ものづくり補助金平成27年度製造業沖縄県

国内最速のトレイ貼付型光ディスクケースの試作開発及び設備導入

有限会社ミルキーエンターテインメント

成果加工・組立の同時作業により1日100枚の製造が見込まれる

この事例のポイント

  • デジパックは最小ロットが国内3,000枚以上・海外1,000枚以上と大きく、当社の主な顧客であるインディーズアーティストの多くは200枚から500枚の製造を希望していた。
  • 全自動PP加工機とカッティングプロッターを導入した。
  • 加工・組立の同時作業により1日100枚の製造が見込まれる。全自動PP加工機により用紙やインク割れがなくなり、製品品質が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ミルキーエンターテインメント
所在地沖縄県 西原町
業種印刷・同関連業
従業員数2人
資本金300万円
設立2003年

事業の背景

当社は光ディスクのパッケージ製造を行う会社で、著作権者であるアーティスト等と光ディスクの増産契約を結び、台湾の提携工場で増産委託を行っている。県内ではパッケージの製造・組立と、増産した光ディスクの包装を担い、最終製品として提供している。近年は観音開き等デザインの自由度が高い紙製ケース(デジパック)の需要が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑デジパックは最小ロットが国内3,000枚以上・海外1,000枚以上と大きく、当社の主な顧客であるインディーズアーティストの多くは200枚から500枚の製造を希望していた。
  • コスト・採算従来の木型とトムソン加工機による方法では小ロットの受注が割高になり、最小受注枚数1,000枚以下でも同額の費用で対応していたため、顧客の費用負担が大きかった。
  • 納期・工程木型の製造費用は高額で保有は2種類のみに限られ、デザインごとの対応が難しかった。

やったこと

全自動PP加工機とカッティングプロッターを導入した。全自動PP加工機で表面をPP加工することにより、用紙やインク割れがなくなった。カッティングプロッターは1枚ごとに製造でき、設計通りに折り目加工とカットを同時に行えるため、最小枚数1枚から最短1日で製造できるようになった。ものづくり補助事業期間内に試作として62種類のデジパック・紙製ケースの設計を行い、木型が不要になった。前年度はこれらの設備を使ってホワイトボード型カレンダーを開発し、2018年度版として販売を開始した。

加工機全自動PP加工機
加工機カッティングプロッター

新しい製品・サービス:ホワイトボード型カレンダー(2018年度版)

事業の効果

  • 加工・組立の同時作業により1日100枚の製造が見込まれる
  • 製造リードタイム 7日→1日
  • 最小製造ロット 1,000枚→1枚

全自動PP加工機により用紙やインク割れがなくなり、製品品質が向上した。カッティングプロッターの導入で1枚からの製造が可能になり、個人向け製品の製造・販売が可能になった。加工と組立の同時作業により、大幅な納期短縮とコストカットにつながると期待している。紙ケースを包むスリーブケースや光ディスクの什器、紙製パッケージ、ペーパーアイテムへの展開も可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の光ディスクパッケージ製造から紙製ケースへ広げた流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    インディーズアーティストは200〜500枚を希望し、従来の木型方式は割高になる市場課題を具体的に示している。

  • 課題の認識と解決5

    従来の組立7日を加工・組立同時で1日100枚に、最小1枚から最短1日で製造できる、と数字つきで課題解決と成果を示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1日100枚の製造見込みや納期短縮が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員2人の体制は示されるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け5

    顧客は200〜500枚を希望するインディーズアーティストと明確で、1枚から製造可能という選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作62種類やスリーブケース等への展開は書かれるが、中長期の検証方法やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    デジパックは木型不要の小ロット対応という高付加価値化を示し、液晶BOOKなど新分野の展開も具体的に書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    県内の印刷会社や広告代理店との連携はうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は限られる。

  • 費用対効果3

    木型製造費の削減や納期短縮は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    液晶ディスプレイとパッケージを組み合わせたIT融合の試作開発が具体的に書かれ、新たな商品像を示している。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    デジタル技術を用いた紙パッケージ分野への進出がうかがえるが、産業構造転換との関係までは書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    沖縄県内での印刷会社との連携はうかがえるが、地域の特性を活かした付加価値創出としての記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

紙製パッケージとITを融合した商品開発に取り組み、「液晶BOOK」の試作開発を進めている。コンテンツに応じて小型から大型まで様々な形態を試作中で、デジタルサイネージにおける動画と静止画の併用も研究している。今後は県内の印刷会社や広告代理店とタッグを組み、技術面では海外企業との提携も図りながら製品開発に努める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。