ものづくり補助金平成26年度製造業秋田県

新規NC加工機導入による生産力増強・改善事業

株式会社フレックス

成果生産性は以前に比べ14%程度向上した。

この事例のポイント

  • 首都圏マンション用ドアの供給能力の増強を主要顧客から求められていたが、NC加工機の能力不足のため対応できなかった。
  • 高機能NC加工機を導入し、ロック加工と目地加工を同時に行えるようにした。
  • 生産性は以前に比べ14%程度向上した。加工作業の集約により機械への投入・取り出し回数が減り、生産性が14%程度向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フレックス
所在地秋田県 大館市
業種家具・装備品製造業
技術分野精密加工
従業員数90人
資本金4,500万円
設立1989年

事業の背景

株式会社フレックスはマンション用木製内装ドアの生産を主力とするドアメーカーである。首都圏マンション用ドアを大量に供給できる製造業者は国内4社の寡占体制になりつつあり、大手サプライヤーの主要顧客からは納期対応力と品質面で高く評価され、首都圏マンション用ドアで25%強のシェアを持つ。首都圏のマンション需要に加え、震災復興住宅や東京オリンピック開催決定など中長期的な好材料があり、供給能力の増強が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力首都圏マンション用ドアの供給能力の増強を主要顧客から求められていたが、NC加工機の能力不足のため対応できなかった。
  • 人手・技能NC加工機の能力不足による力作業が続き、従業員の身体的負担が増加していた。
  • 生産能力ロック加工の加工機は処理能力が限界に近く、ロック加工と目地加工を別々の加工機で処理していたため効率的な生産体制になっていなかった。

やったこと

高機能NC加工機を導入し、ロック加工と目地加工を同時に行えるようにした。あわせて角ノミ対応(溝の直角加工)も可能とした。これにより全ての加工が1台に集約され、作業負担が大きく軽減した。生産ラインの整備と生産管理のノウハウの蓄積も進んだ。効率的な生産体制が整ったことで、付加価値の高いドア生産に人員を集中投入でき、加工能力も向上した。

  • 加工機高機能NCドア加工機ロック・目地同時加工、角ノミ対応

事業の効果

  • 生産性は以前に比べ14%程度向上した。
  • 日当たりの加工時間を45分短縮できた。
  • 年間退職者数 10名→1名

加工作業の集約により機械への投入・取り出し回数が減り、生産性が14%程度向上した。日当たりの加工時間を45分短縮でき、恒常的な時間外労働も減少した。時間外労働の削減と生産体制の整備により離職率が低下し、年間退職者は最大10名近くから1名程度に改善して定着率が高まった。技術伝承にも良い影響を与えており、県内の同業他社が導入していない設備であるため優位性も高い。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性2

    先代の芯生産から内装ドアへ移行し、木製ドア技術を応用してきたという過去の取組との連続性がうかがえる。経営戦略上の明確な位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    首都圏マンション用ドアで25%強のシェアを持ち、大手サプライヤーから納期対応力や品質を評価されていたという強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    NC加工機の能力不足や力作業が課題とされ、新規NC加工機導入で全加工を1台に集約し生産性14%向上、日当たり加工時間45分短縮と具体的に示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性向上率や時間短縮は実績として書かれているが、今回の計画における付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    生産ラインの整備や生産管理のノウハウが進んだと記載があるが、事業遂行の人材や事務体制の具体的な記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大手サプライヤーからの供給増強要請や、デザイン性の高い目地加工・大型ドアの需要が書かれ、顧客ニーズの裏付けは読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    オリンピック後の機械化促進や外注特殊作業の内製化を進める方針が述べられているが、スケジュールや課題解決方法の詳細はない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    マンション用ドアで同分野の供給可能な製造業者が国内4社に絞られる中、デザイン性の高い目地加工など高水準の高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    首都圏マンションや復興住宅など需要増の状況は書かれているが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    生産性14%向上や時間外労働の削減、離職者10名近くから1名程度への改善など効果は具体的だが、補助金投入額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大館市で木製ドアを製造し、県内同業他社にない設備を導入した点は地域の強みとして読み取れるが、地域経済の牽引までは書かれていない。

今後の展望

オリンピック後は住宅不景気を懸念する声があるが、大手ゼネコンがオリンピック関連施設に掛かりきりで大型マンション需要に対応しきれていないため、オリンピック後の方がマンション建設の見通しは明るいとみている。これに備えて更なる機械化や外注している特殊作業の内製化を進める予定である。また、加工精度の向上を背景に大手サプライヤーから高級ホテルなどへの耐火ドア生産の依頼も増えており、高級ドアメーカーとしての地位確立を目指す。

事業者の声

大手ゼネコンはオリンピック関連施設に掛かりきりで、大型マンション需要に対応し切れていない。オリンピック後の方がマンション建設の見通しは明るいと見ている。これに備え、更なる機械化や外注している特殊作業の内製化を進めたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。