ものづくり補助金平成27年度製造業鹿児島県

国内産原木乾椎茸の粉体加工による 「出汁原料」等の製造技術

株式会社かしい

成果平成28年11月の機械導入以来、今日まで製造された乾椎茸粉砕商品は延べ約1,150万円(税抜)の販売実績を計上している。

この事例のポイント

  • 和食の出汁に欠かせない乾椎茸だが、家庭での手間を敬遠する傾向から、短時間で旨味を抽出できる出汁パックや多様な半加工品向けの原材料が求められていた。
  • 国内産の原木栽培乾椎茸を粉体加工するため、解砕機(パワーミル)、微粉砕機(アトマイザー)、分級機(粒度振動ふるい機)を導入した。
  • 平成28年11月の機械導入以来、今日まで製造された乾椎茸粉砕商品は延べ約1,150万円(税抜)の販売実績を計上している。割れ椎茸や軸などを粉末に粉砕して有効活用できるようになり、増益につながった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社かしい
所在地鹿児島県 南九州市
業種食料品製造業
技術分野複合・新機能材料
従業員数25人
資本金2,000万円
設立1975年

事業の背景

国内産の原木栽培乾椎茸は、出汁の三大旨味成分であるグアニル酸を多く含み、国内外から注目されている。一方で核家族化、女性の社会進出、ファストフード化などにより、乾椎茸から出汁を取る手間が敬遠されるようになっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力和食の出汁に欠かせない乾椎茸だが、家庭での手間を敬遠する傾向から、短時間で旨味を抽出できる出汁パックや多様な半加工品向けの原材料が求められていた。
  • 新製品・新技術出汁パック用や加工原料として需要が増えている乾椎茸の粉体加工を可能にする設備と製造ラインが必要だった。

やったこと

国内産の原木栽培乾椎茸を粉体加工するため、解砕機(パワーミル)、微粉砕機(アトマイザー)、分級機(粒度振動ふるい機)を導入した。これらを組み込んだ製造ラインを構築し、出汁原料の生産工程を確立した。弊社の技術・ノウハウを合わせて生産体制を整え、粉砕椎茸を出汁パック用原料や中華食品・冷食用の加工品原料として販売する。

  • 加工機パワーミル解砕機アトマイザー微粉砕機粒度振動ふるい機分級機

新しい製品・サービス:乾椎茸の粉末加工品(出汁パック用原料・加工品原料)

事業の効果

  • 平成28年11月の機械導入以来、今日まで製造された乾椎茸粉砕商品は延べ約1,150万円(税抜)の販売実績を計上している。

割れ椎茸や軸などを粉末に粉砕して有効活用できるようになり、増益につながった。粉砕商品により様々な顧客要求に応えられるようになった。主に出汁パック商品の製造メーカーからの需要が多く、今後も期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付け出汁パックや中華食品・冷食用の原料として製造メーカーの需要が多いと記載され、顧客ターゲットと利用先が具体的に読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。販売実績として延べ約1,150万円(税抜)のみ記載がある。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    乾椎茸の旨味を活かす粉体加工を新たな市場開拓による売上向上の柱と位置付けているが、過去の取組との一貫性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    家族化・女性の社会進出やファストフード化で出汁の手間が敬遠される外部動向に触れ、原木乾椎茸の技術・ノウハウを強みとしているが、競争優位の根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    出汁パック需要に応える粉体加工の必要性を課題として認識し、生産体制確立と新市場開拓で売上向上を図る方向は示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。販売実績として延べ約1,150万円(税抜)のみ記載がある。

  • 事業を進める体制2

    従業員25名の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    出汁パックや中華食品・冷食用の原料として製造メーカーの需要が多いと記載され、顧客ターゲットと利用先が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後は業務用中心に展開し、小売向け粉末商品の開発も計画されているが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    乾椎茸の粉体加工は一般的な普及度が低い分野とまでは言えないが、粉砕により割れ椎茸や軸を有効活用する点に特色がうかがえる。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    日本の食文化継承への貢献に触れるが、雇用創出や経済波及効果の数字は書かれていない。

  • 費用対効果2

    機械導入後の販売実績は約1,150万円とあるが、補助金投入額との比較や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    粉砕技術による新商品開発は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    九州産原木栽培の乾椎茸を活かした地域の特性が書かれているが、地域の雇用や経済成長への波及は書かれていない。

今後の展望

今後も出汁パックの需要は高まると予想されるため、業務用を中心に出汁パック製造メーカーやエキスメーカー等へ展開する。また小売りでも粉末だしや中華料理向けの自社商品を開発し、新たな市場開拓による売上向上を目指す。

事業者の声

日本の伝統食材、自然食品「乾物」の流通に携わるものとしての責務を全うし、乾物のプロフェッショナルとして日本の食文化継承の一助となるよう、日々の修練に努めています。今後、より高い品質・サービスの提供を目指し、あらゆる角度からお客様にご満足していただけるようなご提案をして参ります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。