ものづくり補助金平成27年度製造業鳥取県

製品検査精度の向上、生産効率アップに必要な自動三次元測定機導入

株式会社川口精工

成果最終検査の測定に約10分かかっていたが、自動三次元測定機導入後は加工者が次の製品製作に移れるようになり、1人当たり1日1.5時間短縮

この事例のポイント

  • 最終検査は加工者が加工機上でダイヤルゲージを使い、精度穴のピッチ等を約10分かけて測定しているため、すぐ次の加工に移れない。
  • CNC三次元座標測定機を導入し、加工した金属製品の寸法・穴径・穴ピッチ等を高精度に測定できるようにした。
  • 最終検査の測定に約10分かかっていたが、自動三次元測定機導入後は加工者が次の製品製作に移れるようになり、1人当たり1日1.5時間短縮。測定時間の短縮により加工者が次の製品製作に移れるようになり、生産性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社川口精工
所在地鳥取県 岩美町
業種金属製品製造業
技術分野測定計測
設立1998年

事業の背景

平成10年に各種精密機械部品製作・加工を柱として鳥取県岩美町に創業し、平成27年に法人化した。当社は加工精度の高さと柔軟な納期対応を強みとし、県内の同規模の同業者と比べてQCDの全てで優位性があるとみられる。近年は受注内容が複雑化し、加工精度の高い仕上がり、短納期化、検査体制の厳格化が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度最終検査は加工者が加工機上でダイヤルゲージを使い、精度穴のピッチ等を約10分かけて測定しているため、すぐ次の加工に移れない。
  • 生産能力検査体制が受注拡大のネックとなっていた。
  • 品質・精度加工精度の要求が高まり、納品前の検査・測定に対応しきれなくなっていた。

やったこと

CNC三次元座標測定機を導入し、加工した金属製品の寸法・穴径・穴ピッチ等を高精度に測定できるようにした。従来の加工機上での測定から自動三次元測定機による測定に切り替えたことで、加工者は次の製品製作に移れるようになった。同じ加工品の複数回測定で検査値のばらつきが少なくなり、社内検査段階で穴のピッチ外れや寸法外れを検出して不良品の社外流出を防止できるようになった。

事業の効果

  • 最終検査の測定に約10分かかっていたが、自動三次元測定機導入後は加工者が次の製品製作に移れるようになり、1人当たり1日1.5時間短縮
  • リードタイムが半減した
  • 工程数は同じだが、製品加工が1時間あたり倍増した

測定時間の短縮により加工者が次の製品製作に移れるようになり、生産性が向上した。リードタイムは半減し、同じ工程数で製品加工は1時間あたり倍増した。複数回測定で検査値のばらつきが少なくなり、穴のピッチ外れや寸法外れを社内で検出して不良品の社外流出を防止できるようになった。これにより高精度・高付加価値な製品の提供が可能になり、既存取引先からの受注増加と新規顧客の獲得につなげる狙いである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性QCDで県内同業者に優位性があるとし、三次元測定機で高精度製品に対応する強みの活かし方が明確。
  • 4
    課題の認識と解決最終検査の約10分の測定がネックと課題を特定し、1人1日1.5時間短縮と流出防止で解決する実効性が示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け既存取引先からの短納期・高精度への評価が高く、県内で同機保有が2割程度という希少性から選ばれる理由が整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用地域への経済波及や新たな雇用創出についての記述は薄く、国が補助する積極的理由は読み取りにくい。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    平成10年創業の精密部品加工から、検査体制改善による高付加価値化へ連なる取組で、既存事業との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    QCDで県内同業者に優位性があるとし、三次元測定機で高精度製品に対応する強みの活かし方が明確。

  • 課題の認識と解決4

    最終検査の約10分の測定がネックと課題を特定し、1人1日1.5時間短縮と流出防止で解決する実効性が示されている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    1時間あたり加工数倍増やリードタイム半減などの目標・成果が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は明示されていない。

  • 事業を進める体制3

    代表者が受注拡大の課題を把握し設備導入の意思決定をしており、加工と検査の体制は一定程度確認できる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    既存取引先からの短納期・高精度への評価が高く、県内で同機保有が2割程度という希少性から選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の受注増加に向け、各種商談会で新規顧客開拓を図るという具体的な進め方が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    県内で同機を保有するのは2割程度とあり、高精度測定による高付加価値化を図る取組として一定の希少性がある。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    地域への経済波及や新たな雇用創出についての記述は薄く、国が補助する積極的理由は読み取りにくい。

  • 費用対効果3

    作業時間の短縮と不良流出防止による費用対効果は示されるが、補助金額に対する付加価値増加額の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高精度測定の導入は示されるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献についての記述は弱い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    岩美町で創業し地域の精密加工を担う事業で、地域の特性を活かした受注拡大を図っている。

今後の展望

鳥取県内で同種の自動三次元測定機を保有する企業は2割程度とみられ、既存取引先からの受注増加を図るとともに、各種商談会で新たな顧客開拓を進める方針である。

事業者の声

近年の受注内容は複雑、かつ加工精度が高い仕上がり要求が強く、加えて短納期化や検査体制が厳しくなっています。当社の受注拡大のネックとなっていた検査体制を改善するため自動三次元測定機を導入し、高度化する納品前の検査・測定に対応することが出来ました。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。