ものづくり補助金平成25年度製造業岐阜県

「日本一小さな酒蔵」の究極のこだわり製法を実現する酒蔵モデル構築事業

杉原酒造株式会社

成果充填から打栓までの作業時間 338時間→90時間

この事例のポイント

  • 清酒の需要が高まっているが、少人数体制(パートを含めて4人)では需要に対応することが難しく、機会損失が多く発生している。
  • 従来は原料米の米作りから仕込みまで昔ながらの手作業で製造しており、打栓も手作業で行っていた。
  • 充填から打栓までの作業時間 338時間→90時間。自動打栓機とコンベアーの導入により、充填から打栓までの作業時間が大幅に短縮され、効率の良い出荷体制が確立された。

事業者のプロフィール

事業者名杉原酒造株式会社
所在地岐阜県 揖斐郡大野町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
従業員数4人
資本金1,000万円
設立1956年

事業の背景

揖斐の誉という自社開発のオリジナル酒米を使い、昔ながらの手仕込みで清酒「射美」を製造している。酒販店による品評会で高評価を得たことや、少量生産による希少価値、地元ケーブルテレビなど各種メディアの宣伝効果が重なり、清酒への需要が高まっている。製品は信頼できる酒販店を通じて販売され、販売先は確保されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力清酒の需要が高まっているが、少人数体制(パートを含めて4人)では需要に対応することが難しく、機会損失が多く発生している。
  • 人手・技能手作業による出荷工程は効率が悪く、一人あたりの負荷が大きい。
  • 生産能力需要に対応できる供給体制を整えるため、出荷工程を改良する必要があった。

やったこと

従来は原料米の米作りから仕込みまで昔ながらの手作業で製造しており、打栓も手作業で行っていた。本事業では出荷工程の見直しを図り、自動打栓機とコンベアーを導入した。これによりオリジナルブランド清酒「射美」の生産量拡大を目指した。

その他自動打栓機
その他コンベアー

事業の効果

  • 充填から打栓までの作業時間 338時間→90時間
  • 作業人数 4人→3人

自動打栓機とコンベアーの導入により、充填から打栓までの作業時間が大幅に短縮され、効率の良い出荷体制が確立された。作業人数も4人から3人に減り、時間と経費の両方の削減目標を達成した。出来上がった酒をすぐ輸送できるようになり、酒販店へ早く届けられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    当社は明治25年創業で、オリジナル酒米「揖斐の誉」と手仕込みの製法を続けてきた。射美の生産量拡大を事業の柱に据えている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    酒販店の品評会で高評価を得たことや、少量生産による希少価値、メディア宣伝が需要増につながっていると記載されている。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の出荷工程が非効率で機会損失が多いと課題を把握し、作業時間338時間を約90時間に短縮する成果を示している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    作業時間の短縮と作業人数の削減は記載されているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    親子2人と、パートを含め4人の少人数体制で酒造りを行っており、出荷工程の担当者の負荷も記載されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    揖斐の誉を使ったフルーティーな味わいの「射美」を、信頼できる酒販店で販売して需要が高まっていると記載されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は新しい製品づくりに挑戦したいとあるが、中長期のスケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    品評会での高評価と年間生産量60石の少量生産による希少価値が記載され、同分野で高い付加価値を狙う姿勢がうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    米の品種改良の研究者や地元契約農家との協力が記載されており、地域の供給網への波及効果がうかがえる。

  • 費用対効果3

    作業時間の削減と作業人数の4人から3人への減少は記載されているが、補助金額に対する付加価値の増加は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動打栓機とコンベアーの導入は記載されているが、デジタル技術や新たなビジネスモデルへの言及はほぼ見られない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    揖斐川の伏流水や穀倉地帯の地元農家と組んだ酒造りが記載され、地域の特性を活かした事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

昔ながらの製造方法にこだわりながら、今後は新しい製品づくりにも挑戦していきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。