ものづくり補助金平成27年度宿泊業、飲食サービス業京都府

新製法の導入による多店舗展開、長時間営業体制の構築

株式会社7&M

成果製造時間 2倍(効率)→1倍(効率)

この事例のポイント

  • 豚骨スープの撹拌工程は肉体的に重労働で若い男性しか勤まらず、従業員の定着率を悪化させていた。
  • 平成28年11月に豚骨スープ自動攪拌機を導入し、手作業の味を再現する撹拌方法を試行錯誤の末に確立した。
  • 製造時間 2倍(効率)→1倍(効率)。自動攪拌機により味が均一になり、撹拌の重労働が減ったことで女性や中年の従業員も働けるようになり、人材不足が解消された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社7&M
所在地京都府 京都市
業種飲食店
従業員数6人
資本金1,000万円
設立2015年

事業の背景

京都の豚骨ラーメン専門店で、平成26年5月に開業し平成27年12月に法人化した。ラーメン市場は3千〜5千億円とされ、全国で約4万店あるが市場規模は近年横ばいとされる。京都は平成24年調査で人口10万人当たりのラーメン店数が19.58軒で、全国平均27.21軒を下回り、市場を広げる余地があると見ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能豚骨スープの撹拌工程は肉体的に重労働で若い男性しか勤まらず、従業員の定着率を悪化させていた。
  • 生産能力手作業の撹拌では営業時間の延長や多店舗化が難しく、人材確保と業務効率化が課題だった。
  • 品質・精度手作業の撹拌では味のばらつきが生じており、味の均一化が必要だった。
  • 集客・繁閑撹拌に接客が後回しになり、顧客の待ち時間が増えて客席の回転率が低下していた。

やったこと

平成28年11月に豚骨スープ自動攪拌機を導入し、手作業の味を再現する撹拌方法を試行錯誤の末に確立した。回転体の羽・棒の形状と時間帯に応じた撹拌頻度・回数・強弱を試し、骨に適度に傷を付けて髄を抽出する撹拌を実現した。平成29年2月から実際の生産に取り入れた。自動攪拌機の導入で、すべての食材を初めから投入できるようになり、より多くの材料を同時に入れられるようになった。加熱はIH方式で温度を0.1度単位で設定でき、時間帯ごとに適温を見つけた。

加工機豚骨スープ自動攪拌機

事業の効果

  • 製造時間 2倍(効率)→1倍(効率)
  • 従業員数 2人→6人
  • 営業時間(夜間) 3日/週→7日/週

自動攪拌機により味が均一になり、撹拌の重労働が減ったことで女性や中年の従業員も働けるようになり、人材不足が解消された。シフト制により営業時間を延長し定休日を減らせた。接客に集中できるようになって顧客回転率が上がり、売上も大きく増えた。長時間営業は実現したが、多店舗化は今後の課題である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    師匠の店での修業から豚骨ラーメン専門店を開業し法人化した経緯は書かれるが、自動攪拌機導入が既存事業の延長として経営戦略に位置付けられる記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    京都のラーメン市場の店舗数(山形70.92軒、京都19.58軒)や多店舗化の余地に触れ、外部環境は読み取れるが、自社の強み・弱みとの関係の説明が弱い。

  • 課題の認識と解決4

    撹拌工程の重労働と若年男性依存が課題と明示され、自動攪拌機で営業時間延長や2倍の効率を実現した点まで具体的に書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    従業員2人から6人への増加、営業時間の延長、2倍の効率と目標と成果の数字が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    代表者や従業員数は書かれるが、補助事業を遂行する事務処理や管理体制についての記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    味の均一化、女性や中年でも働ける環境、顧客回転率の向上など顧客価値が具体的に書かれ、選ばれる理由もうかがえる。

  • 事業化までの道筋4

    平成28年11月購入、試行錯誤を経て平成29年2月に生産導入など時系列が示され、温度設定の課題と解決方法も書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    豚骨スープの撹拌を自動化し、ラーメン業界では稀と書かれるが、普及度や認知度の水準を示す具体的根拠は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域経済の活性化に少しでも貢献したいという記述はあるが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    数百万円の機械導入に対し効率2倍、営業時間延長、売上増と成果が書かれるが、費用対効果の定量的算出は示されない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動攪拌機は新鋭機械と記されるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献についての記述は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    京都の地域特性や多店舗化、地域経済活性化への貢献意図は読み取れるが、地域の雇用牽引の具体的数字は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は多店舗化を目指し、京都の有力ラーメン店との連携を強めて京都のラーメン業界や地域経済の活性化に貢献したいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。