ものづくり補助金平成25年度製造業香川県

希少糖入りこんにゃく加工食品「マンナンミール」の生産性向上と強化

ハイスキー食品工業株式会社

成果時間あたり生産速度 1倍→5倍

この事例のポイント

  • 加熱殺菌工程がバッチ式で自動化されておらず、量産化ができなかった。
  • 包装ラインから出てくる商品のスピードに合わせて殺菌を自動で加速させる自動殺菌装置一式を導入した。
  • 時間あたり生産速度 1倍→5倍。殺菌工程の時間あたりのスピードが約5倍になり、生産工程に必要な人員は7名体制から5名体制で対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名ハイスキー食品工業株式会社
所在地香川県 木田郡三木町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数30人
設立1959年

事業の背景

弊社は1990年代後半よりこんにゃくによる新素材の技術研究に取り組んできた。近年は健康志向のブームで、低カロリーで満足感が得られるこんにゃくが注目されている。香川大学等と研究した希少糖を加えた「希少糖入りマンナンミール」は弊社の主力商品だが、その製造工程で生産ラインがボトルネックとなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力加熱殺菌工程がバッチ式で自動化されておらず、量産化ができなかった。
  • コスト・採算加熱殺菌工程がボトルネックとなり、コストが高くなっていた。

やったこと

包装ラインから出てくる商品のスピードに合わせて殺菌を自動で加速させる自動殺菌装置一式を導入した。この自動殺菌装置に蒸気を供給する蒸気ボイラー一式も導入した。導入機器により殺菌工程のスピードを包装ラインと同じにでき、かつ連動させることができた。これにより生産工程の流れがスムーズになり、生産効率の大幅な向上が見込まれた。

加工機自動殺菌装置一式
その他蒸気ボイラー一式

事業の効果

  • 時間あたり生産速度 1倍→5倍
  • 生産工程の必要人員 7名→5名

殺菌工程の時間あたりのスピードが約5倍になり、生産工程に必要な人員は7名体制から5名体制で対応できるようになった。生産量は4%〜7%増え、稼働時間は約13%削減できた。生産性の向上により当該製品の製造原価を1割以上軽減でき、設備導入前の課題を改善できた。現場のモチベーションアップにもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1990年代後半からこんにゃく新素材の研究に取り組み、希少糖入りマンナンミールを主力商品と位置付けていると読める。経営戦略上の位置付けは一部のみ。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    四国のスーパー市場中心から関東・関西・九州へ市場を広げた実績と、特許12個を生かす記載がある。強みの裏付けは数字が少ない。

  • 課題の認識と解決4

    加熱殺菌工程がバッチ式で量産化できずコスト高だったという課題を整理し、自動殺菌装置とボイラーで解決する計画が具体的に書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    売上目標は1年目340,000千円から5年目540,000千円と数字で示され、生産量4%〜7%増、製造原価1割以上軽減の目標と成果も数値で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員30名の記載と、特許技術を生かして商品開発に従事する体制がうかがえるが、補助事業の遂行体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    希少糖入りマンナンミールは機能性が高くおいしく簡単便利でヘルシーという価値が書かれ、肥満や糖尿病への健康貢献というニーズも述べられている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の効果は示されているが、中長期の課題検証や工程ごとのスケジュール、遂行方法の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    こんにゃくは従来の食品と異なる新市場を開拓するとあり、希少糖入りの差別化が示されているが、普及度や価格水準の数値は示されていない。

公的補助の必要性73%
  • 波及効果・雇用3

    食育や肥満・糖尿病の社会課題への貢献と世界市場への発信が書かれているが、経済波及や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果5

    生産量4%〜7%増、人員約30%減、稼働時間約13%減、製造原価1割以上軽減と、設備投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    自動殺菌システムとボイラー導入で生産ラインを自動化したとあるが、デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    香川県三木町の地域企業として香川大学医学部と共同開発した点は読み取れるが、地域の雇用や経済成長への波及は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

5か年計画で売上目標を1年目340,000千円から5年目540,000千円に伸ばす計画である。従来の四国のスーパー市場に加え、関東、関西、九州などの広域市場や世界市場への展開を目指し、ブランディングの確立と新商品開発にも注力する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。