ものづくり補助金平成27年度建設業長崎県

柱製作工程の自動化で生産工数削減・短納期を実現し、競争力を強化する

有限会社武田鉄骨

成果生産性 100%→200%

この事例のポイント

  • 熟練工の高齢化による人材難があり、鉄骨柱の溶接工程は手溶接に頼っていた。
  • 最新の「柱大組立溶接ロボットシステム」を導入し、キューブ状の鉄骨の製作から柱の成型までの溶接を、ほぼ100%自動化した。
  • 生産性 100%→200%。手溶接で発生していた欠陥がゼロになり、溶接品質のばらつきもなくなって製品力が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社武田鉄骨
所在地長崎県 島原市
業種職別工事業
技術分野情報処理,接合・実装
従業員数15人
資本金500万円
設立1977年

事業の背景

鉄骨業界では建築物の増加に伴う短納期対応の要求が強まっている。鉄骨の大型化で溶接量が増え、耐震性の向上により高い溶接品質も求められている。武田鉄骨は溶接ロボットなどを導入して自動化を進めてきたが、自動化できたのは柱製作工程の一部だけで、結局は熟練工の手溶接工程が残っていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力熟練工の高齢化による人材難があり、鉄骨柱の溶接工程は手溶接に頼っていた。
  • 人手・技能従来は溶接工3人が必要で、手溶接では欠陥が発生して工程が詰まっていた。
  • 納期・工程県外の大型物件の新規受注を増やすには、短納期に応えられる柱製作体制が必要だった。

やったこと

最新の「柱大組立溶接ロボットシステム」を導入し、キューブ状の鉄骨の製作から柱の成型までの溶接を、ほぼ100%自動化した。これにより、手溶接時に必要だった天井クレーンでの持ち上げと反転作業が不要になり、大幅な時間短縮につながった。既存設備と最新設備を組み合わせた体制は県内に他になく、国内トップクラスの溶接品質を実現している。

ロボット柱大組立溶接ロボットシステム

事業の効果

  • 生産性 100%→200%
  • 本溶接ロボットの稼働率 40%→90%
  • 溶接工の人数 3人→1人
  • 人件費も50%以上削減できている
  • 売上 100%→200%

手溶接で発生していた欠陥がゼロになり、溶接品質のばらつきもなくなって製品力が向上した。生産性が倍増し、県内だけでなく九州一円からの受注も増えた。従業員の給与アップと2名の新規雇用にもつながった。さらにヤードの整備・拡大も事業計画に加わった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存設備と最新設備の組み合わせや溶接自動化への積極的取組が書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県外の大型物件受注増を目指し、九州一円からの受注増と売上200%達成が書かれ、県内に同等の事業者がないことが強みとして示されている。

  • 課題の認識と解決4

    熟練工高齢化や短納期対応の課題を挙げ、溶接ロボット導入で稼働率40%から90%、欠陥ゼロ、工程短縮を実現したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産性倍増、溶接工3人から1人、人件費50%以上削減、売上200%達成など数値目標と実績が書かれ、実現性が示されている。

  • 事業を進める体制2

    溶接工の人員削減や若手社員への溶接免許取得斡旋が書かれるが、補助事業を遂行する人材・事務体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    溶接品質の向上と短納期対応が製品力の強みとして書かれ、顧客ターゲットは九州一円の受注増として示されるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    ヤードの整備・拡大やクレーン増設が今後の事業計画に加わったと書かれるが、遂行方法やスケジュールの詳細は記載されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    鉄骨柱の全自動溶接で品質ばらつきをなくし製品力を高めたとあるが、鉄骨製作の分野で普及度や高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    建築物増加や県外大型物件への対応、九州一円からの受注増、新規雇用2名などの波及効果が書かれているが、国が補助する積極的理由は示されていない。

  • 費用対効果4

    溶接工3人から1人、人件費50%以上削減、生産性倍増、稼働率40%から90%など投資に対する効果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    溶接ロボットとソフトウェアの導入は書かれるが、先端的デジタル技術の活用による地域・サプライチェーンへの貢献は明確に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    島原市の地域企業として県内外から受注を拡大し、給与アップや2名の新規雇用に至ったと書かれ、地域雇用への貢献がうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

さらなるヤードの整備・拡大も今後の事業計画に加わった。

事業者の声

生産性の向上に伴い、ヤードの整備・拡大に クレーンの増設。夢はますます膨らみます。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。