ものづくり補助金平成27年度製造業岡山県

皮革製品の内製化と縫製技術力による高付加価値製品の開発

有限会社nap

この事例のポイント

  • 古い機械で無理して制作していたため、制作できるものの幅が限られていた。
  • 皮漉き機と4台のミシンを導入し、皮革縫製技術の習得を進めた。
  • 皮革製品の内製化により、外注のコストと時間が削減された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社nap
所在地岡山県 吉備中央町
業種繊維工業
技術分野製造環境
従業員数8人
資本金300万円
設立2005年

事業の背景

有限会社napは、倉敷市の帆布やデニム、栃木レザーなどの高品質国産素材を使ったオリジナルハンドメイドブランド「THE SUPERIOR LABOR」を展開している。国内生産で職人によるハンドメイドにこだわり、現在は国内取引先70社、海外取引先30社を有する。欧米では革製品の人気が高く、国内の革ジャケット製造拠点は東日本に集中している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力古い機械で無理して制作していたため、制作できるものの幅が限られていた。
  • コスト・採算革製品を外注に頼っており、外注コストと時間がかかっていた。

やったこと

皮漉き機と4台のミシンを導入し、皮革縫製技術の習得を進めた。レザーバッグやレザージャケットのサンプルを制作し、ミシンの操作方法や縫製技術の習得に努めた。サンプルを通じて、製品の加工精度や意匠再現性、安定した品質実現性を確認した。また、パーツや素材ごとの革の漉き方、各種製品のボタン穴に適した縫製方法などのノウハウを蓄積した。

新しい製品・サービス:皮革製品の内製化とその縫製技術を生かした高付加価値製品

事業の効果

皮革製品の内製化により、外注のコストと時間が削減された。新しい機械を使うことで仕上がりが美しくなり、制作できるものの幅が広がった。厚みのあるものが縫製できるようになり、キャンプ用品や家具の分野とも繋がりが生まれた。海外企業からのコラボレーションの依頼も得ている。

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性国内革ジャケット製造が東日本に集中し西日本にないこと、海外30社の取引などを踏まえ、高付加価値の強みを活かす内容になっている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け欧米で革製品の人気が高く、海外企業からのコラボ依頼やアウトドア・家具企業からのオファーなど、ニーズの裏付けがある。
  • 4
    新しさ・高付加価値単価の高い革製品を少量生産し、ブランド価値を高める方針で、布製品より高額な高付加価値化を図っている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値が事例文中に示されておらず、実現可能性を判断できる数値が薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    製造・内製化の方向性が、統合・移転や従来の縫製技術を生かす過去の取組と一貫しており、皮革製品内製化を事業の中核に位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内革ジャケット製造が東日本に集中し西日本にないこと、海外30社の取引などを踏まえ、高付加価値の強みを活かす内容になっている。

  • 課題の認識と解決3

    外注コストと時間の課題を内製化で解決し、単価の高い少量生産へ移行する方針が示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値が事例文中に示されておらず、実現可能性を判断できる数値が薄い。

  • 事業を進める体制3

    縫製経験を持つ職人体制があり、サンプル制作を通じて皮革縫製技術を習得する計画が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    欧米で革製品の人気が高く、海外企業からのコラボ依頼やアウトドア・家具企業からのオファーなど、ニーズの裏付けがある。

  • 事業化までの道筋3

    皮漉き機と4台のミシン導入、サンプル制作による品質確認、ノウハウ蓄積という遂行方法が段階的に示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    単価の高い革製品を少量生産し、ブランド価値を高める方針で、布製品より高額な高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    キャンプ用品や家具分野との連携、小学生向け体験など地域・産業への広がりが示されている。

  • 費用対効果2

    投入額に対する付加価値増加や生産性の数値的な費用対効果の記載が見当たらず、薄い。

  • イノベーションへの貢献2

    新しい機械の導入で制作の幅が広がるとあるが、デジタル技術や新ビジネスモデルによる地域サプライチェーンへの貢献は弱い。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    吉備中央町の自然豊かな地で、国産素材を使い高付加価値製品を生み、地元小学生向け体験や祭り参加も行っている。

今後の展望

単価の高い製品を少量生産して販売することで、ゆとりを持って仕事ができ、ブランド価値も高められると考えている。防災グッズの開発にも取り組みたいとしている。

  • 目標:8人

事業者の声

当社のような工房が存続していくには、単価の高い製品を少量生産して販売することが重要です。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。