ものづくり補助金平成27年度製造業鹿児島県

アイスクリーム新製品開発ライン導入による品質向上・需要拡大への取り組み

セイカ食品株式会社

この事例のポイント

  • 県外の需要が伸びているが、味や形態の多様化が必要となっており、新たな食感や組成の開発が必要である。
  • 仕込みから貯蔵までを一体的に試作できる機器を導入し、テストプラントを本生産ラインと同等の管理が可能な設備に替えた。
  • 試作品の精度が向上し、新製品の試食用アイスクリームの食感が良くなった。

事業者のプロフィール

事業者名セイカ食品株式会社
所在地鹿児島県 日置市
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス,製造環境,測定計測
従業員数548人
資本金4,800万円
設立1919年

事業の背景

県外の需要が近年伸びている一方で、味や形態の多様化が求められている。南国白くまをはじめとする製品の品質向上を図る必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術県外の需要が伸びているが、味や形態の多様化が必要となっており、新たな食感や組成の開発が必要である。
  • 品質・精度テストプラントは本生産ラインと同等の設備ではなく、本生産に至るまでに幾度もテストを行う必要があった。
  • 品質・精度実際の商品に近い味や食感を出すことが難しかった。

やったこと

仕込みから貯蔵までを一体的に試作できる機器を導入し、テストプラントを本生産ラインと同等の管理が可能な設備に替えた。フリージングは構造、仕組み、材質などを本生産ラインと同等レベルにした。これにより新製品の試食用アイスクリームの食感を改善し、本生産ラインと同等の試作が可能となった。

加工機20Lクリームスター
加工機一連の試作ライン設備(仕込みから貯蔵までを一体的に試作できる機器)

新しい製品・サービス:新製品のアイスクリーム(試食用を含む)

事業の効果

試作品の精度が向上し、新製品の試食用アイスクリームの食感が良くなった。研究開発室の全員が試作品の精度向上を実感し、バイヤーからの評価も高く採用率も上がった。関東の大手スーパーやコンビニへの採用が進んだ。一方で29年度は高単価品で勝負したため新製品の数は伸びなかった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    県外需要の伸長と味・形態の多様化の必要性が書かれ、新製品開発ラインの導入が目的に位置付けられているが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県外のスーパーやコンビニ、関東の大手への採用拡大が成果として書かれ、外部環境への対応がうかがえるが、競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    試作の食感や組成が本生産と違うという課題認識があり、設備導入で改善したとあるが、高付加価値化の計画数値は書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、今年度は新製品数が増える見込みとあるのみで、数値目標はうかがえない。

  • 事業を進める体制4

    研究開発室8人全員が試作品の精度向上を実感したと具体的な人数が書かれ、体制の一端が読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    南国白くまなど製品と顧客先(スーパー・コンビニ)は書かれるが、選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後はプロセスデータ収集で本生産ラインに近づける条件を把握する方針が書かれ、課題解決の方法は示されるが、スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    アイスクリームは一般的な分野であり、高単価品で勝負したという記述がわずかに高付加価値化をうかがわせる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    県外需要の伸長や関東の大手への採用進展が書かれ、地域の特産品の販路拡大による雇用や需要への波及がわずかにうかがえる。

  • 費用対効果3

    14商品と24商品、売上高が計画を下回った旨は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    プロセスデータ収集の方針は書かれるが、デジタル技術やビジネスモデルの革新性は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島の特産品である南国白くまを県外に展開し、日置市の新工場で生産する地域の特性を活かした取組が読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新製品試作時の食感は明らかに良くなっており、採用率の上昇が期待できる。関東での評価が上がっており、今年度は新製品の数も増えるため「セイカ」ブランド商品の売上を伸ばしていきたい。

  • 目標:新製品数 24商品→14商品

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。