ものづくり補助金平成27年度製造業鹿児島県

生産体制の効率化とものづくり技術の向上

有限会社サンワ技研

この事例のポイント

  • 受注が大幅に増加し、現在の生産体制では負担が大きく、新規製品や超高精度な製品の受注ができない。
  • NC平面研削盤に代わりCNC成形研削盤を導入し、加工技術の底上げと高い精度の維持を図った。
  • 経験を要するアナログ機械からデジタル化を図ったことで、専門学校卒ではない新卒も採用できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社サンワ技研
所在地鹿児島県 曽於市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数9人
資本金300万円
設立2005年

事業の背景

平成17年の創業以来、平面研削を主体に営業に取り組んできた。受注が大幅に増加し、現在の生産体制では新規製品の受注ができないばかりでなく、技術者の技術力向上の弊害となる懸念があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力受注が大幅に増加し、現在の生産体制では負担が大きく、新規製品や超高精度な製品の受注ができない。
  • 人手・技能砥石の成型工程で技術者の拘束時間が長く、技術者がスキルアップの時間を確保できていない。
  • 人手・技能未経験者でも比較的簡単に精度の高い製品を生産できる環境整備が急務になっていた。

やったこと

NC平面研削盤に代わりCNC成形研削盤を導入し、加工技術の底上げと高い精度の維持を図った。これまで平面研削盤で砥石の成型に時間がかかり技術者の拘束時間が長かった工程を、CNC成形研削盤の導入によって圧縮できるようにした。自動車用電装部品の生産効率の向上も確認された。

加工機CNC成形研削盤

新しい製品・サービス:ハーネス用刃型など新規製品の受注を可能にすること。

事業の効果

経験を要するアナログ機械からデジタル化を図ったことで、専門学校卒ではない新卒も採用できるようになった。自動化により生産性が向上し、24時間無人での連続操業による短納期対応が可能になった。同業者や発注者から安心して仕事を任される会社としての評価を得られるようになった。知識の共有化も進み、問題解決が早期に的確にできるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去のH25・H26年度ものづくり補助金による設備導入の延長として、生産体制の効率化を位置づけている。一貫性は読めるが具体性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    自動車用電装部品の生産効率向上や超高精度製品の受注といった強みの一端はうかがえるが、市場動向との関係は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    技術者の砥石成形の拘束時間が長いという課題を示し、CNC成形研削盤で拘束時間を圧縮し生産効率が大幅に向上したと確認されたと記載している。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    増収増益化を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    導入に当たり事業方針・計画、人材の充て方を練り上げたと書かれ、研修会による知識共有も記載されている。体制の具体性は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    顧客を囲い込み、同業者や発注者から安心して仕事を任される会社として評価されたとあるが、ターゲットやニーズの裏付けは書かれていない。

  • 事業化までの道筋3

    多能工化や事業承継を今後の取り組みとして挙げているが、スケジュールや課題解決方法までは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高精度製品の受注を強みとして挙げているが、分野の普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の現場力や同業者からの評価に触れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    24時間無人連続操業による短納期対応や時短が挙げられているが、補助金額に対する費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル化による自動化や知識共有が述べられているが、サプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルは書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県曽於市の地域企業であり地域の現場力が見出しにあるが、地域特性を活かした雇用創出や成長への寄与は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新人でも能力が高くやる気がある人材には多能工化(高難度加工機械の2~3台持ち)を図りながら、クレームや再加工の無い、同業者や発注者から安心して仕事を任される「頼られる会社」を目指す。事業承継もなるべく早期に行う予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。