ものづくり補助金平成28年度製造業北海道

日本初のドライエイジング新製法の確立による生産効率化のための整備導入事業

フードクリエイトジャパン株式会社

成果熟成期間 40日→32日

この事例のポイント

  • 熟成肉は一定期間寝かせるとうまみが増すが、熟成の定義や寝かせる状態・期間が業者ごとにばらばらで、統一された製法がまだ確立されていない。
  • 仕入れた牛肉の表面の菌を取り除くため、電解質を使った特殊な殺菌方法(電解水洗浄)を試みた。
  • 熟成期間 40日→32日。電解水洗浄により熟成に必要な菌のみが繁殖しやすくなり、熟成期間が通常40日から32日に短縮される見込みとなって生産量の…

事業者のプロフィール

事業者名フードクリエイトジャパン株式会社
所在地北海道 岩見沢市
業種食料品製造業
技術分野バイオ,製造環境
従業員数120人
資本金800万円
設立2003年

事業の背景

北海道の月形町などの農家と組んで、熟成させた牛肉「ドライエイジングビーフ」の魅力を発信している飲食店運営の会社である。2017年に「第8回なまらうまいっしょ! グランプリ」で「月形熟成牛でみぐら牛串」がグランプリを獲得した。農水省が熟成肉を日本農林規格(JAS)の品目に追加し、製法や肉の状態を定めるか検討を始めている。米国では一般的なドライエイジングビーフだが、日本ではまだ浸透していない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力熟成肉は一定期間寝かせるとうまみが増すが、熟成の定義や寝かせる状態・期間が業者ごとにばらばらで、統一された製法がまだ確立されていない。
  • 品質・精度適切な環境で管理しないと有害な微生物が発生するため、衛生面のルールが求められていた。
  • 新製品・新技術冷蔵品のみの出荷のため、多くの部位の製造が困難であった。

やったこと

仕入れた牛肉の表面の菌を取り除くため、電解質を使った特殊な殺菌方法(電解水洗浄)を試みた。他の菌の二次汚染を防ぐため、無菌状態で作業できるブース「クリーンベンチ」を設置した。新製法でドライエイジングした熟成肉を旨味成分を保ったまま冷凍保存するため、「3D瞬間冷凍装置」を導入した。

その他3D瞬間冷凍装置
その他クリーンベンチ
その他電解水洗浄設備

新しい製品・サービス:日本初の除菌処理工程を含む新製法ドライエイジングビーフ

事業の効果

  • 熟成期間 40日→32日

電解水洗浄により熟成に必要な菌のみが繁殖しやすくなり、熟成期間が通常40日から32日に短縮される見込みとなって生産量の増加を図れるようになった。殺菌処理後にクリーンベンチ内で熟成菌を噴霧し滅菌袋に保管する手法を開発し、世界初の試みとなった。3D瞬間冷凍装置の稼働により高品質のまま長期保存が可能になり、もも肉や肩ロース、イチボ、シンタマなどの部位の出荷も予定できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    2017年の熟成牛串でのグランプリ獲得や、北海道ドライエイジング普及協会の設立など過去の取組との連続性は読み取れる。経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    日本での熟成肉の浸透不足や統一製法がない状況、東北の企業・大学との共同研究が記載され、外部環境と強みの関係はうかがえるが、競争優位の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    熟成期間が通常40日から32日に短縮される見込みと、冷凍保存で部位を増やす計画が具体的に書かれ、課題と取組の対応が読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    熟成期間40日から32日への短縮という数値目標が示されており、生産量増加も記載されている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員120人や研究体制への言及はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制について具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    北海道の特産品としての付加価値や、3D瞬間冷凍による高品質保持、もも肉や肩ロースなど部位の出荷計画が書かれ、顧客への価値は読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    殺菌処理、クリーンベンチでの熟成菌噴霧、冷凍保存という工程の流れは書かれているが、スケジュールや中長期の課題検証の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    日本では熟成肉の認知度がまだ低く、統一製法もない中で、除菌工程を含む新製法を日本初として確立したと明記されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    農家や酪農家と組んで地域の特産品にする取組や、農水省がJAS品目追加を検討している点はうかがえるが、波及効果の定量的説明はない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加、生産性向上の数値は示されず、費用対効果は判断できない。熟成日数短縮の記述がわずかに関係する。

  • イノベーションへの貢献3

    電解質殺菌や無菌ブースなど新しい工程を開発し、業界の衛生ルールづくりに関わる点は読み取れるが、デジタル技術の活用は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    月形町など北海道の農家と組み、ドライエイジングビーフを地域の特産品として付加価値を高める取組が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は道内全体でブランド化を進めるとともに、ドライエイジングビーフを全国に向けて販路を広げていく考えである。

事業者の声

ドライエイジングビーフは米国では誰でも知っているポピュラーなものです。ところが日本ではまだまだ浸透してるとは言い難いのが現状です。商品を売ることも大切ですが、それ以前に製品を知ってもらわなくてはいけないと考え、北海道ドライエイジング普及協会を立ち上げました。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。