ものづくり補助金平成27年度製造業佐賀県

レーザー加工機の導入による短納期・機動力の強化と新規顧客の獲得

株式会社 中原?工所

成果加工に係る作業時間は70%の時間短縮に繋がった。

この事例のポイント

  • 受注の大半がオーダー生産で大量生産が難しく、スポット的な案件もある。
  • 複数の機械設備販売業者から見積もりを取り、金額を検証したうえで納入業者を選定した。
  • 加工に係る作業時間は70%の時間短縮に繋がった。板取り作業の準備時間が大幅に短縮され、加工に係る作業時間は70%短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 中原?工所
所在地佐賀県 武雄市
業種鉄鋼業
技術分野デザイン,材料製造プロセス,精密加工,製造環境
従業員数26人
資本金1,000万円
設立1979年

事業の背景

環境問題の高まりによりリサイクルプラントの受注が増加傾向にある。当社は設計・製作から据付工事、アフターメンテナンスまでを一貫して手掛けられることが強みで、短納期対応の機動力により受注先からの信頼を得ている。一方で公共工事の減少により採石業者の新規投資は伸び悩んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力受注の大半がオーダー生産で大量生産が難しく、スポット的な案件もある。
  • 納期・工程製作時間の60〜70%を占める板取り作業に時間がかかり、短納期対応の強みを強化する必要がある。
  • 人手・技能2.3mm以下の鋼板は切断時に歪みが出るため不得手で、これまで外注に頼っていた。

やったこと

複数の機械設備販売業者から見積もりを取り、金額を検証したうえで納入業者を選定した。工場内の機械設置場所の選定や1次側電源の確保など環境を整え、レーザー加工機を設置し、試運転・検証を経て導入を完了した。板取用2D/3DCADCAMシステムも導入し、製品図から各部品へのばらし作業を簡易化して、板金製作の準備時間を大幅に短縮した。これにより2.3mm以下の鋼板も外注から自社内製化できるようになった。

加工機レーザー加工機
ソフト板取用2D/3DCADCAMシステム

事業の効果

  • 加工に係る作業時間は70%の時間短縮に繋がった。

板取り作業の準備時間が大幅に短縮され、加工に係る作業時間は70%短縮された。作業工程の短縮により材料移動がなくなり、転倒や落下の事故が減った。グラインダやドリル、ガス切断が不要になったことで回転物による怪我や火傷の不安が解消され、作業員の安全が確保された。騒音と粉塵も減り労働環境が改善し、2.3mm以下の鋼板を内製化して切り板加工業へ参入できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    オーダー生産中心の受注や設計製作から据付・メンテまでの強みが述べられ、リサイクルプラント事業との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明確に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    環境問題によるリサイクルプラント受注増と、短納期・機動力という自社の強みを挙げ、競争優位の根拠を具体的に示している。

  • 課題の認識と解決4

    製作時間の60~70%を占める板取り作業が課題と明示され、レーザー加工機とCADCAMで短縮する方針が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    加工に係る作業時間が70%短縮、製作過程の準備時間を大幅短縮と数字で成果が示され、目標の実現が確認されている。

  • 事業を進める体制3

    設備導入の作業手順や試運転・検証は書かれているが、人材や事務処理体制についての記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期・機動力が選ばれる理由として示されているが、顧客ターゲットや需要の裏付けの数字は書かれていない。

  • 事業化までの道筋3

    設置、電源確保、試運転の流れは示されているが、中長期の検証や今後の増設計画は概略にとどまる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    2.3mm以下の鋼板を内製化し切り板加工へ参入する点は示されるが、分野の普及度や高付加価値化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    佐賀県西部の切り板加工を県外外注に頼る現状を挙げ、地域の同業者の納期協力に貢献すると述べている。

  • 費用対効果3

    70%の作業時間短縮や外注の内製化は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー加工機とCADCAMの導入は述べられるが、先端的なデジタル技術による地域やサプライチェーンの革新という形では書かれていない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    リサイクルプラント需要の増加に触れるが、構造転換や成長分野への進出としての位置付けは書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    佐賀県西部の同業者の納期を支える受け皿となり、地域産業に貢献すると具体的に述べられている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

導入した機械を増設して作業効率をさらに高めたい。切り板加工業への参入により、周辺地区の同業鉄鋼業者の短納期要請に応える受け皿となり、地域産業に貢献したいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。