ものづくり補助金平成27年度建設業山口県

最新機器導入によるリードタイム短縮及び商圏の拡大、受注先への工程管理支援

有限会社曽根ダクト工事

成果プラズマ自動切断機により、曲線部分も含め12m/分の高速切断が可能になった。

この事例のポイント

  • 労働集約型の体制のため、大型受注があると従業員の肉体的負担が大きく、従業員数に比例してしか受注量を増やせない。
  • プラズマ自動切断機(KPC-3504)と板取展開ソフト(DUCTCAM Complete7)を導入し、新たな生産システムを構築した。
  • プラズマ自動切断機により、曲線部分も含め12m/分の高速切断が可能になった。板取りの所要時間が短縮され、切断ミスによるロスが削減された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社曽根ダクト工事
所在地山口県 宇部市
業種設備工事業
技術分野精密加工
従業員数14人
資本金300万円
設立1990年

事業の背景

工場プラント及びビル空調設備に掛かるダクトの製造・据付工事を主たる事業としており、本年で30年の業歴となる。事業継承後に労働集約型の体制からの脱却、役員報酬・職務の見直し、新規取引先の開拓などに取り組み、経営改善を継続してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力労働集約型の体制のため、大型受注があると従業員の肉体的負担が大きく、従業員数に比例してしか受注量を増やせない。
  • 人手・技能手作業による鉄板の切断などは中高年者や女性には負担が大きく、求職者が集まらず人材確保が難しい。
  • 生産能力人材確保ができれば受注を増やせるのに機会損失が生じている。

やったこと

プラズマ自動切断機(KPC-3504)と板取展開ソフト(DUCTCAM Complete7)を導入し、新たな生産システムを構築した。切断機はS字加速制御機能により曲線部分も正確かつ精密に鉄板を切断でき、12m/分の高速切断が可能である。板取展開ソフトは3D展開機能により製造前に各パーツの結合状況を確認でき、設計ミスの発見と納品・施工までの所要期間算出に活用できる。また生産プロセスの切断作業を自動化し、熟練工しか対応できない作業を減らして従業員全体で均一に作業できるようにした。さらに設計・事務部門、生産部門、工事・販売部門の3つに組織を再編成した。

加工機プラズマ自動切断機(KPC-3504)
ソフト板取展開ソフト(DUCTCAM Complete7)

事業の効果

  • プラズマ自動切断機により、曲線部分も含め12m/分の高速切断が可能になった。

板取りの所要時間が短縮され、切断ミスによるロスが削減された。不良品発生率が低下し、切断作業に必要な技術要件が緩和された。切断工程の作業が分化し、高品質な仕上がりを実現した。自動化により熟練工に頼らず全員が作業できる体制になり、組織も3部門に再編された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事業承継後に労働集約型からの脱却や新規取引先開拓に取り組んだと書かれ、過去の取組との連続性はうかがえるが戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大型受注時の従業員負担や人材確保の難しさを課題に挙げ、大手サブコンへの工程管理支援に触れるが、市場動向や競争優位の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    人材確保が難しく受注機会を失っている課題を示し、切断工程の改善と組織再編で解決を図る具体的な流れが書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    リードタイム短縮や商圏拡大は述べられるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    設計・事務、生産、工事・販売の3部門に再編し、従業員全体を均一に作業させる体制が書かれているが、人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    既存顧客には設計不良の事前発見、新規には角ダクトの製造販売と顧客像が書かれ、製品の価値とターゲットが整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として既存顧客と新規顧客への展開方針が示されるが、スケジュールや中長期の課題検証は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ダクト製造は一般的な分野と思われ、高付加価値化や高価格化を図る記述はわずかにうかがえる程度である。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    大手サブコンや設備業者への工程管理支援に触れるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    切断の高速化や不良品率の低下、板取り時間の短縮など改善効果が列挙され、投資に対する効果の方向性が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    3D展開ソフトで製造前に設計ミスを発見する仕組みが書かれ、サプライチェーンへの貢献がうかがえるが具体性は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山口県宇部市の事業者であることは示されるが、地域の特性を活かした成長や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存顧客に対しては、ダクト生産前に設計上の不良を発見する機能を活用し、受注・生産・施工という販売活動に付加価値を付けた展開をしていく。新規顧客に対しては角ダクトを対象に、事業者向けの製造販売および配送を進める方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。