ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業山形県

山形県産黒毛和牛加工食品生産機械化事業

株式会社米沢牛黄木

この事例のポイント

  • 受注量が大幅に増加し、安定した品質の維持と供給量の確保が必要になった。
  • 精肉工場に、人の手で行っていた角切り肉を均一にカットできる角切機を導入した。
  • 機械導入により、精肉及び加工品製造の両方で労働時間が短縮され、コストが削減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社米沢牛黄木
所在地山形県 米沢市
業種飲食料品小売業
技術分野製造環境
従業員数98人
資本金2,000万円
設立1971年

事業の背景

大正12年の創業以来、米沢牛や山形県産黒毛和牛の精肉及び牛肉加工品の製造・販売を行ってきた。販路は全国に広がり、近年は受注量が大幅に増加している。一方で枝肉市場での原料の高騰や肥育農家の減少が考えられ、良質な原材料の確保が難しくなる可能性がある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力受注量が大幅に増加し、安定した品質の維持と供給量の確保が必要になった。
  • 人手・技能各工程を人が行っていたため、個人の力量によるヒューマンエラーが生じ、ムリ・ムダ・ムラが発生していた。
  • その他枝肉市場での原料の高騰や肥育農家の減少により、良質な原材料の確保が難しくなる可能性があった。

やったこと

精肉工場に、人の手で行っていた角切り肉を均一にカットできる角切機を導入した。加工品製造工場では、ハンバーグの味の決め手となるソースを均一に注入できるようソース充填機を導入した。製品の検査には、異物混入を自動で監視するX線検査装置と、内容量を重さで確認するウェートチェッカー機を導入し、X線検査後に自動でウェートチェッカー機へ送る流れとした。機械を導入することで、目視や手作業に頼っていた工程を機械に置き換えた。

検査測定X線検査装置
検査測定ウェートチェッカー機
加工機角切機
加工機ソース充填機

事業の効果

機械導入により、精肉及び加工品製造の両方で労働時間が短縮され、コストが削減された。機械が監視することで品質が均一化した。ソース充填機によりハンバーグの品質統一と量産化も実現した。これらの成果により、今後さらに販路を広げられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    大正12年創業以来の米沢牛・黒毛和牛の製造販売を継続しており、自社肥育の拡大(5%から2年後12〜13%)も過去の取組の延長として位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    近年受注量が大幅に増加し販路が全国に広がったと書かれ市場動向に触れるが、競争優位性を示す具体的な比較や数値は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    ヒューマンエラーによるムリ・ムダ・ムラを課題として認識し、機械導入で労働時間短縮とコスト削減を図る点が具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、自社肥育比率の目標があるのみで、高付加価値化の数値目標はうかがえない。

  • 事業を進める体制3

    従業員98名や設備導入の経緯は読み取れるが、補助事業を遂行する人材体制や事務処理能力の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    米沢牛の目利きや品質の均一化、安全性の確保など選ばれる理由が示され、ハンバーグ等の製品特徴も書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    導入機械の成果は述べられているが、補助事業の遂行スケジュールや中長期の課題解決方法の具体的な記載は見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    黒毛和牛の加工品で高付加価値を狙う方向性はあるが、同分野で高水準の高価格化を図る具体的な根拠は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    県産黒毛和牛の安定供給や地域ブランドにつながる面はうかがえるが、経済波及や雇用創出への具体的な記載はない。

  • 費用対効果3

    労働時間短縮によるコスト削減が成果として挙げられるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    X線検査や自動監視の導入は読み取れるが、デジタル技術によるサプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山形県産黒毛和牛という地域特性を活かした事業であることは読み取れるが、地域経済成長や雇用創出への言及は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自社肥育の割合を現在の年間使用頭数の5%程度から、2年後に12〜13%まで拡大し、品質の高い製品を全国に提供して生産拡大につなげていく計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。