ものづくり補助金平成27年度製造業島根県

不良品の自動識別化を行い、高品質・短納期化の実現、海外展開の構築

株式会社ひろせプロダクト

成果製品価格に換算して10%以上のダウン

この事例のポイント

  • ひび割れや欠損などの不良品を目視で選別しており、安全性や衛生面のニーズが強まる中で品質をさらに高める必要があった。
  • 日本初となる最新型の竹串外観検査装置を導入し、目視選別から自動選別へ切り替えた。
  • 製品価格に換算して10%以上のダウン。目視選別から自動選別に変えたことで選別コストが大幅に圧縮され、製品価格に換算して10%以上のダウンが図られた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ひろせプロダクト
所在地島根県 安来市
業種木材・木製品製造業
従業員数10人
資本金1,500万円
設立1999年

事業の背景

アメリカンドッグやフランクフルトに欠かせない竹串や木串の製造で国内シェア90%を誇り、平成11年の創業以来、コンビニの普及などもあって着実に業績を伸ばしてきた。中国の合弁会社で森林伐採の規制が厳しくなったことから、木製から竹へ原料をシフトした。供給先の国内外の食品製造業者からは安全性や衛生面のニーズが年々高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ひび割れや欠損などの不良品を目視で選別しており、安全性や衛生面のニーズが強まる中で品質をさらに高める必要があった。
  • コスト・採算従来は見逃されやすかった竹串の躍食いを目視で選別していたため選別コストがかかり、製品価格を下げる余地が限られていた。
  • 生産能力目視による選別では納期の短縮にも限界があった。

やったこと

日本初となる最新型の竹串外観検査装置を導入し、目視選別から自動選別へ切り替えた。この装置は正面と横から竹串を映し出す自動選別機で、1時間に5万本の選別が可能である。平成30年夏には約2億円をかけて敷地2200平方メートルに約93C平方メートルの新工場を完成させ、加工・検査を中心に稼働させた。本社工場の外観検査装置などの選別機も新工場に集約した。

新しい製品・サービス:大手航空会社向けに、コーヒーのマドラーを木製で提供する製品

事業の効果

  • 製品価格に換算して10%以上のダウン
  • 1時間に5万本の選別が可能

目視選別から自動選別に変えたことで選別コストが大幅に圧縮され、製品価格に換算して10%以上のダウンが図られた。1時間に5万本の選別が可能になり、納期の短縮にもつながった。新工場では衛生面を徹底し、供給先の食品製造業者の安全性や衛生面のニーズに応えられる体制を整えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付けひび割れや欠損、食い込みの選別に威力を発揮し、食品製造業者からの安全性・衛生面のニーズに応えると具体的に書かれている。
  • 4
    地域経済への波及島根の竹を使った国内製品の展開や安来市の地域での工場稼働など、地域特性を活かした事業と読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員10名の会社で新工場を稼働させた実績はうかがえるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述は少ない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の竹串・木串製造で国内シェア90%、中国での竹へのシフトや新工場建設など一貫した取組が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    高品質・低価格・短納期を武器に海外販路を広げる方針があるが、競争優位の根拠となる外部環境分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    目視選別のコスト圧縮で製品価格10%以上のダウン、1時間5万本の選別が可能と効果が示され、課題と解決策の対応は読み取れる。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    年商13億4千万円から5年後に20億円という目標が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員10名の会社で新工場を稼働させた実績はうかがえるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ひび割れや欠損、食い込みの選別に威力を発揮し、食品製造業者からの安全性・衛生面のニーズに応えると具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    タイへの物流拠点設置や大手航空会社への木製マドラー提供など今後の予定はあるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は少ない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    竹串の自動外観検査は日本初の最新型と書かれ、高水準の品質向上を図る取組として読み取れる。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    竹の粉を使ったブロック製品化や島根の竹を使った国内体制の確立など地域資源活用の構想が書かれている。

  • 費用対効果3

    選別コストの大幅圧縮と製品価格10%以上の値下げが示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動選別装置による目視からの置き換えは読み取れるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は明示されていない。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    島根の竹を使った国内製品の展開や安来市の地域での工場稼働など、地域特性を活かした事業と読み取れる。

今後の展望

平成30年冬にタイに物流拠点となる事務所を設け、同国での販路開拓に努める。米国や欧州での販路拡大も視野に入れる。廃材の竹の粉を使ったブロックの製品化も検討している。年商は29年の13億4千万円から5年後に20億円を目標とする。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。