ものづくり補助金平成27年度製造業鹿児島県

側面加工機能付きCNC旋盤の導入により生産プロセスの効率化を目指す

松元機工株式会社

この事例のポイント

  • 工程内の生産能力にバラツキがあり、増産体制を構築する必要があった。
  • 機械部品加工で最も手間と時間がかかる切削・研磨工程の段取り時間と加工時間を短縮するため、側面加工が可能な高性能な旋削加工用のCNC旋盤を導入した。
  • 側面加工機能付きCNC旋盤の導入により、プログラム時間、工具交換時間、部品把握時間が大幅に短縮され、生産プロセスが効率化して増産体制を構築できた。

事業者のプロフィール

事業者名松元機工株式会社
所在地鹿児島県 南九州市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数90人
資本金4,500万円
設立1981年

事業の背景

当社は昭和31年に松元モータースとしてスタートし、お茶やサトウキビ収穫用の農業機械を製造・販売している。製品は機械部品とフレームを並行して製造し最後に組み立てる方式で、製品化までに4つの工程がある。中国の農機・建機の専門商社へサトウキビ収穫機の販売を始めたところ、継続的な複数台納品の増産要望を受けた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力工程内の生産能力にバラツキがあり、増産体制を構築する必要があった。
  • 生産能力中国の商社からサトウキビ収穫機の継続的な複数台納品と増産の要望を受けたが、ボトルネックとなっていた4つの工程の生産能力のバラツキを減らす必要があった。

やったこと

機械部品加工で最も手間と時間がかかる切削・研磨工程の段取り時間と加工時間を短縮するため、側面加工が可能な高性能な旋削加工用のCNC旋盤を導入した。導入した設備により、プログラムの時間、工具の交換時間、加工する部品をつかむ時間が大幅に短縮された。その結果、生産プロセスの効率化が図られ、増産体制を構築することができた。

加工機側面加工機能付きCNC旋盤

新しい製品・サービス:茶園用ロボット摘採機

事業の効果

側面加工機能付きCNC旋盤の導入により、プログラム時間、工具交換時間、部品把握時間が大幅に短縮され、生産プロセスが効率化して増産体制を構築できた。営業努力により新たに海外市場としてアフリカを開拓し、茶園管理作業機の受注につながった。段取り時間の大幅な短縮により従業員の時間外労働が削減され、労働環境も改善された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    茶園管理作業機とサトウキビ収穫機の製造を長年手がけてきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    中国の商社からの継続納品要望や新たなアフリカ市場の開拓が書かれ、外部環境への対応がうかがえるが、競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    4工程の生産能力のバラツキがボトルネックだと課題を明示し、側面加工機能付きCNC旋盤導入で増産体制を構築したと解決策との対応が読み取れる。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    増産や継続的な売上増の記述はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、数値目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員90名や工程の見直しはわかるが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    農家の労働力不足に応えるロボット摘採機など顧客ニーズへの言及はあるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展開として海外展開やロボット摘採機の開発方針は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    茶園用ロボット摘採機など新たな農業機械の開発に触れており、新分野への挑戦はうかがえるが、普及度や高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    農家の労働力不足への対応や海外への販売がわずかにうかがえるが、国が補助する積極的理由や波及効果は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    段取り時間の大幅短縮や従業員の時間外労働削減が書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ロボット摘採機の開発と農家との協働に触れ、デジタル技術活用の方向性はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は具体的ではない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    農業機械の無人化や省力化への取組はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県南九州市の地域の農業を支える製造業として記載があるが、地域特性を活かした雇用や成長への効果は具体的ではない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

農家の声を活かしながら新たな農業スタイルを提案し、海外市場に向けて動力式茶園管理作業機やサトウキビ収穫機のパイオニアとして取り組む。茶園用ロボット摘採機の開発を進め、農業を「操作」から「監視」で行えるよう開発・製造・販売に邁進していく。

事業者の声

もし機械があれば、より少ない人数でスピーディーに収穫できるのだが

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。