ものづくり補助金平成27年度卸売業、小売業京都府

海外への「宇治有機抹茶輸出ビジネス」の販路拡大に向けた取り組み

株式会社ヤマサン

この事例のポイント

  • 抹茶は粉体のため袋詰めに時間がかかり、手作業のため原料ロス(歩留まり)の問題も生じていた。
  • 抹茶充填機を導入し、これまで外注していた抹茶の袋詰め作業を自社で行えるようにした。
  • 抹茶の袋詰めを自社で機械化したことで、短納期のサービスを支える生産工程の効率が上がった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヤマサン
所在地京都府 宇治市
業種飲食料品小売業
従業員数49人
資本金5,000万円
設立1995年

事業の背景

もともとは味噌の訪問販売で創業し、最盛期には日本各地に8営業所をかまえていた。その後、通信販売に切り替え、店舗も開設した。2~3年前に宇治が集中豪雨に見舞われ平等院の本殿が改修で拝観できない期間が1年程あり、観光客はピーク時の7割減まで落ち込んだ。これを受けて海外のお客様をターゲットに切り替え、有機茶を中心とした海外向け販売を3年前からAlibabaで始めた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力抹茶は粉体のため袋詰めに時間がかかり、手作業のため原料ロス(歩留まり)の問題も生じていた。
  • コスト・採算袋詰め作業を外注していたが、内製化して機械化することで効率を上げる必要があった。
  • 納期・工程短納期を強みとしていたが、販売量の増加に対して袋詰めの作業が追いつかなくなっていた。

やったこと

抹茶充填機を導入し、これまで外注していた抹茶の袋詰め作業を自社で行えるようにした。機械で充填することで作業時間を短縮し、手作業による原料ロスの低減を図った。自社で充填することで在庫管理と生産工程の管理もすぐにできるようになった。これにより、お客様により早いタイミングで商品を届けられる体制を整えた。

加工機抹茶充填機

事業の効果

抹茶の袋詰めを自社で機械化したことで、短納期のサービスを支える生産工程の効率が上がった。在庫管理や生産工程の管理もすぐに行えるようになり、受注から出荷までのリードタイムが短くなった。その結果、10万円や20万円の少額取引の件数が増え、海外の顧客との取引が広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    訪問販売から通販・海外へ切り替えた経緯と「伝える」理念の一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外需要に合わせ商品・接客を変更し、短納期を強みにすると明記されており、外部環境と自社強みの関係が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    抹茶充填の外注・手作業による歩留まり問題を課題として認識し内製化で解決する方向が示されているが、付加価値向上の数値目標はない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    中国語・英語対応のスタッフ採用や中国人社員の入社が書かれており、体制の一部はうかがえるが、事務処理能力は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    短納期のワンストップOEMが強みで、海外の健康志向・有機ニーズにある顧客ターゲットが具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展開としてアジア展開やブランド化の方向性はあるが、スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    有機抹茶の海外展開で差別化を図るとあるが、高付加価値化・高価格化の水準を示す数字はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    日本の茶文化を海外に広める意義はうかがえるが、経済波及や雇用創出の具体的な記述は乏しい。

  • 費用対効果2

    少額取引件数の増加は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ネット販売と海外向けサイト活用は書かれているが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルの具体性は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    海外市場への進出で成長分野を狙う姿勢はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    宇治の宇治茶を活かした事業である点は読み取れるが、地域経済成長への効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

まずはAlibabaのサイト内で有機抹茶のNo.1の取引実績を目指す。あわせて茶葉を広め、アジアにも力を入れて展開していく。将来は自社ブランドで海外でも販売できることを目標にしている。

事業者の声

「一度テストでやってみようか」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。