ものづくり補助金平成27年度製造業島根県

中量生産ラインへ進化し製造能力・効率アップ・高精度化実現で市場の競争力強化

株式会社ロジ・サイエンス

成果部品実装スピード 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 電子部品を基板に配置する機械が古く能率が悪い。
  • 高速チップ部品実装機と高速複合部品実装機を導入した。
  • 部品実装スピード 1倍→2倍。部品実装のスピードが従来の2倍になり、段取りや部品切れ交換の時間が短縮されて稼働時間が伸びた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ロジ・サイエンス
所在地島根県 出雲市
業種電気機械器具製造業
技術分野機械制御,材料製造プロセス,製造環境,接合・実装
従業員数73人
資本金2,000万円
設立1989年

事業の背景

株式会社ロジ・サイエンスは1988年の創業以来、各種基板製造を中心に産業用電子機器の設計・製造、販売を行い、県内有数の企業として各種メーカーから厚い信頼を受けてきた。プリント基板は電子機器製造の合理化と大量生産を可能にしたが、海外実装では不良品率が下がらず、少ロット生産を嫌われる物流・為替リスクもある。そのため少ロット・多品種では国内での実装が再評価されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力電子部品を基板に配置する機械が古く能率が悪い。
  • 人手・技能機械が古いため故障も多発し、稼働率が100%を超えて受注量を調整せざるを得ない状況が続いていた。

やったこと

高速チップ部品実装機と高速複合部品実装機を導入した。基板へ部品を実装するスピードは従来の2倍になり、段取り時間や部品切れ交換時間が短縮され、部品入れ替え作業も軽減された。以前は0.5mm四方までしか搭載できなかったチップ部品が、最小0.2mm四方まで搭載可能になった。さらに昨年度には3D画像検査機を新たに導入し、検査時のヒューマンエラーをなくし、精度向上と時間短縮を実現した。

  • 加工機高速チップ部品実装機AIMEX TL高速複合部品実装機AIMEX IC
  • 検査測定3D画像検査機

事業の効果

  • 部品実装スピード 1倍→2倍
  • チップ部品の最小搭載サイズ 0.5mm四方→0.2mm四方

部品実装のスピードが従来の2倍になり、段取りや部品切れ交換の時間が短縮されて稼働時間が伸びた。複雑な部品実装にも力を入れられるようになった。チップ部品の搭載可能サイズが広がり、搭載精度も向上して信頼度が高まり、新規顧客獲得につながった。3D画像検査機の導入で検査精度と時間が改善し、受注品目や営業エリアの拡大につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決稼働率100%超や機械の古さ・故障多発という課題を認識し、高速実装機導入で実装速度2倍、最小0.2mmまで搭載可能と具体的に示している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け少量多品種・試作から1000個程度までの中量生産に対応し、年間約5000種の製造という数字で顧客ニーズと選ばれる理由が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員73名や創業年は書かれているが、補助事業を遂行する体制や人材確保の記述はほぼ見当たらない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の各種基板製造や少量多品種受注への対応という一貫した事業が読み取れるが、経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内実装が再評価される市場動向と、少量多品種・配送面での強みが書かれているが、競争優位の定量的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    稼働率100%超や機械の古さ・故障多発という課題を認識し、高速実装機導入で実装速度2倍、最小0.2mmまで搭載可能と具体的に示している。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    実装速度2倍や搭載部品サイズの拡大は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員73名や創業年は書かれているが、補助事業を遂行する体制や人材確保の記述はほぼ見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    少量多品種・試作から1000個程度までの中量生産に対応し、年間約5000種の製造という数字で顧客ニーズと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の効果は書かれるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールは読み取れない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    プリント基板は広く普及した分野で、少量多品種・精密化による差別化の記述はあるが高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    国内実装の再評価や県内有数の企業という記述はあるが、波及効果や雇用創出の具体的な数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    実装速度2倍や段取り時間短縮は示されるが、投入額に対する付加価値増加などの費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    3D画像検査機の導入や実装機の自動化はうかがえるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    ICTや医療・航空機など成長分野への製品供給はうかがえるが、日本経済の構造転換に資する記述は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    島根県出雲市の県内有数企業という地域性はあるが、雇用創出や地域成長を牽引する記述は乏しい。

今後の展望

関東方面への営業エリア拡大を機に2017年にISO9001を取得し、取引の安定化や取引機会の拡大を生み出した。国内屈指のフィルムコンデンサ大手専業メーカーや電子機器・精密機器開発会社から打診を受けている。今後は従来からの顧客に対しても更なる機種拡大に向けた営業を展開し、エリア拡大にも力を注ぐ。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。