ものづくり補助金平成27年度製造業大分県

高輝度蓄光材を使用した屋外用階段ステップの開発と販売

株式会社インパクト

この事例のポイント

  • 停電を伴う夜間の屋外避難では、方向を示す光や避難誘導物の耐久性が重要になるが、既存の対応が十分でない。
  • 輝度データを計測する色彩輝度計、デジタル照度計、紫外線強度計を導入し、蓄光応用製品の輝度データを計測できる設備体制を整えた。
  • 新たに導入した計測設備により、輝度データの計測を自社で行えるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社インパクト
所在地大分県 大分市
業種その他の製造業
技術分野精密加工,複合・新機能材料
従業員数2人
資本金2,000万円
設立2012年

事業の背景

同社は2012年の設立時から電源を必要としない蓄光製品の開発・販売を手がけてきた。2011年の東日本大震災以降、停電時の誘導設備のあり方が見直されるようになった。2012年には大分県宇佐市の公園に蓄光看板を設置する実績を得ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術停電を伴う夜間の屋外避難では、方向を示す光や避難誘導物の耐久性が重要になるが、既存の対応が十分でない。
  • 品質・精度避難時のつまずきによる二次災害を防ぐため、階段の視認性を高める蓄光材料の開発が必要だった。
  • 生産能力蓄光応用製品の輝度を評価するための計測設備がなく、JIS基準に準じた評価を外部委託に頼らざるを得なかった。

やったこと

輝度データを計測する色彩輝度計、デジタル照度計、紫外線強度計を導入し、蓄光応用製品の輝度データを計測できる設備体制を整えた。既存の蓄光応用製品や屋外用階段ステップの輝度データを計測し、JIS基準に準じた評価を行った。屋外用階段ステップの基材にはアルミより強度の高いステンレス素材を用い、特殊な金型による曲げ加工で強度を高めた。多人数で何度踏まれても品質が低下しないようにするための工夫である。

  • 検査測定色彩輝度計デジタル照度計紫外線強度計

新しい製品・サービス:JIS規格に適合した屋外用蓄光階段ステップ(ステンレス製)

事業の効果

新たに導入した計測設備により、輝度データの計測を自社で行えるようになった。これにより開発コストの削減と開発期間の短縮が期待される。JIS基準に準じた輝度データによる評価を示すことで商品の信頼性が向上し、販路拡大も期待できる。大分市のトライアル認定制度の認証を取得し、公的施設への随意契約での採用や設計段階での採用に道筋がついた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付け平成29年度に大分市内の公的施設で採用され、学園では階段3カ所90段に設置したと、顧客と採用実績の具体的数字が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、目標の実現可能性を判断する数字は読み取れない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に蓄光看板を設置した実績から蓄光製品の開発へ移ったと読めるが、経営戦略上の位置づけは明確に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    既存品はアルミ製が主流で強度が低いと競合状況に触れ、ステンレス素材で差別化しているが、市場規模や競争優位の定量的記述はない。

  • 課題の認識と解決3

    避難時の階段でのつまずきによる二次災害という課題を認識しているが、高付加価値化や成長につながる計画の数値は示されていない。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、目標の実現可能性を判断する数字は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    補助事業で色彩輝度計などを導入し自社で計測できる体制を整えたとあり、実施体制の一端はうかがえるが人材や事務体制は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    平成29年度に大分市内の公的施設で採用され、学園では階段3カ所90段に設置したと、顧客と採用実績の具体的数字が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    JIS規格適合の評価体制、代理店契約交渉や九州エリアの契約など普及の進め方は書かれるが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    蓄光階段ステップは既に同様製品が存在すると書かれ、普及度は高くないが、同分野での高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    災害時の避難誘導や公的施設、地域の指定避難所への設置に触れ、公共性の理由は読み取れるが経済波及効果の数字はない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加、生産性向上の数値が示されておらず、費用対効果はわずかにうかがえるのみ。

  • イノベーションへの貢献2

    蓄光材による輝度評価や自社計測体制が示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    大分県から地域の防災・避難経路の確保を目指すと述べ、地域特性への言及はあるが雇用や経済成長の数字は示されていない。

今後の展望

平成29年度に続き、平成30年度中にも大分市内の複数の施設で採用される見通し。九州エリアでは有力な代理店との契約が実現しており、他エリアでも数社と代理店契約に向けた交渉を続けている。

事業者の声

地域の安心、安全に貢献できている

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。