとIJP番号追跡で全数トレーサビリティを確保し、クレーム対応を早める点が読み取れる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    印刷業の構造転換や成長分野への進出に関する記述は、事例文中に見当たりません。

  • 地域経済への波及2

    京都府宇治田原の工場で稼働する点はあるが、地域の経済成長や雇用創出を牽引する記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大手企業との取引増加が見込まれ、事業計画の5年目の売上で前年比7%の増加を目指す。運用ノウハウの蓄積は不十分で、検査精度・信頼性の向上にメーカーと連携して取り組む。

事業者の声

巧美堂の評価はお客様の満足の度合いで決まる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。