ものづくり補助金平成27年度卸売業、小売業長崎県

業務用装飾花の鮮度保持と生産性向上による売上拡大事業

成果ロスは10%程度軽減し、利益率が向上した。

この事例のポイント

  • フラワー装飾技術者が不足している。
  • 大型かつ最新型のウォークイン・ストッカーを導入した。
  • ロスは10%程度軽減し、利益率が向上した。ストッカー導入により、より繊細な温度・湿度管理が可能になり、植物に良い環境を作れるようになった。

事業者のプロフィール

所在地長崎県 西海市
業種その他の小売業
技術分野製造環境
従業員数4人
資本金350万円
設立1989年

事業の背景

花工房るふらんは経営者以下3名が一級フラワー装飾技能士の資格を有し、経営者以外の従業員も資格を取得している点が同業他社では稀である。生花小売業界ではフラワー装飾技術者が不足しており、経営者の高齢化から事業縮小を選ぶ業者も見られる。一方で、長年の経営実績により地元に根強い顧客層を持つ小売業者が多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能フラワー装飾技術者が不足している。
  • 生産能力既存のストッカーは小容量のため完成した商品を保管できない。
  • 品質・精度鮮度保持能力が低く、商品を納品の1〜2日前からしか制作できない。
  • 納期・工程複数会場の受注時には対応できず、断らざるを得ないケースが発生していた。

やったこと

大型かつ最新型のウォークイン・ストッカーを導入した。台車に乗せたまま商品の出し入れができ、バリアフリーにも対応している。ドアを大きくカスタマイズし、照明は太陽光に近い光にした。温度と湿度をコンピュータ制御でき、ストッカー内外の温度変化が少なくなるようにした。

その他ウォークイン・ストッカー

新しい製品・サービス:フラワー装飾技術を同業者に提供する新たなビジネスモデル。

事業の効果

  • ロスは10%程度軽減し、利益率が向上した。

ストッカー導入により、より繊細な温度・湿度管理が可能になり、植物に良い環境を作れるようになった。開花促成や抑制もスムーズになり、生花の鮮度保持が格段に改善した。商品制作は3〜4日前から可能になり、多品種の花を扱えるため顧客開拓や多様なオーダーへの対応の窓口が広がった。残業時間が軽減し、女性一人でも出し入れできるようになって作業効率が大幅に向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例には資格保有者が3名いる点や新たなビジネスモデルの創出が書かれるが、過去の取組との一貫性は明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    一級フラワー装飾技能士が経営者以下3名で、従業員の資格取得は同業他社で稀とあるが、市場動向との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    フラワー装飾技術者不足と既存ストッカーが小容量で納品1~2日前しか制作できない課題を挙げ、ウォークイン導入で3~4日前から制作可能になったと書かれる。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    ロス10%程度軽減や残業軽減は書かれるが、高付加価値・賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員4名で女性一人でも出し入れできるようになったとあるが、補助事業を遂行する体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    近隣の生花小売業者との連携2件、相談案件複数とあるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは限定的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    ウォークイン導入後の成果は書かれるが、中長期の遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    生花小売業界でフラワー装飾技術者が不足し、技術提供のビジネスモデルは新しいが、市場の普及度は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地元の根強い顧客層や新たなビジネスモデル創出が書かれるが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    ロス10%程度軽減や利益率向上が書かれるが、補助金投入額に対する付加価値額の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    温度・湿度をコンピュータ制御する設備は書かれるが、サプライチェーンへの貢献は限定的にしかうかがえない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    長崎県西海市の地元生花小売業者との連携が書かれ、地域の特性を活かした事業であることがうかがえるが、経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

近隣の生花小売業者との連携は既に2件の実績があり、現在相談を受けている案件も複数ある。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。