ものづくり補助金平成27年度製造業徳島県

UV-LED の生産性向上

ナイトライド・セミコンダクター株式会社

成果LEDの出力が約8%向上

この事例のポイント

  • ウエハ製造工程で使うNH3ガスに含まれる水分やO2等の不純物が結晶欠陥の原因となり、発光効率や出力が低下し歩留りも悪かった。
  • ウエハ製造工程にインライン型の「NH3精製器」を導入し、原料NH3の水分やO2等の不純物を除去して純度を上げ、結晶中の欠陥を低減させた。
  • LEDの出力が約8%向上。NH3精製器の導入によりLEDの出力が約8%、歩留りが約4.5%向上した。

事業者のプロフィール

事業者名ナイトライド・セミコンダクター株式会社
所在地徳島県 鳴門市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野材料製造プロセス,測定計測
従業員数8人
資本金1億円
設立2000年

事業の背景

様々な製品の製造工程では紫外光光源として安価な紫外線ランプが依然使われている。しかし脱水銀の国際的な流れからUV-LEDへの置き換えが期待されており、UV-LEDの性能向上と生産性向上で市場への普及を加速させる必要があった。白色LED照明の市場は年々増大しており、現在は青色LEDを使った白色LEDが主体である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ウエハ製造工程で使うNH3ガスに含まれる水分やO2等の不純物が結晶欠陥の原因となり、発光効率や出力が低下し歩留りも悪かった。
  • 生産能力フリップチップのLED計測は測定に時間がかかり、1チップあたりの測定時間とウエハ取扱いの手間が生産効率を下げていた。

やったこと

ウエハ製造工程にインライン型の「NH3精製器」を導入し、原料NH3の水分やO2等の不純物を除去して純度を上げ、結晶中の欠陥を低減させた。UV-LEDウエハを成膜・チップ化して評価したところ、出力が約8%、歩留りが約4.5%向上した。チップ計測工程には「フリップチップ」が計測できる裏面発光LEDプローバーを導入した。1チップの測定時間は現行の約60%で測定できるようになり、セッティングの簡素化によりウエハの取扱時間も減ったため、測定全体で50%の時間短縮となった。

その他NH3精製器
検査測定裏面発光LEDプローバー

新しい製品・サービス:フリップチップの計測を可能にする裏面発光LEDプローバー

事業の効果

  • LEDの出力が約8%向上
  • 歩留りが約4.5%改善
  • 測定全体で50%の時間短縮
  • 全体で約210%の生産効率向上

NH3精製器の導入によりLEDの出力が約8%、歩留りが約4.5%向上した。裏面発光LEDプローバーの導入により、フリップチップの計測が可能になり、測定全体で50%の時間短縮が実現した。本事業全体で約210%の生産効率向上が実現したと記載されている。紫外線ランプからUV-LEDへの置き換えを進め市場普及を図る効果が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    UV-LEDの性能向上と生産性向上を目的とし、脱水銀の流れを受けて置き換えを狙う方向性は読み取れるが、過去の取組との一貫性は示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    脱水銀の国際的流れで紫外線ランプからの置き換えが期待される外部環境は書かれているが、自社の経営資源の強み・弱みは記載がない。

  • 課題の認識と解決4

    NH3精製器で出力約8%向上、歩留り約4.5%改善など、課題である結晶欠陥に対する解決策と数字が具体的に示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    出力約8%向上、歩留り約4.5%改善、測定時間約50%短縮、全体で約210%の生産効率向上と目標や成果の数値が示されている。ただし賃上げ目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高出力化と低価格化で演色性に優れたRGB+UV-LEDへの置き換えを進める旨は書かれるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    白色LED市場の拡大と高出力化・低価格化を進める今後の展望は書かれているが、スケジュールや遂行方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    紫外線ランプからUV-LEDへの置き換えという普及途上の分野と、高出力化・高付加価値化を図る方向性はうかがえるが、水準の数値比較はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    脱水銀の国際的流れや市場普及の加速という社会的意義がわずかにうかがえるが、経済波及や雇用創出の記載はない。

  • 費用対効果3

    出力や歩留り、時間短縮の効果は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加額など費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    UV-LEDへの置き換えによる市場拡大という方向性がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記載は明示されていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

白色LED照明市場の拡大を見据え、高出力化と低価格化を実現して演色性に優れたRGB+UV-LEDへの置き換えを進め、市場シェアの拡大を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。