ものづくり補助金平成27年度製造業和歌山県

主に製英原料としての保存性を有する梅加工 品の製造

プラム食品株式会社

この事例のポイント

  • 梅の砂糖漬けはケーキや饅頭に練り込まれることがほとんどで、梅本来の風味や食感を生かした商品が少なかった。
  • 青梅の味・色・果肉感を残した菓子原料素材の開発に、同社で応用できる機械を用いて取り組んだ。
  • 全自動豆煮釜と食品乾燥機の導入により、梅実が均一に仕上がり、濃度のバラツキや果肉の硬さの差が解消された。

事業者のプロフィール

事業者名プラム食品株式会社
所在地和歌山県 和歌山県西牟婁郡上富田町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境
従業員数90人
資本金8,000万円
設立1969年

事業の背景

1969年の創業以来、規格外となった梅を活用するため梅農家とともに歩んできた会社である。梅飲料、梅酒、ジャム、ゼリー、梅の甘露煮などを手掛け、大手酒メーカーの委託充填や和菓子メーカーへの提供、通信販売、県内の土産物店やホテルでの取り扱いを行っている。一方で梅農家の減少と梅干しブームにより生梅の確保が難しくなっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術梅の砂糖漬けはケーキや饅頭に練り込まれることがほとんどで、梅本来の風味や食感を生かした商品が少なかった。
  • 品質・精度菓子原料素材の試作・顧客提案では好評だったが、濃度のバラツキや果肉の硬さに差が出る問題があった。
  • 生産能力梅の糖漬けから乾燥までの製造能力を整備して一定化し、生産プロセスを改善する必要があった。

やったこと

青梅の味・色・果肉感を残した菓子原料素材の開発に、同社で応用できる機械を用いて取り組んだ。試行錯誤の中で、容量の適正化と温度差発生の防止に適した全自動豆煮釜を導入し、梅実の均一な加熱・濃縮により果皮や果肉の硬さのばらつきを抑えた。あわせて乾燥ムラを防ぐため食品乾燥機を導入し、温度制御と湿度調整により熱による果肉軟化を防いだ。これにより糖分や温度が均一になり、しっかりと質感のある梅果肉を保持した良好な製品が完成した。

加工機全自動豆煮釜
加工機食品乾燥機

新しい製品・サービス:青梅の味・色・果肉感を残した菓子原料素材

事業の効果

全自動豆煮釜と食品乾燥機の導入により、梅実が均一に仕上がり、濃度のバラツキや果肉の硬さの差が解消された。熱による果肉軟化が防止され、しっかりとした質感の梅果肉を保持できるようになった。和菓子メーカーからは継続採用が決定しており、新たな用途の開拓につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    梅の砂糖漬けや梅酒残渣など既存の梅加工の延長で、梅本来の風味を生かす菓子原料への展開が書かれているが、経営戦略上の位置付けは具体的に読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    和菓子メーカーへの提案で好評を得て継続採用が決まったとあるが、競争優位の根拠となる市場データや自社の強み分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    濃度のバラツキや果肉の硬さという課題を特定し、全自動豆煮釜や食品乾燥機の導入で解決したと、課題と対策が対応して書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、増産は原料不足で難しいとだけ記載されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員90名や創業以来の梅加工の実績はうかがえるが、補助事業を遂行する体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    梅本来の味・色・果肉感を残す菓子原料という価値と、和菓子メーカーでの好評・継続採用というニーズの裏付けが書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展開として他の和菓子・洋菓子メーカーへのサンプル配布と拡販計画が書かれているが、スケジュールや解決方法の詳細はない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    青梅の味・色・果肉感を残す菓子原料は、梅の砂糖漬けが練り込まれるのが主だった中で、高付加価値の新しい分野として書かれている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    規格外梅の再利用や梅農家との共存共栄など地域連携はうかがえるが、経済波及や雇用創出の具体的な数値は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    全自動豆煮釜や食品乾燥機の導入で均一化を図った点はうかがえるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    紀南の地で梅農家と共存共栄し、規格外梅の再生利用に取り組む地域事業であることが読み取れるが、雇用や成長の数値は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は梅の原料不足のため増産は難しいが、他の和菓子・洋菓子メーカーにサンプルを配布し、拡販を計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。