ものづくり補助金平成27年度製造業香川県

入院病棟用システム家具の生産能力増強

アヤウタ工芸有限会社

成果不良品発生率 17%→0.1%

この事例のポイント

  • 入院病棟用家具の引き出し組立で、ダボを打ち込む作業を手作業で行っており、作業時間がかかっていた。
  • ダボ打ち機として「PNC 片面ボーリング・ダボ打ち機」を導入し、穴あけとダボ打ちを一つの機械で行えるようにした。
  • 不良品発生率 17%→0.1%。自動打ち機の導入により作業時間が大幅に減少し、一か所で作業を完結できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名アヤウタ工芸有限会社
所在地香川県 綾川町
業種家具・装備品製造業
技術分野機械制御,接合・実装
従業員数14人
設立1964年

事業の背景

入院病棟の床頭台(ベッド横に備える家具)のニーズは、高齢化により老人ホームや介護施設からの需要も増え、プライベート重視から遮断性の高い間仕切り家具が求められるように変化している。そのため家具の引き出しの数が増え、ダボ打ち機を導入して生産能力を高める必要が生じた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能入院病棟用家具の引き出し組立で、ダボを打ち込む作業を手作業で行っており、作業時間がかかっていた。
  • 人手・技能手作業では3〜4人がかりの作業になり、正確さと熟練技術が求められ、作業時の危険性もあり技術継承にも問題があった。
  • 品質・精度手作業のため穴開けのズレやボンドの注入量などで不良品発生率が17%に達していた。

やったこと

ダボ打ち機として「PNC 片面ボーリング・ダボ打ち機」を導入し、穴あけとダボ打ちを一つの機械で行えるようにした。穴あけと同時に木くずを吸い込む機構を備え、機械回りを清潔に保てるようにした。担当者は簡単なマウス操作で機械を動かせるため、特別な技術がなくても作業できる体制とした。これにより、従来4工程(穴開け、運搬、ボンド注入、金槌での打ち込み)を一か所で完結させた。

加工機PNC 片面ボーリング・ダボ打ち機

事業の効果

  • 不良品発生率 17%→0.1%

自動打ち機の導入により作業時間が大幅に減少し、一か所で作業を完結できるようになった。木くずを吸い込むため機械回りが清潔に保たれ、清掃や拭き取りの作業も減って業務の効率化が図れた。特別な技術が不要になったことで新入社員も従事でき、品質管理や新商品開発に時間を割けるようになった。品質も向上し、無駄なコストを削減して良い品を製造できる環境となった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    木製家具の製造・塗装一貫生産や病棟用家具の需要変化への対応が書かれており、既存事業との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    塗装内製が強みで他社と差別化でき、東日本への市場拡大も視野に入れていると具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ダボ打ち作業に1時間・3〜4人を要した課題を示し、受注増加と収益増加を見込むと書かれているが、数値目標は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    不良品発生率17%が0.1%に減ったと実績が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員14名、新入社員でも作業できると書かれるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    在宅介護など需要増加と利便性の高い家具への要望が書かれ、ターゲットの方向性は読めるが、具体的な顧客数や裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として東日本市場や技術継承・人材育成への注力が述べられるが、スケジュールや遂行方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    塗装内製による曲線デザインなど差別化は書かれるが、分野全体の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療・福祉物件家具の需要増や職人減少下での技術継承に触れるが、波及効果や雇用創出の具体的な記述は薄い。

  • 費用対効果3

    作業時間が大幅に減り、不良率が17%から0.1%に激減したと書かれ、効果は読み取れるが投入額との比較はない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動打ち機と木くずの吸い込み機能による効率化は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    香川県の地域企業として地域との共生に触れるが、地域特性を活かした雇用や成長への記述は限定的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

病院だけでなく在宅介護など様々な場面で病棟家具の需要が高まる傾向にあり、より利便性の高い家具が求められている。自社の強みである塗装内製を生かして他社との差別化を図り、東日本への市場拡大も視野に入れている。受注増加とともに収益増加、技術継承、人材育成にも注力していく。

事業者の声

木の温もりを大切に、時代のニーズに合わせた商品づくりを展開したい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。