ものづくり補助金平成27年度製造業兵庫県

高度化する自動車電装部品の品質維持に関する市場ニーズにこたえるための検査体制構築

有限会社宏誠工業製作所

この事例のポイント

  • 自動車電装部品は形状が年々複雑化し、顧客の検査項目・検査精度の要求も高まっているが、手作業検査では対応しきれない。
  • 画像測定器を導入し、手作業では測定できなかった偏心や高低差のある穴ピッチなどの検査に対応できるようにした。
  • 画像測定器の導入により、従来測定不能だった偏心や高低差のある穴ピッチの測定が可能になり、手作業に比べて検査時間が短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社宏誠工業製作所
所在地兵庫県 姫路市
業種金属製品製造業
技術分野測定計測
従業員数4人
資本金300万円
設立1966年

事業の背景

当社は昭和41年創業の金属プレス加工業者で、従業員4名の小規模事業所だが、プレス機11台と150tプレス機2台を保有している。金型手配からプレス、溶接、メッキ処理までワンストップで対応でき、提案力も評価されている。小規模プレス加工業では同業者からの下請け受注が多いのに対し、当社はメーカーや他業種からの直接受注が大半を占める。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度自動車電装部品は形状が年々複雑化し、顧客の検査項目・検査精度の要求も高まっているが、手作業検査では対応しきれない。
  • 生産能力偏心のある穴ピッチや高低差のある穴ピッチなどが測定できず、複雑形状の部品で検査に問題が生じ失注につながることがある。
  • コスト・採算手作業で測定すると検査に要する時間が長い。

やったこと

画像測定器を導入し、手作業では測定できなかった偏心や高低差のある穴ピッチなどの検査に対応できるようにした。画像測定器により検査時間を短縮し、複雑形状の部品についても検査体制を整えた。これにより、検査レベルの制約で受注できなかった高精度部品の受注拡大を図った。

事業の効果

画像測定器の導入により、従来測定不能だった偏心や高低差のある穴ピッチの測定が可能になり、手作業に比べて検査時間が短縮された。これにより高精度部品の受注拡大と、小規模プレス加工業における差別化が進むことが期待される。検査体制の構築により、自動車電装部品など検査レベルの高い分野での受注を広げる狙いである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性小規模で150tプレス機を2台保有し、金型からめっきまでワンストップ対応する独自性と、同業下請けが少ない受注構成が具体的に書かれている。
  • 4
    課題の認識と解決手作業検査で偏心穴ピッチなどが測定不能、検査に時間がかかるという課題を明示し、画像測定器導入で解決する計画が示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け自動車電装部品の複雑形状化やリコールリスクに対する品質要求が示され、顧客からの直接受注が増えている点で選ばれる理由が読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標検査時間短縮や高精度部品の受注拡大は目標として挙げられるが、数値目標や付加価値・賃上げの目標値は示されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    過去からの一貫性は読み取れる。ワンストップ対応や直接受注比率の増加が述べられるが、経営戦略上の明確な位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    小規模で150tプレス機を2台保有し、金型からめっきまでワンストップ対応する独自性と、同業下請けが少ない受注構成が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    手作業検査で偏心穴ピッチなどが測定不能、検査に時間がかかるという課題を明示し、画像測定器導入で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    検査時間短縮や高精度部品の受注拡大は目標として挙げられるが、数値目標や付加価値・賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員4名の小規模事業所で、プレス・溶接・メッキを社内で扱う体制は読み取れるが、補助事業の遂行体制の記述は限定的。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車電装部品の複雑形状化やリコールリスクに対する品質要求が示され、顧客からの直接受注が増えている点で選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    課題と画像測定器による解決は示されているが、スケジュールや中長期の検証過程は記載されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    小規模プレス業で金型からめっきまで一社対応する点は珍しいとされるが、分野の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    自動車電装部品の品質要求への対応など業界への貢献はうかがえるが、雇用創出や経済波及の具体的記述はない。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されておらず、費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献2

    画像測定器の導入は検査高度化だが、デジタル技術の活用がサプライチェーン全体のイノベーションに及ぶかは不明。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    兵庫県姫路市の小規模事業者として地域の製造業を支える点はうかがえるが、地域特性を活かした成長牽引の具体的記述は薄い。

今後の展望

検査体制を構築することで、小規模プレス加工業の中で頭ひとつ抜け出す成果を目指す。

  • 目標:従業員4名

事業者の声

小規模だからできないとは言いたくない。むしろ小規模だからできるようにしていきたいと考えています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。